梯子を外された小泉チルドレン
2008/09/27(Sat) Category : 世相・社会
【小泉純一郎元首相引退に思うこと③】
それから、小泉チルドレンの方々。
組織改革の時に、時としてこのようなボスが現れることがある。私も体験者だ。
にこやかで人当たりがよく、バイタリティがあり、情熱的に話しをするため人を惹きつけ、期待を持たせる。その人が「俺がやる」と改革を立ち上げ、一緒にやる者この指止まれと人集めをすれば、「我こそは」と思う者達が集まってくる。
ところが、改革はじっくりと腰を据えてかからなければできるものではない。
しかし、エネルギーの出し方には人それぞれにタイプがあって、瞬発的にエネルギーを出す人は持続的にエネルギーを出すことができない。
結局、コマを揃えたところでガス欠。「後はやって」と投げ出してしまう。
屋根の上に登ってこいと声をかけておいて、上がっていくと、自分は降りて梯子を外してどこかに去ってしまう。このように屋根の上にポツンと放り出されて途方に暮れている「改革事務局」を私は見てきた。
実際、私も次のような場面があった。
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「ランチタイムミーティングの途中で、『これから会議があるから』と中座されるとモチベーションが下がります。部長が召集されたから人が集まってきたのであって、私の下ではありません。経営に対して影響力を持つ部長が話を聞いてくれるからこそ、ランチタイムミーティングも力が入るのです。その部長が中座するようでは、残された我々はいったい何なのかということになってしまいます。改革のために知恵を出すために集まったのではありませんか。知恵の出し合いをするなら、最後まで討議に参加していただかなくては困ります」
しかし、竹下はもうおよび腰であった。営業部隊の人事の関係でトラブルが起こったのを契機に、気持ちはすでに古巣に戻っていた。
〈開発本部唯一の“気楽に真面目な話ができる場”だ。どのように形を変えて存続できるか……〉
島津は、腕を組んだまま、しばらく座っていた。
【「あきらめの壁をぶち破った人々」より】
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というわけで、ここからが勝負だ。
生き残れるかどうかは、あなたの本気度にかかっている。
与えられた仕事としてやっているのか、それとも、自分が取り組むべきこととして情熱を持ってやっているのか。
突破口は、現場を足で回ること。
それ以外には、ない。
ご参考までに、上記組織改革の全てを書いた本「あきらめの壁をぶち破った人々」の中には、主だった人だけでも下記のように14人もの特徴的な人々が登場する。いずれも、「あぁ、いるいる」と思うような人ばかりだろう。
組織の人間模様の中で迷い道に入り込んでしまわないためにも、ご参考にしていただければ幸いである。尚、小泉タイプは「①思いつき突進型」です。
★登場人物の類型-----------------------------------------
<リーダー類型>
①思いつき突進型 竹下部長(52)アイディアマンだが熱しやすくさめやすい
②軍隊型 岩山次長(57)部下は手足。逸脱を許さぬ統制支配
③お神輿型 柳田部長(53)学者・公家タイプ。のらりくらりと行動せず
④団塊型 江藤次長(49)タテヨコに身動きがとれず袋小路
⑤プレイングマネージャー型 富樫課長(44)部下を使って成果を上げることを役割と考える
⑥チェンジリーダー型 島津(39)EQリーダー。個人と組織の自律、育成を考える
<コアメンバー類型>
①課題設定型 神山課長(44)本質的問題に切り込む
②与件遂行型 荒井課長(44)与えられた課題を効率的にこなす
③現実調整型 浜崎課長(44)今ある現実からどう生み出すかを考える
<運用メンバー類型>
①クーデター型 関(33)混乱につけ入る
②日和見型 寺西(35)混乱に飲み込まれる
③サイレントマジョリティ型 坂東(54)混乱を打開したい気持ちはあるが…
<職務の人物モデル>
①ITコーディネーター 緒方(35)現場に飛び込むシステムマン
