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男も出産する=ICの誕生―(5)肉体を通して出てきた声なき声

2009/09/08(Tue) Category : 心の闘い物語
男も出産する=ICの誕生

★肉体を通して出てきた声なき声------------------------------

そのコーナーに左手を置いた。パワーを込めるつもりで。
すると、それを右に立って眺めていた彼が言った。

「あったかい…」

ならばと両手を置いた。ちょうどコーナーを両手がふさぐ形になった。

「ちょっと苦しいですね」

失敬失敬。「じゃあ、こうしたらどう」と、左手で左から右に畳をなでた。
「あぁ、気持ちいいですね」
じゃあ、こっちは、と逆方向にさすってみた。
「あんまりよくないですね」

ならばと、元に戻して丁寧になで続けた。すると
「近くで見ていいですか」
と、座って背を丸めて目を近づけ、手から10センチくらいの近さから引き込まれるように、食い入るようにじっと手の動きを見つめている。

「なんだか自分がなでられているみたい」
そのうち、頭をたれてきた。すると畳をさする手が髪の毛に当たる。そう、畳と同時に彼の頭もさすっている感じになる。

「肩が寒い」
と言うので、左手でさすり続けながら、右手で彼の左肩を包んだ。

「両肩が寒い」
と言うので、突っ伏している彼の上から覆い被さるような形で両肩を包んだ。ちょうど親鳥がひな鳥を包むような感じ。

「あったかい」
と言う。そのうち、彼の身体がどんどんこちらに倒れ込んできた。そして、私のあぐらの上に左肩を下、右肩を上にした恰好で上半身が乗る形となり、私の右手は彼の右肩を包んでいた。

「力が入ります」
と言うや、彼の伸ばした足にぐぐっと力が入り、壁を押した。

お、始まったな。彼は自分で自分に何が起こっているのかわからなかったようだが、私は既に何度か経験があるので、抱えたままゆったりと見守っていた。

感情をしこたま貯め込んでいる人は、全身チックが出てくることがあるのだ。足が突っ張り、のけぞり、自分でコントロールがきかないままに全身に力が入る。そして、手や足が勝手に動き始める。壁を蹴ったり、畳をバンバン叩いたり……。これらすべて、意識的にやっていることではないので、自分ではどうにもならない。

まぁ、昔で言えば「狐憑き」とか何かが憑依したということになるのだろうが、そんなことはない。ただ、コトバにならないIC(インナーチャイルド)が出てこようとしているだけだ。



彼の右腕がパタパタパタパタとリズミカルに畳をたたき出した。
意識的ではないのでリズムは正確。
ピアニシモから入り、だんだんと叩く力が強くなっていく。
そのうち、バンバンバンと手の平で畳を強く叩き始めた。
部屋中に響き渡る強さだ。

そして、強さマックスになった頃それはやみ、今度は波が伝播するように左手がパタパタパタパタとリズミカルに畳をたたき始めた。身体の下になっている手なのだが、やはりリズミカルにだんだんと強く叩き始め、そして終わった。

その後、彼は疲れ果てたようにグタッとした。
私は静かにそこを立ち、隣のリビングで外を眺めた。
そこには、先ほど彼が、「あの木が特に鮮明に見えるんです」という木が見える。しばらく、その木をじっと見ていた。



…しばらくして、ようやくのこと彼は這うようにしてこちらの部屋に来たものの、テーブルに突っ伏して、ささやくようにかすかな声で言った。
「何も言葉が出てきません……」

「そうか、じゃあ帰るね」
彼は小さくうなずいた。疲労困憊しているようだ。

私は、部屋を出た。


「あぁ、男も出産するんだなぁ…」
まさに妻の出産直後の様子を彷彿とさせる彼の疲労困憊ぶりを思い出しながら、つくづくそう感じた。




------------------------------------------------------
帰り道々、私の頭の中に、彼がいつも聴いていたという曲―
http://www.youtube.com/watch?v=pnNxFA4mBqU

WISE 「Mirror feat. Salyu」


強く抱いて 離さないで 君を苦しめて 君を守る孤独を

誰もが背負う孤独と不安 時に重過ぎて途中でゲーム中断
無断で忍びより 心むしばむ穴 ぽっかりと胸の奥にあけたまま

Stop & Listen 心うったえる何か 縛りつける鎖 解くカギのありか
足りない物ばかり見つめ気づけない 意外と身近に転がってる答え

You need to look into the mirror, inside your heart

見つめる鏡映る自分の弱さ
孤独 抱きしめることで初めて 別の自分を見つけられたね

目の前の苦しみから逃げずに 隠れてる強さ 

you gotta believe

長く暗いトンネルの先 果てしなく広がる光


恐れなくして 夢はない 

そう君が 見つめる孤独が 君の明日を照らす





<続く>




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Comment

 

羨ましい。
いい子いい子されたい。

 

涙が出ました

畳に手を置いていたり、撫でているのに、苦しくなったり気持ちよくなったりと心に伝わるなんて不思議です。

人は色んなことから感じているんですね。

このシリーズここまで読んで、涙が出て来ました。これまでも、竹内さんの様子に胸が締め付けられたりしました。竹内さんが本当に苦しそうで。がんばれがんばれと思いました。

気持ちを出すことができない夫と重なりました。私から見たら心の通じない夫ですが、夫も本当はこうやって気持ちを出せずにためこんで苦しんでいるのかな。

言葉にならない思いを感じていた自分とも重なります。私はそんな時は、暴れたり、自分を傷つけたり、自分でもおかしくなったと思うくらいだった。

でもそれでいいのですね。

どんな形でも出してみればいいのですね。
それだけ、気持ちを抑圧していたということなのですね。

最終回が楽しみです。今日ですね。

 
    
 
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