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第4部-6、「ストローク飢餓」vs「絶望」

2009/06/04(Thu) Category : 仮面の家
第4部 予め失われた人生

■6、「ストローク飢餓」vs「絶望」---------------------------

ところで、りょう先生が諒君を殴り続けたとき、私がもっと底冷えのする感じがしたのは、実は母親あけみさんの態度でした。何と、その時あけみさんは黙って見ていたのです。

『私は、まあ父親に怒られているときは、すぐに謝るようにいつも言っておりますので、そのときもそういうふうにしました』

唖然としました。怒りの内容ははなから問題にしていないのです。また、夫のやり過ぎも問題にしていないのです。もし、感情を持つ母親ならば、父親が文句を言った時点で子どもをかばうでしょう。もし、子どもが殴られたら父親と対決するでしょう。そこで父親も気がつくでしょう。…

この修羅場の父子の傍に、感情のない能面が突っ立っているような不気味さを感じました。しかも、それどころか、あけみさんは諒君を非難さえしています。
『何かそれに向かって自分が思いこむと、それに到達しないと、そういうことがあるんじゃないかと思います』

つまり、諒君の強情さが父親の暴力を招いたという見解ですね。あぁ、あけみさんは完全にりょう先生の枠の一部になっているなぁ、とつくづく感じました。弟も、『母は、父の考えにほとんどべったりであり、特に母自身が自分の意見を出して家庭を運営するというようなところはありませんでした』と述べていますが、りょう先生と一心同体で枠となっているあけみさんは、もはや母親ではありませんでした。



---------------------------------------------------
この夫婦の行動をストローク飢餓に焦点を当ててみましょう。親から愛情をもらっていない人は次のような症状を持ちます。

1,自分が生活の根底を支えていることを【吹聴】する
2,事あるごとに自分の存在を【承認】させようとする
3,自分を認めてもらうきっかけづくりのために【仕掛け】る
4,自分が大事であることを【確認】させる
5,自分を大切にすることを【要求】する
6,自分を大切にしなかった相手を【非難】する
7,自分を認めさせるために相手を【脅迫】する
8,自分を認めなければ【罰】を与える
9,自分を認めない人間は【不要】であることを教える

(参考)「餓鬼人間」-存在承認に飢えた鬼



りょう先生の根底には、
1,「誰のおかげで学校に行かせてもらってるんだ」
2,「俺はお前の父親だ」
という意識があります。その夫を立てるあけみさんにもあったでしょう。そして、
3,いい親であるためにチーム探しに一緒について行くという仕掛けをします。それは、
4,親がありがたい存在であることを確認させる行為なのです
ですから、
5,諒君は「ついてきてくれてありがとう」と、いい子を演じて親に感謝して見せなければなりませんでした。そのフィードバックをもらうためにわざわざ仕掛けているのですから、感謝が返ってこなければ自分が認められたいという要求が満たされないのです。しかし、
6,諒君が自分の気持ちで一杯で感謝しなかったこと、その気持ちを露わにしていい子ではないことで非難感情が湧き起こります。そして、
7,『親もいっしょに探してやっているのに何ごとだ』と脅迫し
8,殴るという罰を与えたのです
9,父親(枠)を認めない人間は不要だという事を教えたのは、自ら既に枠になっているあけみさんの態度でした。



---------------------------------------------------
この出来事で、諒君が一番哀しく恨みに思うことは何でしょうか。

父親から暴行を受けたことではありません。もちろんそれは憎しみに値するものです。が、それはせいぜい大きな赤ん坊が暴れていることです。(子供は、1歳から親が大人なのか赤ちゃんなのかを見切っています―そういう事例に多々接してきました)

それ以上にショックなことは、傍に母親がいながら何の手助けもしてくれなかったこと―このことこそが、絶望なのです。それは、上記に見るとおり、安全基地の本体である母親から見捨てられたという絶望なのです。



このようにストローク飢餓の中で生きている人間は、自分を認めてもらうためにゲームをし続ける人生を歩みます。以下のことも、言わばすべてゲームです。(ゲームと言われると辛いかもしれませんが、その心理的事実を直視しなければ悲劇が生まれるのです。自分を直視せず、自分をごまかして生きている人間が犠牲者を出すのです)

