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親の力で教育を変えていこう

2008/07/21(Mon) Category : 学校・教育・いじめ
【広島市PTA協議会主催役員研修会(2)】

キーワードを理解できる人を増やしていくことが、地域を変える力になると書いた。
このことについて、もう少し。

組織改革の講演をすることがある。
実体験に即して話しをするので分かりやすい(笑)。

時に、学術的な話しをする場合がある(例↓)。
企業変革におけるイネーブラーとディセーブラー

ここで述べたことが、冒頭に書いたことの参考になると思うので、ちょっと難しいかもしれないけどかいつまんで書いてみたい。




■システムはポリシーに従って作られる---------------------------

全ての「仕組み(システム)」は、ポリシーに従って作られる。
たとえば、企業も「人、物、金、情報の4つの要素が、ある仕組みにのっとって機能する系」だが、その企業のポリシーが変われば、仕組みも変わるわけだ。

だから、「会社が変わる」のは、「ポリシーが変わった」結果。
つまり、企業変革や組織改革をするとは、ポリシーを変えるということ。
なので、組織をいじくり回しても会社が変わらないわけがよく分かると思う。 



■ポリシーとは、最優先する価値---------------------------------

では、ポリシーとは何か?
まぁ、「最優先するもの(考え・価値)」としておこう。

たとえば、国鉄は民営化された結果、「利潤」を追求しなければならなくなった。
利潤を得るために競争しなければならない→だから、高速化する。
こうして、JRはポリシー(最優先するもの)を「安全」から「スピード」に変えた。

当然、そのポリシーにあわせて評価も、教育も、ルールも、要するに仕組みが変わる。
結果、JR西は、尼崎駅に乗り入れる軌道を無理に変え「魔のS字カーブ」に作り替えてしまった。同時に、「日勤教育」で安全よりスピード優先をたたき込んだ。

つまり、ポリシー(最優先するもの)を「スピード」にした結果、「安全軌道」を捨てて「高速軌道」に変え、「日勤教育」で遅刻を処罰する、という具合に「仕組み」が変わったのだ。

そして、福知山線脱線事故が起こった。この痛ましい大惨事は、JR西にとって「安全」が「最優先するもの」(ポリシー)ではないことを逆証明している。

かように、系(システム)というものは、ポリシーに則って作られている。



■ポリシーとは、判断基準-----------------------------------

このポリシーは言葉によって伝えられる。
たとえば、工事現場で「安全第一」と看板を掲げたり、食品現場で「品質第一」と掲げるように。

これが関わる人全員の頭に刷り込まれれば、安全を取るか工期短縮を取るかという鬩ぎ合いの時に「安全」をとる。品質を取るかコストダウンを取るかという鬩ぎ合いの時に「品質」を取る。つまり、重要な判断の分岐点に来たときに、それぞれの人が迷わずに判断できる。

つまり、ポリシー(最優先する価値)とは、判断基準なのだ。
だから、ポリシーが行き渡った組織は組織効率が最大化する。なぜなら、現場がいちいち中央に判断を仰ぐ必要がなく、自律的に責任を持って動き始めるからだ。私が、組織改革を成功に導けた理由はここにあった。


逆に、これが建前としか見なされていなければ、判断基準がないためいざというときに現場は混乱する。また、「安全もスピードもどちらも大事」などと言っていれば、それは判断基準になどならない。“最優先”するものが2つあったら困るでしょう?

ポリシーとは、揺るぎない信念と言っていいかもしれない。



■「変わる」とは、ポリシーを体現した言葉が流通すること---------

こう見てくると、「変わる」ということの本質が見えてくるだろう。

ポリシーが変われば組織は自ずと変わる。
組織が変わったかどうかは、その関係者が「ポリシーを体現した言葉(キーワード)」を口にしているかどうかで“外から”分かるのだ。

例えば、安全点検のために列車の運行が遅れたとする。この時、現場で次のような会話がかわされればJRは「変わった」と言えるだろう。
「我々の使命は、お客さんに安心して乗ってもらい“安全”に運ぶことが最大の使命だ。よく“安全”点検してくれた。遅れを取り戻そうとせず、すんでしまったことにとらわれず、常に現時点での“安全”に集中して運転するように。」



■キーワードを教育行政に広げていこう-----------------------

そこで、昨日の話につながる。
「心のコップ」のメカニズムを全員が共有するだけで、全員が共通の土俵の上に立って意思疎通ができる―そう、講演後、生徒が先生に「“心のコップ ”の感情を空にしてくださいよ」と言えたように。また、「どうしても“心のコップ”に鬱憤が溜まったのでみんなに聴いてもらいたい」と手が上がったように。

このように手が上がったと言うことは、この場が自分の気持ちを自由に表現できる自由な場になったということだ。この自由な場をどんどん広げていくことが、地域を変えていくことになる。

だから、PTAがこのような研修会をするのであれば、いいチャンスである。父兄だけを集めるのではなく、先生や教育委員会の面々をどんどん巻き込むことだ。実は、教師やお役所の方々は案に相違して人間力を高めていくような研修を受けるチャンスが実に少ない。社会に出て以降、自分を高められる場に出逢っていない人も多い。

そして、自分がどんどん小さくなっていく一方で、縦割り行政の中、上の意向ばかりを気にするヒラメ人間になっていく。現場の感覚と仕組みがどんどんズレていき、しわ寄せは物を言えない子供たちに行くばかり…。


だから、これからPTAの方がこのような講演を企画されるのであれば、キーマンとなるべき行政関係者及び若手の担当者をどんどん巻き込んで欲しいと思う。特に、中央から派遣されてくる教育課長―ここは一つの肝である。慇懃無礼に遠ざけるのではなく、一緒になって現場をどんどん回ればよい。そして、このような研修にも参加させることだ。

教育関係者にとって親の声は圧力だ。親が行政関係者に成長のチャンスを提供して、親の力で行政を変えていこう。今後のPTAの役割も、「教育現場を変える」ことにあるかもしれない。

もはや国に頼っても仕方がない。
親の力で教師を育て、教育を変えていこう。

だって、自分の子どもを育ててもらうのだから。





<続く>




(ps1)
家庭を変えるのも同じです。
「我が家のポリシー(最優先の価値)」は何でしょうか?
躾けや勉強が最優先価値になっていませんか?

(ps2)
どのように組織を導けばよいのか実践的に学びたい人は、是非「あきらめの壁をぶち破った人々」を読んでください。組織を変えていく上でのあらゆるフェーズと、その時の対処が全て織り込まれているので実務的参考書になるでしょう。





教育行政に見るダブルバインドの構造

先生を育てる社会

JR福知山線脱線事故の深層より
第1部 事故の構造的要因 (5)軌道に現れた「民営化」の本質

第3部 服部運転士の自殺が教えている企業ポリシー (2)「安全第一」か「定刻厳守」か



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