子育て心理学:第4部 2)ストロークは「心の食べ物」
2009/12/10(Thu) Category : 心理学
【子育て心理学】
第4部-「心の食生活(生活習慣病)」に気をつけよう(ストローク編)
■2)ストロークは「心の食べ物」
「その人の存在を認める働きかけ」であるストローク。
だから、『人はストロークを通じて、自分がどのような存在なのかを確認する』と言いました。では、そのストロークが全くない=自分に対する働きかけが全くなければ、一体どうなるのでしょう。
ここに実話があります。私が「セカンドチャンス」という記録映画で見たものです。スーザンという女の子の事例をご覧ください。
(尚、この記録映画をどこで見たのか記憶が定かではありません。10年ほど前の何かの研修でのことだと思いますが…。現在探しても見あたりません。なぜ、このようないい映画が流通していないんでしょうね)
★「セカンドチャンス」-----------------------------------
1歳10ヶ月になるスーザンという女の子が入院した時、体重は5ヶ月児、身長は10ヶ月児程度でした。しかも、歩けないどころか這うことも、カタコトをしゃべることすらもできなかったのです。
あらゆる検査を行いますが、これと言って異常は見つかりません。身体の機能はおろか、脳の機能に異常もなかったのです。医者は困惑しました。
「何が、この子の成長を遅らせているのか?」
「発達阻害の原因は何か?」……
もう一つ、医者が困惑したことがありました。それは、両親です。
なんと、3週間の間一度もスーザンに会いに来なかったのです。
「なぜ、親はわが子に会いに来ないのか?」
「親は子どもを病院に預けっぱなしにして、一体、どう思っているのか?」
そして、両親を呼んだ医者は、両親に面会した後、ついに病名をつけました。
『母性的愛情欠乏症候群』
医者は確信しました。この子の成長を阻害させているのは、機能の問題ではない。
「愛情不足が原因だ!」
病院は徹底してスーザンにプラスのストロークをおくることを決めました。ボランティアで看護士を募り、つきっきりでストロークを与え続けたのです。
最初は、無表情で取り付く島もなく看護士を敬遠していたスーザンでしたが、太陽に当たって急速に溶けていく氷のように表情が解けていきました。そして、乾燥状態の中、固い殻に覆われて成長を止めていたいたタネが、水を吸って見る見る芽吹くように、驚くべき成長を遂げます。わずか2ヶ月で身長は5cmも伸びたのです!
最後は、歩くことさえ出来なかったスーザンが、一人で病院の廊下を歩き始めるところで映画は終わります。
ストロークを与えられなかったスーザンは心身の成長が止まりました。食べ物を与えているだけでは体は成長しなかったのです。
そして、ふんだんに与えられたとたんに急速に再成長をはじめました。つまり、ストロークはまぎれもなく人を養う「心の食べ物」であるということがわかると思います。
体にも食べ物が必要であると同じくらいに、心にも食べ物が必要なのです。心がひもじければ体も成長しない―よく言われることですが、「心身一如」なんですね。
★ストローク
★心身一如
・「18歳軟禁女性」と「スーザン」と「少年A」
第4部-「心の食生活(生活習慣病)」に気をつけよう(ストローク編)
■2)ストロークは「心の食べ物」
「その人の存在を認める働きかけ」であるストローク。
だから、『人はストロークを通じて、自分がどのような存在なのかを確認する』と言いました。では、そのストロークが全くない=自分に対する働きかけが全くなければ、一体どうなるのでしょう。
ここに実話があります。私が「セカンドチャンス」という記録映画で見たものです。スーザンという女の子の事例をご覧ください。
(尚、この記録映画をどこで見たのか記憶が定かではありません。10年ほど前の何かの研修でのことだと思いますが…。現在探しても見あたりません。なぜ、このようないい映画が流通していないんでしょうね)
★「セカンドチャンス」-----------------------------------
1歳10ヶ月になるスーザンという女の子が入院した時、体重は5ヶ月児、身長は10ヶ月児程度でした。しかも、歩けないどころか這うことも、カタコトをしゃべることすらもできなかったのです。
あらゆる検査を行いますが、これと言って異常は見つかりません。身体の機能はおろか、脳の機能に異常もなかったのです。医者は困惑しました。
「何が、この子の成長を遅らせているのか?」
「発達阻害の原因は何か?」……
もう一つ、医者が困惑したことがありました。それは、両親です。
なんと、3週間の間一度もスーザンに会いに来なかったのです。
「なぜ、親はわが子に会いに来ないのか?」
「親は子どもを病院に預けっぱなしにして、一体、どう思っているのか?」
そして、両親を呼んだ医者は、両親に面会した後、ついに病名をつけました。
『母性的愛情欠乏症候群』
医者は確信しました。この子の成長を阻害させているのは、機能の問題ではない。
「愛情不足が原因だ!」
病院は徹底してスーザンにプラスのストロークをおくることを決めました。ボランティアで看護士を募り、つきっきりでストロークを与え続けたのです。
最初は、無表情で取り付く島もなく看護士を敬遠していたスーザンでしたが、太陽に当たって急速に溶けていく氷のように表情が解けていきました。そして、乾燥状態の中、固い殻に覆われて成長を止めていたいたタネが、水を吸って見る見る芽吹くように、驚くべき成長を遂げます。わずか2ヶ月で身長は5cmも伸びたのです!
最後は、歩くことさえ出来なかったスーザンが、一人で病院の廊下を歩き始めるところで映画は終わります。
ストロークを与えられなかったスーザンは心身の成長が止まりました。食べ物を与えているだけでは体は成長しなかったのです。
そして、ふんだんに与えられたとたんに急速に再成長をはじめました。つまり、ストロークはまぎれもなく人を養う「心の食べ物」であるということがわかると思います。
体にも食べ物が必要であると同じくらいに、心にも食べ物が必要なのです。心がひもじければ体も成長しない―よく言われることですが、「心身一如」なんですね。
★ストローク
★心身一如
・「18歳軟禁女性」と「スーザン」と「少年A」