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子育て心理学:第2部 1)生後3ヵ月で身につけた「性格の鎧」

2009/11/20(Fri) Category : 心理学
子育て心理学
第2部-人は「どのように」育っていくのか?(人生脚本編)

■1)生後3ヵ月で身につけた「性格の鎧」

長女が生まれて3ヶ月たち産院に行ったときのことです。
うちの子(Aちゃんとします)は人気者になっていました。人をじっと観察し、された方は思わずかまってしまいます。すると娘が笑います。すると、かわいくなってますます構うといういい循環が続きました。

また、泣いている時でもこちらが笑いかけると笑おうと反射します。その顔がかわいくて大笑いするのですが、赤ちゃんにとっても、それだけ笑顔というのは心地よいものなのでしょう。そのため他の大人が笑いかけても笑顔をつくることが多く、いわゆるあやし甲斐がある赤ちゃんでした。

ところが、
ほぼ同時期に生まれた赤ちゃんの中に無表情な赤ちゃんがいました(Bちゃんとします)。こちらが笑いかけても目を合わせようとしないのです。とりつく島もなく、体もまっすぐ硬くしています。赤ちゃんなのに不自然なのです。気になりました。

同時期に生まれた子供はかわいいので以前も見ていましたが、こんなじゃなかったはずです。普通に一緒に保育器の中で泣いていました。なのに、片やあやし甲斐のある笑顔で、片や無表情…。一体この差は何なのか?
わずかこの3ヶ月の間に、一体何があったのか?

私は、思わず看護師さんに聞いていました。

すると…
その子の母親が怒るらしいのです。
生まれて3ヶ月の間に怒られるようなことがあるはずがありません。笑ったり泣いたりして寝ているだけなのです。悪さのしようもありません。一体何を怒ることがあるのか?

すると…
お漏らししたりしても叩くらしいのです。
お漏らしで叩く?! おそらく、何らかの不満やイライラを赤ちゃんにぶつけていたのでしょう。いずれにせよ、赤ちゃんにしてみれば生理現象という当たり前のことで怒られるわけです。そうか…Bちゃんの様子の意味がわかりました。



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私たちは娘に対する時はいつも笑いかけていたため、娘にとってこの世は自分を受け入れてくれる場でした。ありのままの自分が受け入れられていますから、自分のあり方に気(エネルギー)を遣う必要がありません。大人に対する恐怖心も持っていませんから、好奇心のままに全エネルギーを外の世界に向けて働きかけていくことができたわけです。

一方のBちゃん。
親が暴力を振るってきますので、Bちゃんにとって“外”は自分を傷つける敵になっています。うんちやおしっこという自然な自己表現でさえ怒られるわけです。すると、外に関心を向けるどころか、全力で外に自己表現が漏れないように体を硬くして頑張らなければなりません。つまり、エネルギーの用い方が逆。自分を内側に押し込めるためにエネルギーを用いているのです。それが、体を硬くして無表情で寝ている姿となって現れていたのでした。辛いことです。


同じ時期にこの世に生まれ、祝福されてわずか3ヵ月後についたこれだけの差。わずか3ヵ月でライヒの言う「性格の鎧」、ユングの言う「内向、外交」の萌芽が見られる気がします。

しかし、生まれてわずか3ヶ月までのことなど、本人はもちろんのこと、親でさえ覚えていないでしょう。そして、親は「生まれたときから愛想がなかった」と言うでしょうし、Bちゃん自身も「生まれつき内向的性格」と思うようになるでしょう。

Bちゃんは、これからどのように育ち、どのように自分の人生のシナリオを作って、どのように生きていくことになるのでしょうか? また、そのシナリオは途中から書き換えることはできるのでしょうか?






性格の鎧
親との関係の中で、不安や苦痛を回避するために無意識のうちに構築する習慣化した自我防衛のやり方。(ライヒ提唱)

内向と外向
心の働かせ方の癖。上記に見るとおり、もてるエネルギーを自分の外に向けるのか、自分自身に向けるのかというエネルギーの用い方の違い。(ユング提唱)



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