『毎日義父母の面倒と実母の面倒を見、PTAもやり、週2回サークルもやり…さらに、りょう先生が自宅で卒業生に英語を教えたり、作文の会を開いたり、正月にも多くの生徒や卒業生が来たりするときのすべての面倒も見ているのです』
(「第3部-5、妻の存在不安」より)


ストローク飢餓を埋めるために生きている人は、自分がひもじいことしか見えていませんから、わが子の絶望に気づくことはありません。わが子が愛情に飢えて泣いていても聞こえません。何より自分自身の泣き声が一番大きいのですから。まさに、愛情に飢えた鬼―「餓鬼」なのです。





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わかったこと

ストローク飢餓の症状を読んで、主人の姿かと思った。家を出て独りだちできるのに、家を出たいのに、行動にできない。義母は我慢して家にいてほしいと言う。義母は体を張って息子である主人を、精神的に縛り、おぶさっている。義母から得られない愛情を私に求めてくる。私には不可解だった行動の理由がわかった気がします。

 

気づいた人は幸い

本当にそう思う。

私も夫も、子ども→思春期の痛みを忘れずに、絶対にこうはならないようにしよう、そのためには戦うのだという決意のもと、一緒になりました。
七転八倒しながらも、幸せな家庭の形を作っていこうとしています。自分から目を反らさずにね、が、合い言葉です。

 

読めない

今日のお話は途中から読めくなかった…。怖くて…。自分と夫の姿がそこにあって・・・。当然親との間にもそれはありましたが、今は自分の家族をなんとかほんとに温かいものにしたいです。

 

うちの母親も、結局のところいつも父親の味方でした。
子供の気持ちなんか「父さんの言ってる事が正しい」で一蹴されてしまいます。
そりゃ子供の言う事なんて、特に思ってる事・考えてる事上手く口に出せない、しゃべりたい事もまとまらないでいた自分の言葉なんて、わけわからんかったかもしれない。でも内容が伝わらなくても、悲しいんだ、苦しんでるんだって気持ちだけは伝わって欲しかった。
それに話したい事上手くまとまらないのだって、子供の頃から「こんな事親に言ってもいいんだろうか」なんて考えて成長してきてたら出来なくなっても当然じゃん。言葉を発するだけの事なのに、恐怖を感じてしまっていたんだ。
子供がものを言わなかったんじゃない、親が子供の口塞いで来てたんだよ。
頼むからそれを理解してよ。

親のせいにするな?
ふざけるなよ、(しゃべらない事を・気持ちを言わないできたことを)子供のせいにするなよ。

 

諒君の気持ちをわたしも味わいました

父が妹に暴力を振るった時、わたしは恐怖ですくみあがりました
でも、不思議なことに、父には哀れみしか感じなかった

父の暴力を非難しないばかりか、
その場にも駆けつけなかった母に対して
不信感と絶望と、憎しみとやりきれなさと
大きな悲しみと疑問が渦巻きました
母へのこの思いは私の心の奥底に沈殿し
30年以上たった今も消えないでいました

わたしが世代間連鎖をもっとも憎むのは、
深い哀しみや絶望を味わってきたわたしが
今度は加害者となって、
こどもたちに私が味わってきた以上のことをし、
知らず知らずのうちに
「加害者を育てていた」ことです

我が家はぎりぎりのところで
なんとか食い止めることができたと感じています

中尾さんが言われるように
世代間連鎖は気づいた人しか
断つことができないと実感しています

「気づいた人」にわたしがなったことを受け入れるのも
結構しんどかったです

でも、この苦しさは、連鎖に巻き込まれている時の
苦しさとは質が違うと感じます
明るい未来を取り戻す闘いは
どこかすがすがしく
やりがいがあります
そして、共に今この瞬間も戦っている
大勢の仲間がいることが
ものすごくおおきな力になっています

わたしもcacaoさんと一緒です


 
    
 
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