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加藤智大容疑者の心の闇(9)-転がりはじめた殺意

2008/06/12(Thu) Category : 少年犯罪・家族事件簿
加藤智大容疑者の心の闇

■転がりはじめた殺意

一杯一杯の精神状況のところへ、後輩に彼女ができる。加藤智大容疑者は、自分が永遠に得られないものを目前で見せつけられた。
『祝福してあげたい気持ちももちろんある  同じくらい殺意もある』

『やっぱり、他人の幸せを受け入れることはできません 知ってる奴ならなおさら』
『俺もみんなに馬鹿にされてるから車でひけばいいのか』
『スポーツカーに女乗せてる奴が居た 事故ればいいのに』 『トラックのタイヤが外れてカップルに直撃すればいいのに』
『土浦の何人か刺した奴を思い出した』
『社内恋愛すんなとは言わないけど、社内でイチャイチャされると殺意がわく プレス機に潰されて死ねばいいのに 犯罪者予備軍って、日本にはたくさん居る気がする』

『人と関わりすぎると怨恨で殺すし、孤独だと無差別に殺すし 難しいね 「誰でもよかった」 なんかわかる気がする』(5日12:04)
-ここに至れば、人と関わることも関わらないことも殺人に結びつけて考えている。殺人への方向性が定まりはじめている。


『望まれずに産まれて 望まれて死んで』(3日)
『待ってる人なんか居ない 俺が死ぬのを待ってる人はたくさんいるけど』(4日)
『美しくなんかなくて 優しくもできなくて それでも呼吸が続くことは許されるだろうか』(5日)


その間にも、『全身が痒い イライラする』『眠くて、痒くて、眠れない』と、痒さが襲う。これまでのカウンセリング経験から、アトピーや痒みやじんま疹なども吐き出したい感情の代償であるとわかった。加藤智大容疑者の感情が抑えきれなくなっていたのだろう。

ナイフを通販で買った5日の日に彼は書く。
『やっぱり時期的に限界か』


そして、
『雨降りそうなんだよね そう気付いていた お腹痛いや 暴れたら腕も痛くなった 怪我しても病院にも行けないのに 降ってきたかな まだまだ歩かなきゃいけないのに やっぱり悪いのは俺だけなんだよね こうやって邪魔者を排除するわけですね 死ねば助かるのに 疲れた 歩くのは疲れるよ』
彼は、もはや人生を歩き続けることに疲れた。


さらに、限界のストローク飢餓に陥っている。
『やることが無い 仕事ができれば暇をつぶせるうえにお金ももらえるのに 暇だ 暇で暇で仕方がない 犯罪者予備軍って、日本にはたくさん居る気がする 一人の虚しさは異常』

もはやひもじくてひもじくてしかたがないのだ。飢えた人間が人肉ですら食べるように、腹を満たすために何だってする。加藤智大容疑者はそのような状況に置かれた。
こうして、ストローク飢餓に陥った少年Aが酒鬼薔薇事件(殺人ゲーム)を引き起こしたように、加藤智大容疑者もまた殺人ゲームへと突入していくことになる(←「時間の構造化」参照)。



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美しくなんかなくて~ のくだりはBUMP OF CHICKENというミュージシャンのある曲の歌詞です。
加藤容疑者の心に染みたのでしょうか。

 
    
 
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