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自由からの逃走―(7)あなたを縛る「あなたのためだから」

2010/05/31(Mon) Category : 自律(自由と責任)への道
【自由からの逃走】

【(4)サティアン化する社会】で、共依存界(ハラスメント界)が社会全体に及んでいることがわかりましたが、人を道具にすることがどれほど日常的になっているのか。

CMは世につれ、と思いますが、最近の世相をよく現しているなぁと思うブラックなCMが面白いので、ちょっと脱線―。


★「あなたのためだから」という第二次禁止令------------------------



今の日本は、教育をはじめとして押しつけることが“常識”となっています。何しろ、ボランティアまで“必修”ですからね~。「自発的にやれ!」と“強制”しているわけで、いやはやブラックです。

その強制を正当化する言葉が「あなたのためだから」。
ダブルバインドを知っている方にとってはおなじみの言葉ですね(^^;)。

ちょっと頭遊びしてみましょう。
①「じゃあこれやっといて、例の企画」
②間髪をいれず「あなたのためだから」

上記の男性の心の中の言葉を推測してみましょう(交流分析で言う“裏面のやりとり”というやつですね)。

①『会社にとって大切な企画なんだから拒否はできないよ』
 (命令に背くことを禁ずる:第一次禁止令)
②『あなたの評価にかかわるのだから文句は言うなよ』
 (異議申し立てを禁ずる:第二次禁止令)
③上司部下関係だから逃げられない
 (逃げることを禁ずる:第三次禁止令)

ハイ、見事にダブルバインド3点セットのできあがり~。
この短い言葉で人をロボットのように操ることができるのです。



↓ついでに、もう一つ(笑)



①『今ダイエット中だっけ』(あらかじめ第三次禁止令の設定)
②『じゃあ甘いものはよくないね。食べてあげる』(命令に背くことを禁ず:第一次禁止令)
③『あなたのためだから』(異議申し立てを禁ず:第二次禁止令)


こうしてみると、【自由からの逃走―(5)「○○のために」は「○○のせいで」の裏返し】でみた「○○のために」は、自分で自分を縛るための第二次禁止令であることがわかりますね。





★みんな同じ鉢の中------------------------------------------

役割分担で生きる共依存社会では、互いを道具にすることが当たり前となり、相手の自我の領域を無視して平気で心の中に土足で入ってきます。

相手の問題を奪うことが相手の成長を止める罪なことであり、自分のカルマを増やすだけであるのに、それが“相手のため”と思って“善意”でやっていることさえあるでしょう。そういう方は、いずれカルマを解消しなければならなくなるわけですが、でもこれは大なり小なり誰もがやっていることでしょう。

戦後、所得倍増というかけ声に乗って、オールジャパンが一斉に脇目もふらずに突っ走り始めました。この津波のような流れの中で、親に「あなたのためだから」と言われて手足となってそれを懸命にこなしてきた人は多々いらっしゃるのではないでしょうか。そして、そのおかげで今があると思っている方も多いでしょうし、同じように子どもや他人に押しつけていく人もまた多いでしょう。私もまた、親が言葉に出さずとも、そういうプレッシャーの中にいました。そして、「頑張る家族」劇場をやっていたのです。

これに過剰適応していくと、いわゆる親との関係が母子カプセルや父子カプセルなどの「親子未分離」状態になっていくわけです。つまり、親からの自我侵食を許しているため、自分の行為が人の自我を侵食するということがわからなくなっていきます。

結局、皆同じ金魚鉢の中に棲んでいるわけで、その水(価値観)に浸っているわけですから、この世にスポイルされていない人はいないのではないかと思います。そのスポイルされる程度の差も個人の問題ではなく、金魚鉢の上の水の方がより濃く汚れているなど、その個人を取り巻く環境要因が大きいでしょう。

あとは、自分が水の中に棲んでいることに気づくか気づかないか―その差があるだけです。そして、気づく気づかないについても、たまたま空中にはね飛んでみたら、「あ、今まで自分の周りには水があったんだ」と生まれて初めて気づくように、個人の努力をこえた何らかのきっかけが必要なのでしょう。また、気づいた後にどう行動できるかについても、個人の力を越えた様々なものが絡み合っています。

結局、気づくことができた人、さらに行動できた人は、それができるような環境や巡り合わせに、「あぁ自分はラッキーだった」と感謝するのみですね。




★気持ちを言うことがフィードバック--------------------------------

そういう意味では皆同じ仲間なのですが、気づいた後にこのように働きかけられると嫌な思いをします。でも、相手にそれを指摘しても、かつての自分と同じように指摘の意味がわかりません。「あなたのために言っているのになぜ?」と怒ってくる人さえいるでしょうね。

あるいは、“癖”(IPやゲームなど)が出ている人かもしれませんね。生き癖が出ているからと言って、気づいてないわけではないのです。
(互いの癖を共有できれば、お互いの癖をその都度注意しあえるようになります。私と妻も、「あ、出たよ」とその都度言うようになり、やがて、そのうち言わなくなっていきました)

いずれの場合にせよ、こちらができることはこちらの気持ちをそのまま言うことしかないのかもしれません。例えば次のように。

1,「あら、気を遣ってくれてありがとう。やさしいのね」と相手の“配慮”を受け止める。
2,「でも、今日は疲れて集中できませんから明日にします」とか、「でも、今日は食べたいの」とか、自分の気持ちを相手の目を見てキッパリと言う。


こちらが気持ちを言う(=気持ちを言うモデルを見せる)ということは、相手に気持ちを言ってよいという許可を与えることでもありますから、フィードバックされた方は、「あ、気持ちを言っていいんだ」とか「あ、気持ちで行動していいんだ」「なにも縛られる必要はないんだ」と気づく人がいるかもしれませんね。でも、それは相手の問題。こちらはただ言うだけのことです。

…とはいえ、得てして虚を突いてくることが多いので、CMのように呆気にとられてポカンとしちゃうんですけどね~(^^;)。


(尚、この断り方は、宗教や健康食品の勧誘など、意に添わないことに勧誘されて断るときに使えます。ポイントは、相手の目を見て、短くキッパリと気持ちを言うことです。)








●「あなたのためだから」という事例をいくつかピックアップしてみました

パワハラ管理職の実態―こうして部下は潰される
パワハラにおけるダブルバインド(二重拘束)の構造
統合失調症を作りやすいダブルバインド
何もかも面倒くさい人
「子のため」に頑張っている親
なぜ、唐突に「サラ金から金を借りるな」と親が言うのか


【基礎理論】
『「精神の生態学」~ベイトソンのダブルバインド理論の詳細』の中の
10.ダブルバインド事例:第二次禁止令




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今日、実家に電話しました

こちらのサイトを読んで胸に手を当ててみれば、思い当たることばかり。
当方30代後半、1年半実家へ帰っておりません。
今日、実家へ電話してみました。
少し気が楽になりました。
両親に理解されない、受け入れられないのは、とても残念な事実でしかないのですね。
生まれて最初に見る「社会」は「家庭」。「家庭」が壊れていたら「社会」と「世界」がゆがんで見えるのだと。ゆがんでいない世界を取り戻すのは大変なことなのだと感じています。

 
    
 
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