あなたの子どもを加害者にしないために
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時代が世代間連鎖に与える影響−日本全国版
2008年10月20日 (月) 11:35 | 編集
世代間連鎖の観点から見ると「20代と50代がネットカフェ難民の双璧である理由」が、また別の角度から見えてきたのではないだろうか。
この事例では、昭和一桁―しらけ世代―プレッシャー世代の3世代について見てみた。では、これを全世代に拡大してみてみよう。

以前も書いたが、個別にはいろいろとあれど、ごくごく大ざっぱに分類すると次のような世代連鎖構成になっている。
・80代−50代−20代
・70代−40代−10代
・60代−30代− 0代

上記で、ほぼ大方の日本人はカバーできるだろう。これを図示すると下記のようになる。
<図の見方>
・50代には、しらけ世代と断層世代がいる
・40代には、断層世代と新人類、バブル世代がいる
ということです

日本人の3世代構造



さて、図を見て分かること。



■1,戦争の影響を強く受けている第1世代--------------

愛情飢餓、ストローク飢餓、存在不安、承認欲求、ディスカウントに対する怒り―それらの、餓え・不安・欲求・怒りを内在化しているということだ。
ということは、「存在不安の世代間連鎖」及び「押しつけの世代間連鎖」で見たような連鎖が第2、第3世代につながるということである。

終戦直後に生まれ、第1世代の“とり”となる団塊世代は、「不安」が作り上げた社会構造を定着させる役割を果たし、その数の多さ自体が「比較」と「競争」を呼び込んだ(←復員兵による多産…これもまた戦争の生んだいびつである)。



■2,「選択」を奪われた第2世代-----------------------

第2世代はタテヨコに完成された社会のレールの上を走らされる世代である。人生が選択の連続であるとすれば、選択できない人生など虚しい。第2世代の筆頭−しらけ世代の「三無主義(無気力・無感動・無関心)」は、それを象徴していた。

それから…団塊世代にいじくられた30代。ここが追い詰められている。何しろマニュアル子育ての走りが団塊世代。勉強熱心で、ノウハウ本ブームで出版業界を牽引した世代だ。「Doing Parent」の走りでもあり、あれもやりこれもやりした挙げ句、これ以上どうすればいいの、と途方に暮れている。いじくられた30代は、まじめで能力はあるのだが心がボロボロだ。結婚もせず、心の病も多く、自殺も多い。とても悔しい。

それに、社会に出た20代は30代の背中を見ている。30代が活き活きしなければ希望をなくしてしまう。引退した団塊世代のやるべき事は、「Being Parent」として、30代と向き合うことだろう。



■3,極めて短かった幸せな時代-----------------------

さて、各世代の特徴を表す色を見ていただくと分かるが、殆どが暗い色である。物質的には、日本は一見右肩上がりに経済成長してきたように見える。が、このように心理環境を色にしてみると、平穏な時代というのはとても短かったことが分かる。
日本人が豊かさや幸せを実感できないのも当たり前だ。それが、心理的現実なのである。

では、なぜ幸せな時代はかくも短かったのか?
それは、上記の図に、社会の変貌を重ね合わせてみるとわかる。

世代間連鎖と社会背景



■4,戦争は続いている-------------------------------

まず、右端を見てほしい。
形を変えて戦争が続いている事が分かるだろう。

戦争は人を道具にする。ディスカウントされた人々が怒りを持つのは当然だ。人を道具にするハラッサーや怒りを吐き散らす「キレる大人」が急増殖したのは、世代連鎖+時代背景の結果だ。時代の価値がいかに社会に影響を及ぼすかが分かると思う。

男性が戦争に取られた戦争未亡人、戦争孤児の時代から
男性が会社に取られて企業未亡人、企業孤児の時代を経て
今や男性さえもパーツとして切り捨てられる時代になっている。



■5,崩壊する社会-------------------------------

今度は、左端を見てほしい。
地縁で支え合っていた社会は解体されて核家族が都会へと流出し、社宅や団地に再編されて社縁で支え合うようになる。多様な地域社会はなくなり、均質な働き蜂の「蜂の巣社会」(マンション、団地、アパートなど)へと変貌していく。経済戦争に向けて戦闘体制が準備されたわけだ。

