認識の変容が起こる心理過程
2011/01/23(Sun) Category : 心の闘い物語
相手にとって良かれと思うことであっても、それが相手の望んでいないことであれば、それは相手を侵害するハラスメント行為であること。
全く心の準備ができていない個人にとっては、いきなり真実を告げられるということは侵入であり暴力であること。
そして、その破壊行為から自分を守るために、人は防衛機制を自動発動させることを見てきました。
マオリッツオは、真実を受け入れるために7段階の「負の過程」を経て、生まれ変わっていきました。
ここに、もう一つの事例があります。
それもまた、人がどのように真実を受け入れていくのか、についての興味深い事例でした。というのも、前の記事で『自らの氷は自らの熱で溶かす以外に方法はない』ということを書きましたが、この事例は凍りついた心を溶かした事例だったからです。
アンデスの水力発電所に勤務する機器責任者のヴラド・カペタノヴィッチは、1960年3月10日に不思議な物体に遭遇します―。
なお、この項を初めて見られる方のために留意事項を。
*注1
私の相談者の方には様々な人がいます。カウンセラーは、その方の体験及び脳内現実に沿います。ヴラドが仮に私の相談者とすれば、彼の心理体験を尊重し、その心理過程に沿っていくでしょう。
*注2
他の人にとって信じられないことであっても、本人にとっては事実です。このブログで取り上げるものは、すべて自律に至る道筋として参考になるものを取り上げています。
*注3
読み進めるうちに、どこかで心理的危機感を感じる方がいらっしゃるかもしれません。文が頭に入ってこない方もいらっしゃるでしょう。そういう方は無理をせず読まないでください。
*注4
当ブログの注意事項をよくお読み下さい
■認識の変容が起こる心理過程
1、精神破綻を救った戦争後遺症
2、認識世界を守る闘い―防衛機制vs防衛機制
3、安心の中で人は自分を受け止めることができる
4、自分が大事にされて人を大事にすることを知る
★精神破綻を救った戦争後遺症---------------------------------------
彼がラッキーだったのは、警備員がその物体に驚いていないことでした。そのことで、自分の精神がおかしくなったのではないこと、幻覚を見ているのでもないこと、そして、もう慣れっこになっている警備員の話から、その物体に脅威がないことがわかったからです。
このように自分ひとりだけではなく、既に経験者がいたというのはとても心強いことだったでしょう。
そして、もう一つラッキーだったのは、彼が心にいつも鎧を着せていたことです。
『第二次世界大戦の開戦から終戦時までに、私が従軍して見聞きしてきた阿鼻叫喚、拷問、恐怖、破壊行為。そうした体験によって、「人類は愛他主義である」という持論は、当の昔に翻されていました。しかも、侵略行為における人間ほど狡猾な存在はない、とさえ確信していました』
つまり、何者をも信じない頑なな鎧が心を覆っていたのです。その鎧を着ていたために、マオリッツオのように「虚を衝かれる」ことがありませんでした。突発的なことがあっても、瞬時に疑ってかかる体制が出来上がっていたので、心を守ることができたのです。
(何が幸いするかわからないものですね。悲惨な戦争体験、そして人間不信が、結果的に彼を守ったのです)
さらに彼を宇宙人との出逢いへと導かせたのも、戦争後遺症でした。
『戦時中の経験から、「攻撃は最大の防御なり」ということを学んでいましたので、私は恐れることもなく巨大な光り輝くレンズ豆に向かって歩いていきます』
ここにもマオリッツオとの差がありますね。テレパシーによって無理やり行動させられたマオリッツオと異なり、彼は自分の意志で行動したのです。しかも、後ろには、見守ってくれている警備員もいました。
『その間、立ち止まったままのキロスは大声を上げ、異様なマシンに近づかないよう私に懇願するばかりでした』
……このようにして第三種接近遭遇(空飛ぶ円盤の搭乗員と接触)をしたヴラドは、その後もアプ星人との出会いを繰り返していきます。
全く心の準備ができていない個人にとっては、いきなり真実を告げられるということは侵入であり暴力であること。
そして、その破壊行為から自分を守るために、人は防衛機制を自動発動させることを見てきました。
マオリッツオは、真実を受け入れるために7段階の「負の過程」を経て、生まれ変わっていきました。
ここに、もう一つの事例があります。
それもまた、人がどのように真実を受け入れていくのか、についての興味深い事例でした。というのも、前の記事で『自らの氷は自らの熱で溶かす以外に方法はない』ということを書きましたが、この事例は凍りついた心を溶かした事例だったからです。
アンデスの水力発電所に勤務する機器責任者のヴラド・カペタノヴィッチは、1960年3月10日に不思議な物体に遭遇します―。
なお、この項を初めて見られる方のために留意事項を。
*注1
私の相談者の方には様々な人がいます。カウンセラーは、その方の体験及び脳内現実に沿います。ヴラドが仮に私の相談者とすれば、彼の心理体験を尊重し、その心理過程に沿っていくでしょう。
*注2
他の人にとって信じられないことであっても、本人にとっては事実です。このブログで取り上げるものは、すべて自律に至る道筋として参考になるものを取り上げています。
*注3
読み進めるうちに、どこかで心理的危機感を感じる方がいらっしゃるかもしれません。文が頭に入ってこない方もいらっしゃるでしょう。そういう方は無理をせず読まないでください。
*注4
当ブログの注意事項をよくお読み下さい
■認識の変容が起こる心理過程
1、精神破綻を救った戦争後遺症
2、認識世界を守る闘い―防衛機制vs防衛機制
3、安心の中で人は自分を受け止めることができる
4、自分が大事にされて人を大事にすることを知る
★精神破綻を救った戦争後遺症---------------------------------------
彼がラッキーだったのは、警備員がその物体に驚いていないことでした。そのことで、自分の精神がおかしくなったのではないこと、幻覚を見ているのでもないこと、そして、もう慣れっこになっている警備員の話から、その物体に脅威がないことがわかったからです。
このように自分ひとりだけではなく、既に経験者がいたというのはとても心強いことだったでしょう。
そして、もう一つラッキーだったのは、彼が心にいつも鎧を着せていたことです。
『第二次世界大戦の開戦から終戦時までに、私が従軍して見聞きしてきた阿鼻叫喚、拷問、恐怖、破壊行為。そうした体験によって、「人類は愛他主義である」という持論は、当の昔に翻されていました。しかも、侵略行為における人間ほど狡猾な存在はない、とさえ確信していました』
つまり、何者をも信じない頑なな鎧が心を覆っていたのです。その鎧を着ていたために、マオリッツオのように「虚を衝かれる」ことがありませんでした。突発的なことがあっても、瞬時に疑ってかかる体制が出来上がっていたので、心を守ることができたのです。
(何が幸いするかわからないものですね。悲惨な戦争体験、そして人間不信が、結果的に彼を守ったのです)
さらに彼を宇宙人との出逢いへと導かせたのも、戦争後遺症でした。
『戦時中の経験から、「攻撃は最大の防御なり」ということを学んでいましたので、私は恐れることもなく巨大な光り輝くレンズ豆に向かって歩いていきます』
ここにもマオリッツオとの差がありますね。テレパシーによって無理やり行動させられたマオリッツオと異なり、彼は自分の意志で行動したのです。しかも、後ろには、見守ってくれている警備員もいました。
『その間、立ち止まったままのキロスは大声を上げ、異様なマシンに近づかないよう私に懇願するばかりでした』
……このようにして第三種接近遭遇(空飛ぶ円盤の搭乗員と接触)をしたヴラドは、その後もアプ星人との出会いを繰り返していきます。