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秋葉原無差別殺傷・加藤智大容疑者の心の闇(1)-1日中繰り返される「一人」のつぶやき

2008/06/12(Thu) Category : 少年犯罪・家族事件簿
「2008年6月8日に秋葉原で発生した通り魔事件 まとめwiki」というサイトに加藤智大容疑者が書き込んだと思われる日記が6/3分から掲載されている。

相談者の方からお電話を頂き、私の心にも火がついた。この書き込みの異常性の部分にのみ焦点を当てる報道の仕方に違和感を感じたので、カウンセリングの後、読んでみた。

見ると朝5時前後に起き、眠れない夜に至るまでほぼ1日中自分との対話を続けている。私がこれまで家族カウンセリングを通してみてきた症状が、その全編に現れている。この心の叫びを無駄にしてはいけないと感じた。

そこで、この書き込みを基に加藤智大容疑者の心理状況を見てみたい。尚、以下に書くことが加藤容疑者の真実というわけではもちろんない。あくまで私個人の解釈であることをお断りしておきたい。物事にはいろいろな側面がある。いろいろな方が、それぞれの側面から見られればよいと思う。

尚、「秋葉原通り魔事件のニュースを見て」で書いたとおり、親を心底恨む者も親を心底愛している。インナーチャイルドが親への怒りを吐き出し終わったときに残るのは、親への愛だ。
自分をさんざんな目に遭わせた親を殺したいと思っていても、憎んでいるのは親ではない。親をも巻き込んだ世代間連鎖であり、また社会のあり方なのである。

加害者を責めることができるとすれば、被害者及びそのご遺族の方だけだと思う。くれぐれも、バッシングなど起こらないように切にお願いしたい。

書く理由はただ一つ。犠牲者を増やしたくないからである。





加藤智大容疑者の心の闇

( 1)1日中繰り返される「一人」のつぶやき
( 2)絶対零度の孤独
( 3)操り人形な毎日
( 4)「I,m not OK.」の人生
( 5)自己概念の循環効果
( 6)憎む対象が世間になる理由
( 7)「彼女」と「不細工」-2つのキーワード
( 8)「時間の構造化」の方法
( 9)転がりはじめた殺意
(10)ストローク飢餓の殺人ゲーム




1日中繰り返される「一人」のつぶやき

3日
どうせ一人だしネットですら無視されるし いつまでたっても一人 今日はこのまま出かけてみる一人で リコピンにはストレスを抑える効果がどうのこうの トマト、食べようかな一人で   歩くの辛い俺だけ一人 ただいま、と、誰もいない部屋に向かって言ってみる 虚しいだけ  一人の食事ほど虚しいものはない ていうか、一人は虚しい 部屋が広すぎるんだよ一人なら3畳でいいよ  部屋の中に携帯のカチカチ音が虚しく響いてる  一人で寝る寂しさはお前らにはわからないだろうな  現実でも一人ネットでも一人


4日
「無事故で帰ろう。あなたを待ってる人がいる」 安全標語だそうでバカにされてる気分です 待ってる人なんか居ない 俺が死ぬのを待ってる人はたくさんいるけど
一人でランチ  仕事おわり帰ろう一人で   バスを待ってられないから電車で帰ろう一人で  相変わらず一人 ひとりぼっち 味方は一人もいない いつまでたってもひとりぼっち  電車きた乗る一人で   一駅だけ降りる一人で  今日も一人寂しく飲もう どうして俺だけ一人なんだろ  みんな裏切る結局一人にされる  なんで一人なんだろ 一人は嫌 どうせどこにいっても一人だろうけど どうせ一人でやることないんだから、別にいいけど 


5日
どうせ一人だよ悪いかよ  一人の虚しさは異常  買い物に行ってこようかな一人で   死ぬまで一人死んでも一人


6日
孤独に楽しく生きれるなんてあり得ない   一人で回転寿司おいしいよ  

(5日18:59に「一歩踏み出したら、あとはいくだけ」と書いて以降、行動に移っているため少ない)



…このように、加藤智大容疑者は一日中、自分が一人であることを確認し続けていた。一挙一動、何かをする度にベッタリと張り付いている孤独。経験する全ての出来事が、自分が孤独であることを思い知らせている。
そして、このように書くことで自分を一人の場所に追い込んでいく。書いたり言ったりすることは、自分の目が見、耳が聞いている。自己洗脳していることになる。


なぜ、こんなにも「一人」が突きつけられているのか、その背景には親との関係がある。それは次項。



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万人の万人に対する闘争

 6月8日の日曜日白昼に起こった東京・秋葉原の通り魔連続殺人事件ですが、以前の私なら、一応政治系と目される自分のブログで、こんな刑事事件をわざわざ話題に取り上げる事はありませんでした。しかし、例の森との一件があってからというもの、今回の事件についても、... ...

 
 
 

Comment

 

たくさんありがとう!