②コンサルタント 一橋(40)現場にコミットするコンサルタント
管理職の支配の類型
それから、小泉チルドレンの方々。
組織改革の時に、時としてこのようなボスが現れることがある。私も体験者だ。
にこやかで人当たりがよく、バイタリティがあり、情熱的に話しをするため人を惹きつけ、期待を持たせる。その人が「俺がやる」と改革を立ち上げ、一緒にやる者この指止まれと人集めをすれば、「我こそは」と思う者達が集まってくる。
ところが、改革はじっくりと腰を据えてかからなければできるものではない。
しかし、エネルギーの出し方には人それぞれにタイプがあって、瞬発的にエネルギーを出す人は持続的にエネルギーを出すことができない。
結局、コマを揃えたところでガス欠。「後はやって」と投げ出してしまう。
屋根の上に登ってこいと声をかけておいて、上がっていくと、自分は降りて梯子を外してどこかに去ってしまう。このように屋根の上にポツンと放り出されて途方に暮れている「改革事務局」を私は見てきた。
実際、私も次のような場面があった。
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「ランチタイムミーティングの途中で、『これから会議があるから』と中座されるとモチベーションが下がります。部長が召集されたから人が集まってきたのであって、私の下ではありません。経営に対して影響力を持つ部長が話を聞いてくれるからこそ、ランチタイムミーティングも力が入るのです。その部長が中座するようでは、残された我々はいったい何なのかということになってしまいます。改革のために知恵を出すために集まったのではありませんか。知恵の出し合いをするなら、最後まで討議に参加していただかなくては困ります」
しかし、竹下はもうおよび腰であった。営業部隊の人事の関係でトラブルが起こったのを契機に、気持ちはすでに古巣に戻っていた。
〈開発本部唯一の“気楽に真面目な話ができる場”だ。どのように形を変えて存続できるか……〉
島津は、腕を組んだまま、しばらく座っていた。
【「あきらめの壁をぶち破った人々」より】
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というわけで、ここからが勝負だ。
生き残れるかどうかは、あなたの本気度にかかっている。
与えられた仕事としてやっているのか、それとも、自分が取り組むべきこととして情熱を持ってやっているのか。
突破口は、現場を足で回ること。
それ以外には、ない。
ご参考までに、上記組織改革の全てを書いた本「あきらめの壁をぶち破った人々」の中には、主だった人だけでも下記のように14人もの特徴的な人々が登場する。いずれも、「あぁ、いるいる」と思うような人ばかりだろう。
組織の人間模様の中で迷い道に入り込んでしまわないためにも、ご参考にしていただければ幸いである。尚、小泉タイプは「①思いつき突進型」です。
★登場人物の類型-----------------------------------------
<リーダー類型>
①思いつき突進型 竹下部長(52)アイディアマンだが熱しやすくさめやすい
②軍隊型 岩山次長(57)部下は手足。逸脱を許さぬ統制支配
③お神輿型 柳田部長(53)学者・公家タイプ。のらりくらりと行動せず
④団塊型 江藤次長(49)タテヨコに身動きがとれず袋小路
⑤プレイングマネージャー型 富樫課長(44)部下を使って成果を上げることを役割と考える
⑥チェンジリーダー型 島津(39)EQリーダー。個人と組織の自律、育成を考える
<コアメンバー類型>
①課題設定型 神山課長(44)本質的問題に切り込む
②与件遂行型 荒井課長(44)与えられた課題を効率的にこなす
③現実調整型 浜崎課長(44)今ある現実からどう生み出すかを考える
<運用メンバー類型>
①クーデター型 関(33)混乱につけ入る
②日和見型 寺西(35)混乱に飲み込まれる
③サイレントマジョリティ型 坂東(54)混乱を打開したい気持ちはあるが…
<職務の人物モデル>
①ITコーディネーター 緒方(35)現場に飛び込むシステムマン
②コンサルタント 一橋(40)現場にコミットするコンサルタント
管理職の支配の類型