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「受け止められ体験」が人を救う

2008/09/16(Tue) Category : 自律(自由と責任)への道
学校にどもる子がいて、からかい半分で真似た三郎君。
皆がおもしろがるので、身振り手振りを加えて一生懸命ドモリの真似をしている内に

ほんとうのドモリになってしまった!

バカの真似をする人はバカになる
と、言うけれど本当だねぇ。

真似をするというのは、シミュレーションする=訓練することだからね。
訓練した結果、見事に“どもることが出来るようになった”わけだ。
(やればできる!?)

買い物で冷や汗をかき、国語の時間は地獄となり、
かつて自分がやっていたように「ドモリ、ドモリ」とはやし立てられ、いじめられ……

彼は、踏切へ行って死のうかと思う。
脳裏に浮かんだのは、雨の中、番傘とゲタで新聞配達するお母さんの姿―



給食費を払えず、職員室に行ったとき
『顔を真っ赤にして、言葉が出てこないオレを、
 その先生はじっと、やさしく、黙ってオレの言葉が出てくるのを待っていてくれた』

『オレはうちに帰って泣いた。うれしくて。
 そして思った。
 「……いつか、こうやって、ちゃんと話を聞いてくれる人に、ちゃんと話ができるような人間になろう」と―』





↓下記の手記を紹介させていただきました。
http://www.bekkoame.ne.jp/~taza/higata/rakuen37.html

たった一人で世界を動かすほどに谷津干潟を蘇らせた森田三郎さんも、痛い目に遭っていたんですねぇ…。


働く母に受け止めてもらえない寂しさが、

みんなに自分を見て欲しいという餓えになったのかもしれません…

それで、受ければ受けるほどにドモリにのめり込んでいったのでしょう。

罠にはまって身動きできない三郎君を救ったのは、

あるがままの彼を受け止めてくれる一人の先生でした。



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ちょっと難しく言えば…

親に認めてもらえないから芽生えた承認欲求

自分を認めて欲しいという衝動は、生きるバランスを崩します。

自分が認めてもらえることに全エネルギーをかけ、他は一切無視するという「選択と集中」を行うのです。

(例えば、「あなたが必要だ」という“言葉だけ”にすがって、モラハラ・DV生活の真実に目をつぶって自分を誤魔化している女性のように…)

彼の承認欲求の衝動は、ドモリの道を“選択した”のです。
自分がみんなから見てもらえる―飢えを満たすその快感が、彼をドモリの訓練に“集中させた”のです。
そして、他の全てを失ってドモリを“獲得した”のでした。


が、一度その道にはまってしまうと、なかなか足抜け出来ません。
何しろ、ドモリは自分が認めてもらうための道具(共依存の対象)ですから。

(相手がハラッサーだと理解できても、簡単に離婚できないように…)



その彼を変えたのは、

「受け止められ体験」でした。



生まれて初めて、彼は「あるがままの自分」を受け止めてもらったのです。
どんなに嬉しかったでしょう!

自分は生きていいんだ!
心の底から、そういう喜びが湧き上がってきたのではないでしょうか。

「生きる意欲」さえ湧けば、
あとは万人に備わる生命力がムクムクと発動します。

もはや、ドモリという自分を支える道具は不要となりました。
先生が、自分が二本の足で立つための背骨を与えてくれたのです。

彼は、
「ちゃんと話を聞いてくれる人に、ちゃんと話ができるような人間になろう」
と決意。

そして、自分の生き様を語ることの出来る人間になったのでした。



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共依存で生きるハラッサーになっていたかもしれない人間が、

見事に自律し、世界に影響を与える人間になったのです。

ターニングポイントは、たった一度、「受け止めてもらった」こと!



「ちゃんと話を聴く」って、凄いね!!

承認欲求を一瞬で満たし、存在不安を吹き飛ばす!

怖いものがなくなった人は、自分の気持ちで行動し、自分の人生を全うできるだけではなく、社会を変えることが出来る。



ハラッサーになるかならないか、
共依存の世界の住人となるか、自律したフリーな世界に遊べるか

その差は、たった一つ
「受け止められ体験」があるかないか
だけなのです。



そして、相手の気持ちを聴く―本来誰でも出来ること。

みんながそれをやれば、社会が変わる!

聴き合うことで新しい社会が到来する―実感したよね!



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そして、そうか…

彼が谷津干潟の再生に乗り出したのは、

彼が谷津干潟に受け止めてもらったからだ…。



三郎さんは、子供の頃親に変わって自分を受け止めてくれた谷津干潟の大切さを感じ、

自分を育んでくれた谷津干潟に恩返しをしたんですね。



人間の健全な心の成長にとって、

身近な自然がいかに大切なのかを彼は教えてくれました。


単なる環境問題ではなく、

環境と人の心が密接につながっていることを、三郎さんは自分の人生で示してくれました。




森田三郎さん、素晴らしいドラマをありがとう!!






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