子育て心理学:第5部 8)家族機能の総まとめ
第5部-子どもに「何を」育てるのか?(自我形成編)
■8)家族機能の総まとめ
自我形成編も最後となりました。簡単に図示しておきましょう。

1,赤ちゃんにとっての母親
①自分の居場所→人と社会に対する基本的信頼
②ありのままの自分(Be)でいい→セルフエスティーム(自尊心)
③自分を表現して(Do)いい→セルフエフィカシー(自己効力感)
④I’m OK.You’re OK. →基本的人権
2,家庭(安全基地)はすべての家族にとっての「癒し」と「回復」の場
①肯定的ストロークを無条件に与える。
②欲しいストロークは遠慮せずに要求する。
③欲しいストロークがきたら「ありがとう」と感謝して素直に受け取る。
④欲しくないストロークは断る。
⑤自分自身にストロークを与える。
3,PAを育む
①親個々人が成熟した自我状態を持つ
②親相互が自我境界をしっかりと持つ
③夫婦連合、世代間境界をしっかりと持つ
④「言っていること」と「やっていること」が一致(自己一致)している
⑤親の背中を見て子は育つ
なんだか、すべて当たり前のことですね。
このように成長できるように、発達課題がうまく社会の中に組み込まれているのが文化であり伝統です。このように成長できないということは、その文明のあり方がどこかいびつであるということです。
気づいた人からこれを実行し、自らがよき伝統の源流となっていけるといいですね。