しかし、地域に代わってゲマインシャフト的であった会社はゲゼルシャフトを経て、会社が株主のモノになった頃から社長以下単なるパーツ集団になり、社縁が崩壊していく。

信じられるものは家族縁しかなくなるが、家族を支える地域は既になく、内部は「動的家族画」に見られるとおり空洞化している。さらに、競争にあおられた企業戦士である親は、社会の歯車となるべくわが子にレールを強制し、心の交流がなくなった家庭は完全崩壊していく。



■6,分断される人々-------------------------------

このように、個人が孤立分断されていく過程は、ある意味資本主義の必然なのだ。なぜなら、「個」に分断すればするほどに必要とされる「サービス」が発生するからだ。

人が自分のことを自分でできないようになる=自律できなければできないほど、資本主義は儲かる。共同体が無償で助け合っていたことを、共同体を解体することによってそこにニーズが生まれ、「金」でサービスを買わせることができるからだ。

人は全的に生きられず、何かのプロ(道具)となって生きるようになる。そして、互いに道具として利用し合う関係になっていく=共依存の体系のできあがりである。経済のグローバル化とは、共依存を地球規模に進めていこうというとんでもない思想であると思う…。



■7,各世代の現実--------------------------------

まぁ、難しいことは置いておこう。短い中で書ききれるものではない。
ただ、経済至上主義が生活から幸せを奪っていったという「実感」を信じることだ。図を見て分かるとおり、幸せな日本人など、どこにもいない。まやかしの経済的繁栄ではなく、真実を見なければならない。

第1世代は逃げ切ろうとし、
第2世代は抱え込んだまま動けず、
第3世代が、その身動きの取れない第2世代を懸命に支えようとして苦しんでいる。

不安の第1世代は、自分の内側にある不安を見たくないので死ぬまで動き回り続け、上二世代を抱える第3世代は最も心が重く身動きできない。

外にばかり意識を向け続ける第1世代と
外に絶望して内側に内向していく第3世代
連鎖を断ち切る役割を担っているのは、第2世代であるのだが……



■8,断層世代の役割--------------------------------

私は、断層の世代に属する。
これといった特徴のない世代と言われている世代である。
だからこそ私は、幸せな世代だと思うのだ。

図を見ると分かるが、経済戦争が本格化する前であり、地域が崩壊する前でもあった。
地域(子供社会)が崩壊し、子供が輪切りで遊び始めて登場するのが新人類と呼ばれる世代である。以降、閉塞状況は深化し、競争は仁義なきものになっていき、子供から見て生きるモデルは見えなくなっていく。私が、常々若くなるほど生きづらいというのは、こういうことなのだ。

私の子供の頃は、一言で言えば、まだかろうじてバランスが取れていた。
だから、断層世代は比較的、心に傷を負っていない世代なのかもしれない(もちろん、個別にはいろいろとあるけれど…)。
だからこそ、今の日本で動きの取れる我々世代は頑張ってほしいと思う。

私の目指すところは、プロフェショナルアマチュアである。
これといった特徴のないこと、平穏であることの素晴らしさをどんどん広めていきたい。



■最後に…--------------------------------

闘う相手は、人ではない。

各世代を飲み込んできた時の流れ−時代の価値である。

私の卒論は「パラダイム(時代の価値、社会的尺度、社会の枠組み)の転換」をテーマにしたものであった。

多くの人が時代の価値の中に飲み込まれていった。

怒りさえも、反抗さえも、お釈迦様の手の平の上の孫悟空だ。何しろ、全てを飲み込んでいくブラックホールだからね。


だから、

闘うのではなく、

競争から一抜けする


それが、私の闘い方だ。






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コメント
この記事へのコメント
時代の流れとするには、あまりにも悲しい。
2008/11/08(土) 20:58 | URL | ぽん田 #-[編集]
こんばんは。
なんとなく『逆噴射家族』という映画を思い出しました。

一家のお父さんが念願のマイホームを手に入れるも家族はバラバラ。
家庭内戦争のようないがみ合いのあと、ある確信から嬉々として家を壊し始める・・・。
青空の下で和気藹々と食卓を囲む家族の図が爽快でした。

ポイントとしては、やはり第2世代が中心となっていること、そして物よりも心を優先していることの2つがあるのかなと思いました。
2008/10/24(金) 00:53 | URL | ぽか #-[編集]
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