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子育て心理学:第1部 6)「システムズアプローチ」で家族の問題を把握する

2009/11/17(Tue) Category : 心理学
子育て心理学:第1部-自分と家族の問題を見る視点】

■6)システムズアプローチで家族の問題を把握する

前項の事例で、個人をその属する集団から抜き出して心理分析しても、その真因に到達できないことがおわかりになったと思います。その個人が属する集団全体の問題を視野に入れなければ意味がないのです。

たとえば、家族の誰かに問題行動が起こったとしましょう。その個人を隔離してカウンセリングで治ったとします。しかし、家族の元に帰したとき、問題行動が再発したり、違う形で現れたり、または別の人間に問題が発生したりするのです。

なぜかと言えば、誰かがそうする(問題を起こす)ことによって、家族全体の平衡状態(「家族ホメオスタシス」と言います)が保たれているからです。言い換えれば、誰かがそうしなければ保てないようないびつな家族関係になっているわけですね。つまり、歪んでいるのは個人ではなく家族の関係なのです。ですから、この家族の関係のゆがみをたださなければ、いつまでたっても繰り返し犠牲者が現れ続けることになります。



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しかし、これまで、個人の問題を乗せることのできる“まな板”はあっても、集団の問題を丸ごと乗っけることのできる“まな板”はありませんでした。ところが、そのまな板が出てきました。それが『一般システム理論』(1968)です。提案したのは、フォン・ベルタランフィという理論生物学者。

システムというと無機的な堅いイメージがありますよね。日本語に訳すと「系」です。系のつく言葉を挙げてみてください。→「○○系」…


いかがでしょう。


お笑い系、オタク系、根暗系、ネカマ系、アングラ系、セレブ系、ハイソ系、ロハス系……なんだか、どんどん出てきますね。しかし、系→システムに直すと、ますますわかりにくくなってきましたね(笑)。


では、次のようなものはいかがでしょう。

神経系、生態系、太陽系、銀河系…
微細な世界から大宇宙に至るまで使われていますね。

そう…
系とは、「相互関連するものからなる全体」のことを言います。

先に挙げた系も、相互関連する仲間集団のことを言っているのでしょう。「相互関連するものからなる全体」という意味で、家族も系であり(家系というのもありますね)、地域や会社も一つの系なのです。家族療法では、家族のことを「家族システム」と呼んでいます。



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さて、この考え方は使える! ということで、様々な分野に波及していきました。特に、産業界は「システムシンキング(システム思考)」として取り入れ、心理学界は「システムズアプローチ」として取り入れました。

こうして、心理学の世界はようやく個人の心理分析から一歩進んで、家族全体の問題を扱うことができるようになりました。このシステムズアプローチを取り入れて興隆したのが「家族療法」です。今や米国では心理学の最大勢力となっています。

『一般システム理論』が登場するまで、家族の問題を適切に扱うことのできる心理学はありませんでした。しかし、この「考え方の枠組み」が登場したおかげで、集団を丸ごとまな板に乗せることができるようになりました。

私は、このシステムズアプローチの考え方を身につけたおかげで、会社における組織改革を成功させることができましたし、現在家族カウンセリングをすることができているわけです。日本では、システムズアプローチを身につけたカウンセラーを「家族相談士」と呼んでいます。



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システムの状況を俯瞰して何が問題かを把握するのは、犯人捜しをするためではありません。今、何に取り組まなければならないのかを見極めるためです。システムは相互作用の塊ですから、犯人はいないのです。あるいは、そこに所属する人すべてが犯人と言っても良いでしょう。

では、システムの状況を把握するにはどうすればいいでしょう。それは、必ず2つの観点を視野に入れなくてはいけません。
1つは、時系列的に見ること。
もう1つは、構造的(空間的)に見ることです。

システムは、過去からの相互作用の積み重ねと、その結果できているその時点の構造から成り立っているからです。本シリーズでは、時系列的な見方と構造的な見方の2つの見方を学んでいきます。






システムズアプローチの見方
「福岡いじめ自殺事件」総括:システムズアプローチによる問題の見方
裁判員制度―システムズアプローチから見た問題点
システムズアプローチで辿り着いた「降りてゆく生き方」
4.個の問題を関係性の中でとらえ直す







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うちの場合は・・・・。

今、中3受験生の息子が、ゲーム三昧で、深夜までやってます。
私が、棚おろし始めたくらいからです。
自由にしているのですが、1ヶ月以上たつので、脳の影響からも、ゲーム依存症が心配でした。

うちは、離婚した夫がギャンブル依存症だったので、その難病の怖さを思い出すんです。
人格が破壊され、死に到る病。

ギャンブル依存症は、せがまれて、お金を渡す、借金を肩代わりする、など、お世話すると悪化しますよね。
自分の生活、自分の幸せに専念しながら、愛を持って見守るだけにする勇気が、家族に必要だとの事でした。
家族は、誰の問題か、自分と人との境界線、見守る愛が、正常に解るようになること、つまり、共依存と闘うこと。これらを学びました。
   
私が、築いた家庭には、ギャンブル依存症者が居て、均整がとれていた訳ですよね。
離婚しても、私に共依存があれば、また家庭は、均整をとろうとして依存症者を産み出すんですね・・・。
それが、息子になってしまうかもしれない・・・。
夫は、私に教えてくれていたのでしょうか。
今度は、乗り越えて・・・と、応援されてる気になりました。涙

今、もし息子が、受験に失敗しても、ゲーム依存症で苦しんでも、
何があっても、辛い気持ちで見守る親になる覚悟がいりますね。

そして、そんな役割をさせないよう 息子に一切逃げ込まず、共依存の自分と向き合うことに専念しなければ・・・そう思いました。涙

 

ありがとうございます

すごく勉強になります。
先生の記事を読んでいるのが、一番わかりやすいです。

ありがとうございます。

 
    
 
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