 

こういう事件は加害者を責めるだけでは、無くなりそうに無い。
子供を持つ親も、自分の子供を絶対に加害者にしない自信があるみたいだし、今回は振り返ってみる時だと思うのだが、誰もそう思ってないようだね。
自分への厳しさは感じられなくの無いけど、謙虚さがあんまし感じられない。

 

私も2ちゃんねらーです

2chから来ました さん。
私も2ちゃんねらーです。
あの罵声飛び交う殺伐とした空間に
なにか居場所めいた安心感を感じます。
それは、我が家が常に罵声に満ちた異常空間だったからでしょう。
私にとっては、それがデフォでした。

私は、仮説でも何でも良い。
不幸な環境でたくましく生きている人を愚弄したい訳じゃない。
ただ、あの理不尽な空間がなぜ存在したのか知りたいだけ。
だから、票を投じた。自分の為に。

私はさんざん、母に罰を与えられた。
でも、その結果生まれた物は、母への殺意と何処までも自信の無い自分だけ。
私が母を殺さなかったのは、たくましく生きたからじゃない。
たまたま、運が良かっただけ。

私は加藤容疑者に成り得たと思う。
だから、このHPに出会えたことは、本当に運が良かった。
だから、本は復刊して欲しい。
幸運は、一人でも多くの人に縁して欲しい。

 

他をあたって下さい

2chからきましたさんへ
文脈を無視し、相手の気持ちも考えずに無遠慮に立ち入ってくる。インパクトの強い言葉で人を傷つけるハラッサーの典型のような文章ですね。
2チャンネラーとはこういった方々なのでしょうか。
残念ですが、ここにはあなたのお口に合う薬はありません。

 

2chから来ましたさんへ

私に言わせればむしろかなり幸せな部類だったかもしれない。

>あなたもいっぱい苦労されたのですね。
不幸をいっぱい感じてこられたのでしょうね。
もしもそれらを克服して生きていらっしゃるのなら、ここでこのような書き込みはしないだろうと思います。今もしんどい日々ですか?

多くのリクエストの声が上がっているのに著者が何も努力しないのは失礼だと思うので私はこれは先生のやらなくてはならない義務だと思います。
その当たり前のことに「火事場泥棒」とまで言わせてしまうあなたの心には(もっともっと自分は不幸なんだぞ)と自己主張したいのにニヒルに構えているようで、読んであなたの心に切なくなりました。かわいそうと言ったら失礼かもしれませんが。

 

これはこれは

どんな犯罪者であっても
同情すべき点はあります。
只不幸な人皆が犯罪を犯すとは
限らないし、
そもそも彼が不幸であったかも
疑わしいと思う。
私に言わせればむしろかなり幸せな部類だったかもしれない。

彼が罰せられないとしたら一体
誰を罰せばいいのか理解に苦しみます。

もちろん先生は罰するなと言っているわけではないでしょうが。

家庭環境を分析すれば彼の心理に迫れるような言辞は危険だし、家族とその他の不幸な環境でたくましく生きている人を愚弄しかねないものであることをお忘れなく。

あくまで仮説の一つとしてなら
「ああ、そんなこともあるかもね」
と言えるかもしれませんが。

それにしても末稿でさんざん悩める人の不安を煽った挙句、自著の宣伝をさりげなくされる当たり、中々しっかり(笑)してらっしゃいますな。

火事場泥棒という言葉がふと頭をよぎりました。。。

 

こんなに一人一人って
言ってたんですね。
一人一人って・・
そんなに一人ってつらいかなって
思うけど。
たまには、一人で寝るのも
楽だし。
というより、自分から
手をさしのべる勇気があったら
きっと一人じゃないって
すぐ分かっただろうになあ。
人を殺すことで、接点を
見ようとしてたんだったら
本当に残念だと思う。

 

犯罪を未然に防ぐ働きかけ

「犯罪を未然に防ぐ働きかけ」
こういう視点で書かれているのではと思うのですが、以前にも思いましたが、受け取り手次第で正反対に映るものなのですね。

 

ヒント

人の気持ちを見てみてください。

以上、Bの書き込みはAさんに宛てたものです。

 

そのー

あなたは被害者の方々に出来ることをしてあげてください。

 

あのー

ちょっと熱くなりすぎじゃないですか?先生。
なんでこいつばっかり特別扱いするんですか?他にももっと不幸な人間はごまんといる。そしてそのほとんどが犯罪を犯していず、しかも無理解と孤独の中に過ごしている。
犯罪をしでかした者にだけ先生が理解の目を向けることは殺人犯に「ゴネ得」を与える事ですよ。人を殺せばわかってもらえる、受け入れてもらえる。こんな理屈が通っていいはずがありますか。
「マスコミは異常さにのみ焦点を」…当たり前のことですよ?こいつは異常な出来そこないでしかない。そうでなければ苦境を耐え忍んでいる大多数のまともな人達をバカにすることになる。
特異な研究対象が見つかったからと逸らずに、社会的利益を第一に考えて。それが専門家の使命であり義務のはず。

 
    
 
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