原発:汚染される水(生命基盤)
子どもたちの首の傷を見たとき涙が出た。
なんとむごいことを、私たちは子どもにしてしまったのか。
子どもを奪うということは、人類の未来を奪うということだ。
子どもを大事にしないということは、自分(インナーチャイルド)を大事にしていないということだ。
つくづくと、そう感じた。
このドキュメントは、3.11から数年後の日本の“現実”だ。
そこに見た現状、そこで語られている言葉が、過去の異国のものではなく現在及び近未来の日本のものとして、とてもリアルに響いた。
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【プロジェクトX「チェルノブイリの傷 奇跡のメス」】
チェルノブイリ原発の爆発により、
国土の実に3分の2が汚染されたベラルーシ
誰を恨めばいい。
家の前で遊んでいただけのことなのに被爆し、
10年後に癌が発症した子どもたち
誰を恨めばいい。
甲状腺癌の手術のためにかぎ裂きにメスを入れられる首。
もう結婚できないと嘆く娘たち
誰を恨めばいい。
自分にできることがそこにある。
菅谷昭さんは単身、無給でその現場に入った。
目の前で首を切り裂かれる子どもたちを見て怒りが湧いた。
が、焦るな、行動で示すしかない―菅谷さんは時期を待った。
初めて執刀を任された日―目を瞠った現地の医師は最新の文献を見た。
そこに名があった 「Akira Sugenoya」
世界最高の腕を持った人間が、なんと目の前にいた!
Sugenoyaのメスが子どもたちの生命を救い、
Sugenoyaの笑顔が子どもたちの人生を変えた
「私は新しい命を頂いた」という子ども達
医療の道に進むことを決意した女の子もいた。
行動が行動を変える
医者達の動きが変わった
最大の被災地ゴメリ
そこでベラルーシ初の訪問医療が行われた
「一期一会」―日本語でそういうベラルーシの医師
「菅谷さんとの出逢いは一生の宝です」
菅谷さんは、自分が痛みを知っているから、
今後ベラルーシから優れた医者がたくさん出てくるだろう、と言う
*菅谷さんは、2000年ベラルーシ共和国国家最高勲章を受賞されたそうです。
★松本市長菅谷昭氏の会見-----------------------------------------
被爆地ベラルーシで5年にわたり救済活動を続けた菅谷さんは、松本市長になっていた。汚染地で5年間現地の人と同じものを食べてきた彼だからこそ、そして子ども達を救い続けてきた彼だからこそ言葉に重みがある。
彼は、事実を提示しないで安心・安全だけを強調するなと言う。
不安をなくすためには事実をきちんと伝えること―そのとおりだと思う。
【松本市長菅谷昭氏2011/3/22定例記者会見】を見てほしい。
15分あたりから放射能問題について話されている。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm13936110
メディアは、外部被爆の問題ばかりを伝え、
本当の怖さは内部被爆(放射能沈着)にあることを伝えていない。
テレビも新聞も「放射能を出さない対策」について盛んに報じるが、
「放射能が出た後の対策」について詳しい解説はしていない。
ポーランドは、チェルノブイリの事故からわずか4日目で、国の命令で次のことを禁じた。
・乳牛に牧草を与えることを禁止
・100ベクレル/リッター以上の汚染ミルクを飲むことを禁ず
・妊婦や乳幼児は葉物類を食べないこと
そして、不足はオランダから輸入した。
えらい。国としての肝が座っている。
そのポーランドを見ている菅谷さんも言う。
政府が最大限に補償することで農家を助けるべきだと。
本当の意味での国の援助とは何かが問われている。
さて、菅谷氏によれば、葉物に沈着し、根菜類が吸収した放射性物質は、家畜が食べ、その糞尿が土壌汚染をするという汚染循環を始める。そして最終的には人間が摂取する。それが食物連鎖だ。
彼によれば、1987「ネイチャー」に食品限度量が掲載されたそうで、その数値も話されている。
ともあれ、不安心理というのは事実を直視しないことから来る。事実を直視すれば、人は不安や恐怖を乗り越えることができる。
親族の体験を聞くと、各国大使館の在日○○人に対する情報提供や対応は適切だと思える。日本は個々人が自分の責任で判断しなければならない。それはそれで、周囲に惑わされず自分で決める訓練のチャンスを与えられているのだと思うことにしよう。そのためにも、国には判断材料となる「事実」の提供をお願いしたい。
★止まる循環、汚染される水=崩壊する生命基盤---------------------
「まほろば」(美しい場所)とは、地球そのものだ。
『他の惑星と異なり、惑星テラが生命あふれるガイアとなり得たのは、「水」のお陰である。常温で、気体-液体-固体の三態をとることのできる奇跡の物質が生命を育む羊水となった』
【テラとガイア】
水の惑星地球。
美しく青く輝く星。
その軌跡の物質である水が、姿かたちを変えて大地を、大海を、そして大気を循環しているから、地球が「まほろば」となった。
行く川の流れは絶えずして淀みが無いから、穢れの無い場所となる。
その惑星の命である「水」が汚染されていく。
その汚染された水は惑星中を循環していく。
将来被爆者訴訟が起こったとき、国はどういうだろうか。
そして、どのように線引きするつもりか。
・・・そのような訴訟が起こる未来にしてはならないが。
水は毎日飲むものだ。
米だって、味噌汁だって、カレーだって煮物だって、水を使わない料理は無いだろう。
「水だけ」で生き延びることはできても、
「水なし」で生命活動はできないのが、この地球の枠組みだ。
その枠組み自体が破壊されている。
最近、震度4前後の地震は慣れっこになっているが、ロングウエーブもあれば、ノーモーションパンチのようにいきなりドカンというのもある。今朝も今朝とて直下型の震度4クラスがあった。
そして、これだけ頻発しているのに、浜岡原発はまだ動いている。
さらに日本各地のほかの原発も…。
まだ、予断は許されない。
私がこの大震災で何より思い知ったこと。
それは、原子力の怖さである。
手軽な電気に頼る便利さが原発を増殖させた。
快適に見えるオール電化の家。今はとても大変だろう。
重ね着に火鉢の平安時代でよい―そういう思いから、地震以降、重ね着で過ごしている。
遅まきながら、忌野清志郎の遺志を継ぎ、反原発を歌っていきたいと思う。
水の惑星地球と原子力は相容れないものだから。
【RCサクセション 「サマータイムブルース」&「LOVE ME TENDER」】