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子育て心理学:第2部 5)子どもを否定する親の「条件付き愛情」

2009/11/24(Tue) Category : 心理学
子育て心理学
第2部-人は「どのように」育っていくのか?(人生脚本編)

■5)子どもを否定する親の「条件付き愛情」

さて、自分でも「感受性に乏しい」「鈍感だ」「人が苦手だ」「嫌われ者だ」「自己表現が下手だ」などと思うようになったBちゃん。その自己イメージが、ますますBちゃんを引っ込み思案にさせます。放っておけば「無気力」「無関心」「無感動」という「三無主義」に陥りそうで親は何とかしたいと思う気持ちが出てきます。

お父さんは、歯がゆい思いで言います。
「やればできるんだから、最初からあきらめていないで努力しろ」
お母さんも、つい愚痴のように口をついて出てしまいます。
「おまえが、もっと積極的ならいいのにねぇ」

これはBちゃんにどう伝わるでしょうか。
ちょっと言い換えてみましょう。


お父さんの言葉は次のように言い換えることができます。
①「~ができれば、認める」
②「努力しなければ認めない」

お母さんの言葉は次のように言い換えることができます。
③「お前の性格が積極的であれば、認める」
④「お前の性格が積極的でないから、認めない」


これは次のように分類することができます。
①条件付き行動の肯定
②条件付き行動の否定
③条件付き性格の肯定
④条件付き性格の否定

条件付きで、性格や行動を肯定や否定したりしていますね。
さらにまとめると、次のようになります。
①③-~という条件を満たせば、あなたはOK。
②④-~という条件を満たさないから、あなたはnot OK。

つまり、子どもの性格や行動を、親の都合で認めたり否定したりしているのです。そして、条件付肯定であれ否定であれ、伝わることは、
「ありのままのあなたはダメ」
ということなのです。


「条件付き愛情」ということが言われることがありますが、上記を見ておわかりの通り、条件がついた時点で「ありのままのその人」は否定されています。ですから、「条件付き愛情」なんて、こんな矛盾した言葉はありません。

愛情は、無条件なのです。




-----------------------------------------------------
「人の認め方」(愛情の与え方)について図示してみましょう。
Conditionallove

上手を見ておわかりの通り、
無条件に肯定されてはじめてその人はあるがままでいられます(Be)。
無条件否定は、言うまでもなくその人の存在を無視、もしくは否定することです。なきもの(Nothing)にされるわけです。

条件付きで人を認める場合は、それが肯定であれ否定であれ、そこに条件をつけた人の価値観が入り込んできます。ですから、必ず「支配と服従」の関係となり、対等な人間関係は成立しません。支配する側は常に何かを働きかけ(Do)ようとし、服従する側は常に何かをしなければ(Do)と追い立てられることになります。

つまり、条件がついた時点で、人はあるがままの自分(Be)ではいられず、自分以外の価値観に侵入(Do)されるということ。

この“条件”は間違った形でしつけや教育、訓練に用いられることが多く、その場合、人(Be)と人(Be)とが協力して何かを行う(Do)という共生社会ではなく、人(Be)を自分の思う方向に鋳型成形するために働きかける(Do)という統制社会へと向かいやすいのです。

この場合、支配と服従に不満を持つ人々の逸脱を防ぐために、必ず最下層(Nothing)が置かれることになります。スケープゴートを作ることによって言うことを聞かなければああなるよ、と見せしめにするわけですね。このとこについて、次回触れます。





★条件付き愛情
★三無主義


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理不尽な要求をして拒絶を許さない者との共生を強要されることが被搾取者であることを強要されることです。 子供から取り上げ、他所に惜しみなく与えようとする親の子は悲しみと不安と恐怖を感じます。 国民の福利より外国外人の要求を満足させる事を優先して共生を国民に強要する政府では

国民は幸せにはなれませんから、国政の福利を享受するのは国民として、これに反する一切の法を排除するのが、日本国憲法前文にもある人類普遍の憲法の原理です。

忠ならんとすれば孝ならず孝ならんとすれば忠ならず。日本外史

親子関係は、公民(オホミタカラ)と公民(大御宝)の関係でもあるのですが、

ローマ法は
親は子を鎖で繋いで監禁出来る。子が政府の高官であっても、親の一存で監禁出来る。
ローマ皇帝は君主ではなく、軍事独裁官等幾つかの政府要職の兼任者です。
親子は公民と公民の関係ではなく、法は家庭に入らず
とするのがローマ法です。

キリスト教の国教化で、夢で聞いた神の声に従って息子を生贄に出来るアブラハムの宗教の家父長制が導入され、家庭の子供はラテン語で従僕・奴隷を意味するfamilyと呼ばれるようになります。

女奴隷に産ませた自分の子供を奴隷として使役販売して富裕になったのも、正当な幸福追求権の行使によるもので、差別無く紳士として扱われるべきだと主張されたのが基本的人権です。
自主独立を維持する為に欧米法の導入が強要されたのが明治期です。

適任者が氏上・氏長者・当主・家長とされる父系血統集団の氏と義理父子関係を認める父系集団とその配偶者と被官からなる家の併用だった戸籍制度を、
戸籍筆頭者が率いる血族姻族集団とする家父長制戸籍制度が導入されます。

それでも親子や雇い主雇い人関係は臣民と臣民の関係としました。
教育勅語は、臣民が私奴婢のように育てられる事を禁じます。「…克ク孝ニ…」と在ります。寺小屋教育を受けていれば「孝経」を知ってます。「身體髪膚、受之父母、不敢毀傷、孝之始也(身体髪膚之れを父母に受く。敢えて毀傷せざるは、孝の始めなり。)」

日本国憲法13条は、基本的人権の尊重を、天皇の臣民として慶福を得る事より、重要な国民の福利と憲法確定者が考えた事を示します。

第13条すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

家庭内を、夫婦親子兄弟間の幸福追求権が衝突し、公共の福祉を維持するための法により衝突を調整される場と捉え、
権利を主張しない者に法は保護を与えず、
奴隷制ローマのように、法は家庭に立ち入らずと、するのを国民の福利と考えた訳。

国民の福利でなければ、今の13条解釈は排除です。

 
    
 
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