夢をあきらめない
★ケント(KENTO MORI)-----------------------------------
親がマイケル・ジャクソンのファンで、いつしかマイケルのPVをすり切れるほど見ていたケント。ダンスを習ったことがないにもかかわらず、マイケルと踊りたいという「夢」だけを胸に渡米。
マイケルはコンサートをやっていなかったので、マドンナのオーディションを受け見事合格。「他のダンサーは音楽に合わせて踊るだけだけれど、彼は音楽のハートを表現して踊る」―仲間にそう言わしめたケント。
マイケルが「THIS IS IT」のオーディションをするというので、マドンナとの契約破棄を覚悟でマイケルのオーディションにチャレンジする。そして、世界中から集まったダンサーの中から、たった6人のメインダンサーに選ばれた!しかも、マイケル自身が1位指名で!!
マイケルに「鳥肌が立った」と言わしめたケント。マイケルはマドンナに直接交渉までした。が、マドンナも彼が必要。ケントはマイケルと一緒に踊れないままにマイケルは亡くなった。
マドンナは、自分のツアーで追悼プログラムを組み、なんとケントにマイケルを踊らせたのだ。「自分なんかがとも思ったが、これも運命として受け入れた」と語るケントがカッコイイ。
★田中千絵------------------------------------------------
「私はトニータナカの娘」ではなく「田中千絵」という名前がある。親の七光りではなく実力で認められたい。父を知らない世界、台湾に飛ぶ。北京語を完璧にマスターするために日本人の友達は作らず、焦りと孤独はブログにぶつけた。
そのブログにヒロインのイメージを見出したのが、「海角七号」の監督。彼女を主役に抜擢するが、スポンサーが離れ資金難で2度も延期しながらも創り上げる。その映画が、10年不況の台湾映画界の息を吹き返させた。
日本と台湾の歴史を背景にしたこの映画の、もう一つの大きなテーマは「夢をあきらめてはいけない」だそうだ。あきらめなかった監督とあきらめなかった千恵さん。あきらめなかった二人の出逢いが奇跡を生んだ。
★スワーダ・アル・ムダファーラ(森田美保子)----------------------
オマーン人男性と再婚し、メードつきの裕福な生活を送ることになったスワーダさん。オマーンでは、男性が財布のひもを握り、食材の買い出しなども男性の役目。女性はただ美しく家にいてくれればいいというお国柄らしい。
「幸せすぎてばかになりそう」と思ったスワーダさんは、自分にできることで恩返しをしようと日本式教育を伝えることを決意。10年かけて準備し開校。初年度は幼稚園児5人だった。今や世界トップの優秀校だ。
体操、折り紙、作文、運動会…そこには古き良き日本が残っていた。プラス移動教室などいいところを組み合わせており、世界各地から集まっている教師達は、プロとして技量を発揮できるシステムを高く評価していた。
生徒のメンタルの問題は、なんと“お母さん役”のスワーダさん自らが引き受けている。素晴らしいのはその姿勢。毎朝、500人の生徒全員と握手し、校長室は常時開けっ放し。生徒達は自由に校長室に出入りし、抱きしめてもらったりしている。
同校の一期生の女性が、海外留学の後、この学校で働きたいと戻ってきたのはほんとに嬉しいエピソードだった。校長先生が熱意があるので、自分たちも期待に応えたいと頑張る―そういうことを言っていた。
人に幸せを分け与えようとすれば、また人からお返しが帰ってくる。あぁ、いい連鎖を見せてもらった。
★野呂英作------------------------------------------------
ルイ・ヴィトンやシャネルなど一流ブランドからの注文がくるNORO毛糸。
嫌いな色があると買わないから混合色の毛糸は売れないという常識がまかり通っていた業界。必ずニーズはある。誰もやらないからこそ自分がやる。
彼は、パラダイムを変えたのだ。
原点は、毎日散歩して眺める身近な自然。
日々変化していく雑草の美しさ。天候によって変わっていく自然のグラデーション。その美しさすばらしさを、自然を感じることがなくなった現代人に糸を通して伝えたい―そういう思いがあった。
自分が自然からもらった感動を、自然に接することがない現代人に糸を通して伝えていく。ここにも幸せを分けていこうという思いがあった。
---------------------------------------------------------
久々に幸せになった番組でした。
夢をあきらめない人たち、自分にできることで幸せをお返ししていこうとする人たち。
最初からうまくいくわけではなく、抵抗や困難はつきもの。
でも、夢を捨てずに見続けて努力している。
あきらめたらそこで終わり―そう、ただそれだけのこと。
夢を持つか持たないか。
その夢をあきらめるかあきらめないか。
ただそれだけのことなのだと思う。
夢を持っている人は、若々しい。
そして、その夢はどんどん広がっている。
一人の夢が多くの人に感動を与え、多くの人の人生を変えている。
そして、幸せの連鎖が拡大していく。
日本人、世界で頑張ってるじゃない。
時代は変わり始めている。
これからの世の中、捨てたものじゃない。
誰もが自分にできることがある。
誰もが自分にしかできないことがある。
そこに貢献の道がある。
それが何かは、自分の心が知っている。