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「渋谷夫バラバラ殺人事件」の考察

2014/11/01(Sat) Category : 渋谷夫バラバラ殺人事件
「土浦両親姉惨殺事件」「土浦連続殺傷事件」の2つの事件を振り返ってみてわかることは、飯嶋勝も金川真大も母親のための人生脚本を生き抜いたと言うことです。しかも2人とも最後まで「自分自身に気づかせないように」徹底していました。

たとえば、飯嶋勝は本当のターゲットである母親を殺害した後、一度はそこで自首を考えるのですが、『父親こそ自分を苦しめている張本人であり、このまま終わらせる事はできない』と『考え直し』て父親を殺害しました。それは、父親を殺さないことによって、本当の支配者が母親であることを「自分に気づかせないため」だったと思います。

金川真大も母親に向けられない殺意を妹→小学生→男性(代理父親)と変えていきました。しかも、「母親のための人生脚本」を終わらせるわけですから、母親に忠誠を尽くしている自分としては自分の手で終わらせることができません。ですから、死刑という形で他人の手によって自分の脚本人生を終わらせる―つまり、最後の最後まで母親に忠誠を尽くしたままでの死を選ばざるを得ず、そのための無差別殺人にまで至ってしまったわけです。

 
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1-1)証言に現れた父親像と違和感

2014/11/02(Sun) Category : 渋谷夫バラバラ殺人事件
【「渋谷夫バラバラ殺人事件」の考察】
【1.歌織の父親の人生脚本】

1)証言に現れた父親像と違和感

歌織の人生最初の記憶として登場するのが父親です。
『歌織被告の最初の記憶はトイレで父にぶたれているところだった。おそらく幼稚園に上がる前のことで、便座の上で『ごめんなさい』と叫んでいたけどやめようとしなかった』(木村鑑定人。以下も同じ)
このことがどう影響するかは歌織の項で書きますが、「人生の原点が暴力」というあまりにも悲惨な人生の幕開けでした。

大卒後にサラリーマン生活を10年ほど送ってから起業し、新潟の小さなコピー印刷会社を経営していた父親は、学生時代から野球をしており、高校の野球部監督の経験もあり、歌織の母親によると、『体育会系で、女性とはこういうものだと押し付けるところがあった』人でした。

 
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1-2)存在不安を感じたくないために鋳型成形する

2014/11/03(Mon) Category : 渋谷夫バラバラ殺人事件
【「渋谷夫バラバラ殺人事件」の考察】
【1.歌織の父親の人生脚本】

2)存在不安を感じたくないために鋳型成形する

『体育会系で、女性とはこういうものだと押し付けるところがあった』『高校は女子高。父が決めた。大学も父が決めた。父は昔から「女はスチュワーデスになるもんだ」という勢いだった』という父親。本人の証言を見てみましょう。

 
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1-3)「第1次反抗期」に絶対服従を叩き込む

2014/11/04(Tue) Category : 渋谷夫バラバラ殺人事件
【「渋谷夫バラバラ殺人事件」の考察】
【1.歌織の父親の人生脚本】

3)絶対服従を叩き込む

このように子どもを鋳型にはめ込みたい親にとって、子どもが自我を持ち始める3、4歳頃に一つの勝負の時が来ます。

赤ちゃんが幼児になっていく3、4歳頃は、自分を主張したい欲求が出てきて何にでも「イヤ!」と言ったり、あるいは知りたいことや疑問が出てきて「なんで?」を連発したり、下の子に嫉妬して「かまって攻撃」をしたり、赤ちゃん返りをしたり・・・発達過程としては当たり前ですが、かわいいだけの赤ちゃんから自我を主張する「個」となっていくわけで、それを大人側から見て勝手に「第1次反抗期」などと呼んでいます。

 
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1-4)実母への憎しみを代償行為で娘に吐き出す(娘は代理母親)

2014/11/05(Wed) Category : 渋谷夫バラバラ殺人事件
【「渋谷夫バラバラ殺人事件」の考察】
【1.歌織の父親の人生脚本】

4)実母への憎しみを代償行為で娘に吐き出す(娘は代理母親)

これほど不安が強いと言うことは、この父親自身が母親からの「受け止められ体験」がないわけで、それがどのような形であるにせよ、無意識に母親に対して恨みや憎しみ、激しい怒りを抱くことになります。

