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動物園に見る人が失った世界(2)-生命循環

2009/01/03(Sat) Category : 環境
【KITさんの日記の抜粋の続き】

■7月14日 暗闇の世界を広げる--------------------------

園内をプラプラ歩いていたら、ある飼育員が遠くから「係長~~~!」と声をかけて飛んできた。今日、視覚障害のある子どもたちが「子ども動物園」にきて、ウサギとモルモットのふれあい体験をしていった。

子どもたちは、恐る恐るウサギに触り、モルモットとの感触の違いと、その手に触れた小さな命の大きさに感動し、最後にフレミッシュ・ジャイアントという世界最大のウサギを膝に抱いて、その重みを感じて帰ったという。

子どもたちの(光の無い世界の)その目は輝きに満ち、(その飼育員が言うには)これまでのどのお客さんよりも感激して帰っていったという。その話を飼育員は、目に涙を浮かべて私にマシンガンのように話してくれた。子どもたちから教わった。今日ほど感動した日はないと、彼は語っていた。

動物園って、そんなことができる場所なんだな。




■7月31日 薬では治せないもの--------------------------

今日、爬虫類担当の飼育員にグリーンウォーターなるものを見せてもらった。これはよく金魚とかの水槽の水が緑色になってるのと同じ。中に緑藻が発生しており、プランクトンやバクテリアが豊富に住んでいる水だそうです。臭いは全然ありません。

このグリーンウォーターの水槽には今、カメたちが入っています。何年も前から皮膚病がひどくて、獣医が消毒したり薬をつけていたけど治らなかったのです が、グリーンウォーターに入れてからは、皮膚病(カビの一種らしい)をバクテリアが食べてくれるらしく、カメたちは非常に美しく元気になっていました。

やっぱり、命って助け合っているんですね。偉大です。僕らはそんな助け合いを壊しちゃいけないね。




■8月26日 鳥のように飛べたら幸せ------------------------

"人間は、どうしても人間の物差しで動物を見てしまうんです。野生動物は本来、体力を無駄に使わないために、エサを獲るとき以外は動かないものなのですが、動いていないと活き活きしていないと思ってしまう。

例えば鳥は、無駄に空を飛んで体力を消耗してしまって、もしそれから3日間吹雪でエサが獲れなかったら死んでしまうわけです。だから、鳥たちは飛ぶときは 命がけで飛んでいるんです。人間は、自分の物差しで「鳥が幸せそうに空を飛んでいるなあ」と思うかもしれないけど、それは違うんです。"

野生の厳しさ、命がけの行動。
ぎりぎりのところで生きている動物たち。

人間の物差し。人間の生み出した環境問題が、動物たちの生存を脅かす。人間の享楽のために持ち込んだ外来種が、野生の生態系を壊す。




■10月3日 見えない展示-------------------------------

動物園というのは、いろんな動物がいて、それを見にいくものだと思っていた。ところが、円山動物園にはちょっと変わった「見えない展示」がある。
実は園内のある場所に、平成12年の台風の時に園内で倒れた倒木をそのまま展示しているのです。自然に朽ちて、土に還っていくまでの姿を見てくださいという、何とも気の長い展示です。
一体、何年かかるんだろう?いま小学生の子どもが、もしからしたら、結婚して自分の子どもを連れてくる頃には土になってるだろうか?

ここに展示されているのは、風と雨と土というエレメントたち。そして、バクテリアや微生物、小さな虫たちなどの自然の分解者たちです。まさに円山動物園らしい、目に見えない功労者たちの展示です。

人間界には、生産者と消費者が欲をむき出しにして、次々と消えないごみを作り出しています。でも、自然界には分解者という存在がいて、倒木や糞や屍骸などを分解して、水や土に命を吹き込むのです。こうして命は循環します。

そんな「いのちのループ」を忘れないで。と、この見えない展示は訴えかけてくるような気がします。




■10月28日 地産地消---------------------------------

動物園で野菜を売る。一見なんの関係もないような2つですが、私たちは「円山動物園は政策的なメッセージを伝えるメディアである」と考えています。地産地消という環境と地元産業にやさしいメッセージを届けることで、環境教育の拠点たる円山動物園の態度を明確にしています。

もちろん、いい野菜を円山地区の住民の皆さんに提供できることも大切です。都市の動物園だからこそ、楽しみながら気づきがある、そんな場所にしたいと思います。

ちなみに、動物たちのエサ代は年間約5500万円。とてつもない量の野菜を消費する動物園だからこそ、こういった有機野菜に取り組む生産者との関係作りは 重要なのかもしれません。




■12月2日 ZOO LOHAS Fridays 最終夜--------------------

アメリカではカリフォルニアコンドルが絶滅寸前になり、なんと野生では9羽しかいない状態にまで減少したそうです。そこで巨額の予算が投じられて、飼育下で繁殖し、飛行訓練を施して野生に復帰させているのですが、ここに一つ問題があります。せっかく野生に放鳥しても、野生下で繁殖しないのです。

そもそも、なぜ絶滅しそうになったか。それは生息域が破壊されているからです。つまり環境が壊れているからなんですね。動物を繁殖して野生に復帰させることはできても、環境が壊れたままだと結局エサを獲る川がないとか、重金属に汚染された水を飲んで死んでしまったりするのです。

その飼育員は言いました。
動物園が希少動物の繁殖や野生復帰をするというのは、一見華々しく意義のあることに見える。確かに意義はあるのだが、最も重要なことは、動物園という場所が多くの入園者に対して「環境を守る」という啓蒙活動をしっかりと続けていくことだ。

円山動物園も「北海道の野生動物復元プロジェクト」を発表して、オオワシやシマフクロウの放鳥を目指しています。しかし、それは円山のスタンドプレーであってはなりません。多くの研究機関や釧路市動物園、環境省などと手を携えて行われるべき取り組みであり、同時に環境ムーブメントとして市民道民に発信していかなければなりません。

生態系の頂点にいる猛禽類たちは、そのピラミッドの下層にいる多様な小動物や植物、微生物、水を守らなければ絶滅してしまうのです。本当の意味での「野生動物復元」とはその生息域の環境を復元し守ることなのですね。






(オオワシ)




<続く>




円山動物園



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グリーンウォーター

都会の緑色の河を「汚れている」と思っていました。
けれどその河にもちゃんと生態系が凝縮されて生きているのですね。
健気だなぁと思います。
人間にとって都合のよい「綺麗な」「清潔な」ものだけが自然なのではないんですね。
人間が知らないだけ。
『風の谷のナウシカ』の腐海の森や蟲たちを思い出しました。
人がすることは「守る」ことではなく「破壊」をやめることなのだと思います。
あとは自然の力のままに見守ること。
親子の関係に似ていると思いました。

 
    
 
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