気持ちを支え合うお産の家・吉村医院
2010/02/08(Mon) Category : 人物
昨夜のエチカの鏡で、お産の家・吉村医院が紹介されていた。
「自分の力をあなどるな」でも少し触れたが、助産師さんによる自然分娩をする医院である。
見ていて、なるほどつるんと生まれるわけがわかった。
これまでいろいろな方のお話を伺っていて、「気持ち」が出産のあり方に大きく影響するんだなぁ、と感じたことがよくあったが、その気持ちを支える仕組みが充実しているのである。
例えば、外の世界があまりいい環境じゃないな、と胎児が思うと逆子になったり、それが解消されると元に戻ったり。気持ちの支えとして夫の協力があると悪阻が軽く、何もかも一人で背負い込んでいると悪阻が重かったり。嫌な思いがあると難産だったり…。
これはそういう事例があったというだけで、誰にでも当てはまることではもちろんないのだが、お腹に命を宿し、人を生み出すという一大事業をするに当たって、気持ちの支えがあるかないかは大きく影響するであろうことは想像に難くない。
吉村医院では、気持ちを支え合う仕組みができていた。
まず、「古屋(ふるや)」のたたずまいが安心を与える。わざわざ250年以上前の茅葺屋根の江戸古民家を、愛知県北部の足助から移築したものだそうだ。包まれるような安定感がある。
分娩室も、病院の手術室のような冷たい部屋ではなく、まるで昭和の茶の間のような感じだ。実家の畳の上でお産をするような感じで、気持ちがリラックスするだろう。
この古民家に妊婦さんたちが毎日集って、ノコギリで木を切り、斧で薪を割り、井戸で水を汲み、床や壁を雑巾で拭くという家事をやっている。
体験を共有するというところがいい。仲間意識を培いながら、自然と足腰も鍛えられていく。
妊婦ピクニックなどもやっているようだ。
1日最低1時間、安産を目指して1日3時間歩くことを勧めているようで、基本である身体をしっかりと作り上げるところがいい。身体が基本とはわかっていても、一人ではなかなかやる気にならないから、このように集団できっかけを作ってくれることが嬉しい。
食事も、昔ながらの一汁一菜―粗食である。伝統的和食が身体に一番いいという。
そして、両親学級がよかった。
古民家にみんなが夫を連れて集まり、車座になって語り合う。
妊婦さん一人一人が語りそれをみんなが受け止め合う安心感の中で、いろいろなエピソードや思いが自己開示されていく。出産前に重たい気持ちをはき出すことができるのがとてもいい。泣き出す方も何人かいらっしゃった。まるで、集団カウンセリングのようだった。同時に、夫もいろいろな奥さん達の思いも理解できるし、心構えができるだろう。
仲間がいて、身体を鍛え、心の重荷を解放し、パートナーの理解と協力を得て、あとは出産に集中するのみ―そういう体制が通院する間に作られていく。
うん。シンプルでナチュラルでよくできている。お腹の赤ちゃんも、出る意欲が湧くだろう。
仲間、身体、心、配偶者―人々の心が合わされば、あとは出産した先輩(助産師さんなど)の手助けがあれば、“つるん”と出てくるわけだ。
人は、心が合わさればたいていのことは自分で成し遂げられるようにできているのだと思う。
「自分の力をあなどるな」でも少し触れたが、助産師さんによる自然分娩をする医院である。
見ていて、なるほどつるんと生まれるわけがわかった。
これまでいろいろな方のお話を伺っていて、「気持ち」が出産のあり方に大きく影響するんだなぁ、と感じたことがよくあったが、その気持ちを支える仕組みが充実しているのである。
例えば、外の世界があまりいい環境じゃないな、と胎児が思うと逆子になったり、それが解消されると元に戻ったり。気持ちの支えとして夫の協力があると悪阻が軽く、何もかも一人で背負い込んでいると悪阻が重かったり。嫌な思いがあると難産だったり…。
これはそういう事例があったというだけで、誰にでも当てはまることではもちろんないのだが、お腹に命を宿し、人を生み出すという一大事業をするに当たって、気持ちの支えがあるかないかは大きく影響するであろうことは想像に難くない。
吉村医院では、気持ちを支え合う仕組みができていた。
まず、「古屋(ふるや)」のたたずまいが安心を与える。わざわざ250年以上前の茅葺屋根の江戸古民家を、愛知県北部の足助から移築したものだそうだ。包まれるような安定感がある。
分娩室も、病院の手術室のような冷たい部屋ではなく、まるで昭和の茶の間のような感じだ。実家の畳の上でお産をするような感じで、気持ちがリラックスするだろう。
この古民家に妊婦さんたちが毎日集って、ノコギリで木を切り、斧で薪を割り、井戸で水を汲み、床や壁を雑巾で拭くという家事をやっている。
体験を共有するというところがいい。仲間意識を培いながら、自然と足腰も鍛えられていく。
妊婦ピクニックなどもやっているようだ。
1日最低1時間、安産を目指して1日3時間歩くことを勧めているようで、基本である身体をしっかりと作り上げるところがいい。身体が基本とはわかっていても、一人ではなかなかやる気にならないから、このように集団できっかけを作ってくれることが嬉しい。
食事も、昔ながらの一汁一菜―粗食である。伝統的和食が身体に一番いいという。
そして、両親学級がよかった。
古民家にみんなが夫を連れて集まり、車座になって語り合う。
妊婦さん一人一人が語りそれをみんなが受け止め合う安心感の中で、いろいろなエピソードや思いが自己開示されていく。出産前に重たい気持ちをはき出すことができるのがとてもいい。泣き出す方も何人かいらっしゃった。まるで、集団カウンセリングのようだった。同時に、夫もいろいろな奥さん達の思いも理解できるし、心構えができるだろう。
仲間がいて、身体を鍛え、心の重荷を解放し、パートナーの理解と協力を得て、あとは出産に集中するのみ―そういう体制が通院する間に作られていく。
うん。シンプルでナチュラルでよくできている。お腹の赤ちゃんも、出る意欲が湧くだろう。
仲間、身体、心、配偶者―人々の心が合わされば、あとは出産した先輩(助産師さんなど)の手助けがあれば、“つるん”と出てくるわけだ。
人は、心が合わさればたいていのことは自分で成し遂げられるようにできているのだと思う。