その母親への怒りの衝動は吐き出し先を常に求めています。それが妻に向くことも多いのですが、この父親はルールで自分と妻をがんじがらめにすることで、そこは抑えました。けれど、怒りの衝動が受け皿を求めていることに変わりはありません。その受け皿役に歌織がなっていた可能性があります。

 
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1-5)父親役割の限界設定

2014/11/06(Thu) Category : 渋谷夫バラバラ殺人事件
【「渋谷夫バラバラ殺人事件」の考察】
【1.歌織の父親の人生脚本】

5)父親役割の限界設定

娘に対する体罰の厳しさを見ても、前記の罵倒を見ても、父親が娘を「代理母親」と見ていることが分かりますが、父親自身も、娘に対するときに母親への怒りが沸いてきて一度暴力が始まったら止まらなかった自分に気づいたとき、娘となるべく早く縁を切ることがお互いのためだと思ったかもしれません。

けれど一方で、「あるべき論」に縛られています。『お前みたいな女がああいうろくでもない男と結婚するからこうなるんだ』という言葉が自分の母親に向けて言いたい言葉だったとすれば、“ろくでもない男”とは自分の父親。自分はそのアンチテーゼとして、「しっかりした父親」になろうとしたのかもしれません。

 
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2-1)「不安の封印装置」としての夫の確保

2014/11/07(Fri) Category : 渋谷夫バラバラ殺人事件
【「渋谷夫バラバラ殺人事件」の考察】
【2.歌織の母親の人生脚本】


1)「不安の封印装置」としての夫の確保

さて、このような父親を選んで結婚したのは母親です。まず、存在不安の程度の同じ人が結婚しますから、この母親もまた相当に不安が強い人であり、不安を封印する必要があったということです。

不安(感情)を封印するということは、気持ち自体(インナーチャイルド)を封印するということです。でも日常生活で感情が出ているじゃないかと思われるかもしれませんが、それは人生脚本を演じる脚本劇場の「舞台上でのホンモノ感情」、つまりニセモノです。

 
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2-2)「都心の高級マンション」願望

2014/11/08(Sat) Category : 渋谷夫バラバラ殺人事件
【「渋谷夫バラバラ殺人事件」の考察】
【2.歌織の母親の人生脚本】


2)「都心の高級マンション」願望

気持ちで生きる人は背骨(内骨格)が出来ますので、ありのままで立っていられます。しかし、気持ちで生きていない人は背骨が出来ないため、体を支えるために外骨格で覆わなければなりません。その外骨格に当たるものが、金、家、土地、仕事、地位、財産、常識、通念、権威、思想、信条、主義、宗教、ルール、しきたり、あるべき論等々です。

6,ハラッサーとは、「甲殻類」


 
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2-3)娘に「存在不安」を植え付けけ、見捨て続ける

2014/11/09(Sun) Category : 渋谷夫バラバラ殺人事件
【「渋谷夫バラバラ殺人事件」の考察】
【2.歌織の母親の人生脚本】


3)娘に「存在不安」を植え付け、見捨て続ける

存在不安が強い母親は、自分と同じ不安を抱える“仲間”を欲しがっています(無意識ですが)。他人は自分と同じかどうか分かりませんのでダメです。我が子でも性別が違う男の子より女の子がベターです。で、女の子が生まれたときに、自分が感じたのと同じような「母親からの見捨てられ不安」を植え付けるのです。

たとえば、その子が寝ているときに買い物などに行って放置し、帰ってきたら不安で大泣きしているなど、それに類する事例は多々あります。子供は、それまでも母親との間に心のつながりを感じられなかったりしているため、確信的に「やっぱり捨てられた」と思うわけです。


 
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2-4)娘を自律させないための道具=金とブランド志向

2014/11/10(Mon) Category : 渋谷夫バラバラ殺人事件
【「渋谷夫バラバラ殺人事件」の考察】
【2.歌織の母親の人生脚本】


4)娘を自律させないための道具=金とブランド志向

親から愛情をもらえず、愛というものを信じられない人にとって頼れるものはお金です。ですから、お金は徹底して自分が存在不安から逃れる目的だけのために使います。

“使える”子どもには金を与え、“使えない”子どもには金を与えなかったり。子ども自身の目的には金を与えず、子が親と同居するための住宅を作るのであれば金を融資したり。家族には一切金を使わず、宗教や健康食品など組織や団体に所属することに金をつぎ込んだり。

 
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