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「エネルギーとエントロピーの経済学」(室田武)―1、命とエントロピー

2011/04/16(Sat) Category : 地震・災害・脱原発
前項で紹介した室田武氏の「エネルギーとエントロピーの経済学―石油文明からの飛躍 (1979年) (東経選書)」(室田 武)のさわりをご紹介します。

Energy&Entropy


★生物は増大したエントロピーを体外に捨てる必要がある---------------------

生きて活動するものはすべて廃物と廃熱を出します。
それを、外に排出できないと死んでしまいます。

(生きて活動する系は、すべてエントロピーが増大します)
(増大したエントロピーを系外に排出できないと熱的死を迎えます)

たとえば、人は体温という形で廃熱を常に放出しています。
腎臓が排出機能不全となると死んでしまいますので、腎透析を行います。

このように、活動はエントロピーを増大させる(廃物と廃熱を出す)ので、生物は増大したエントロピーを体外に捨てる必要があるわけです。




★開放定常系は開放定常系の中にしか存在し得ない----------------------

ところで、生物が増大したエントロピーを体外に捨てることができるのは、地球がエントロピーを捨てる能力を持っているからです。

言い換えれば、生きている地球の内部に住んでいるから、生物は生きられるわけです。地球は生きています。

ここで、生きている系=「系内で増大するエントロピーを系外に放出する能力を持っている系」と定義しましょう。

そして、常に増大していくエントロピーを常に放出することによって、「系内のエントロピーを一定に保つことができる系」のことを「開放定常系」と呼びましょう。

すると、「開放定常系は開放定常系の中にしか存在し得ない」ことがわかりますね。




★水の循環が開放定常系を保つ----------------------------------------

では、地球はどのようにして増大したエントロピー(廃物と廃熱)を系外(宇宙)に捨てているのでしょうか?

まず、廃物(高エントロピー)はバクテリアが分解して再利用できるもの(低エントロピー)に変えてくれます。これによって生態循環が生まれます。

廃熱は、海洋大循環と大気循環によって宇宙に放射されます。
つまり、「水の惑星」地球は、水の循環によってエントロピーを低減させている巨大な熱機関なんですね。

そして、この生態循環と水循環の橋渡しをしているのが土壌です。
その土壌も貫いて、すべての生命活動のエントロピーを吸収しているのが水

水は増大したエントロピーという汚れを拭く雑巾なのです。
水がなければ生命は生きられない―その本質的な意味は、エントロピーを低減できなくなるからです。

けれどいくら雨量が多くても、森林と土壌がなければ雨は役に立ちません。
森林と傾斜地が多いことは、機能的に優れた水が豊富であることを意味しています。

日本で熱をバカスカ出す石油文明が花開いたのは、世界最高のエントロピー低減資源大国だったからです。




★原発は地球にとって癌細胞------------------------------------------

さて、放射能は生命循環のサイクルに乗れません。
テレビで散々目にしましたが、密閉容器の中に閉じ込められています。

原発は、閉鎖系の中でエネルギーを利用しようとする仕組みですが、やはりエントロピーは増大します。そして核廃棄物を海や地下に捨てているわけです(→いずれ腐食して放射能が漏れ出すことになります)。


ところで、人体において細胞の更新サイクルに乗らず勝手に増殖していく細胞をなんと言うでしょう? ―そう、癌ですね。

地球体において、開放定常形のサイクルに乗れず、あちこちに転移しつつ増殖していく原発は「癌」そのものです。

あなたが地球だとしたら、癌細胞を放置しますか?
どんな人であれ、癌細胞を徹底して破壊しようとするのではないでしょうか。そして、癌細胞をやっつけるために放射線治療をすることがありますね…。




★日ノ本の国は、太陽の恵みに戻ろう----------------------------------

ところで、原発反対というと、では江戸時代に戻るのかという馬鹿なことを言う輩がいます(←ハラッサーの使う極端化のレトリックですね)。

でもまぁ、人は、
美しい自然があって、
気持ちの通い合う仲間がいて、
新鮮なものを食べることができれば、
それが最高の幸せでしょう
(↑今、このような“贅沢”ができる人がどれほどいるでしょうか?)


そして、日本人は、土を風化・損耗させることのない水田技術という人類史の中でも特筆すべき技術を持っています。が、農業の機械化によって米の“中身”が変わりました。

まず、水田1haあたりの収穫量を熱エネルギー換算で見てみましょう。
(データは農林省技術研究所(当時)宇田川武俊氏)

1950年は1160万kcal →1974年は1770万kcal (1.5倍)

すごいですねぇ。機械化によって収穫量は1.5倍になりました。
では、エネルギー投入量を見てみましょう。
(項目は、労働力・畜力・機械・肥料・農薬・燃料・電力・資材・建物)

1950年は915万kcal →1974年は4707万kcal (5倍)

…いかがでしょうか。実に5倍ものエネルギーを投入しているのです。
過剰にエネルギーを投入しても収量はそれほど上がらないということですね。それだけではなく―

1950年は、エネルギー投入量を上回る収穫量がありますね。
1974年は、エネルギー収支で見ると、大赤字もいいところです。生産量に見合わない過剰投資をしているわけですから、国の赤字が膨らんでいくのも当然のことです。

さらに―
1974年のエネルギー投入量の内、労働力・畜力は合わせて1%ないのです。私たちは太陽エネルギーを摂取しているのではなく、膨大な石油エネルギーを食べていることになります。室田氏は、『米は石油の缶詰』『米の衣装をまとった石油』と言っています。

1974年でこの実態ですから、さらに37年がたった現代は、それがどれほどの過剰投資になっているでしょう。エントロピーの観点から見て、経済合理性がとうの昔に破綻していたことがわかります。


木村秋則さんのような方向性が示された今、エネルギー節約型の幸せな社会を作る道はいくらでもあると思います。

室田氏は、こう書かれています。
『地域自給の原則こそが、独裁者や官僚制を必要としない社会を育てる』








【ご参考】
開放定常系とならない組織や空間で事件や事故は起こります。

時津風部屋暴行致死事件(4)-価値閉塞空間となった角界
「秋葉原通り魔 弟の告白」(後編)より-密室(価値閉塞空間)の中に事件の種が蒔かれる
感情エントロピー


*開放定常系は開放定常系の中にしか存在し得ない
=逆に言えば、価値閉塞空間の中では感情を発散することができず、自分の心のカプセルの中に感情を溜め込んでいきます。その中で、感情エントロピーは増大し、やがて感情爆発を起こして事件が起こるわけです。

福島原発の姿は、現代の日本人の姿そのものなのかもしれません。




<続き>
「エネルギーとエントロピーの経済学」―2、水こそが地球の「絶対的富」


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地球に、まほろばの正常な親子の関係を見るようでした。

エントロピーとは循環なのだろうと予想してましたが
エネルギーが入り合う循環かと思ったら、
排出を受け止めることをしてる、受容なんですね。

まるで、頑張った子供の吐き出したい気持ちを
「うんうん」と聞いてくれてるようですね。

それをバクテリアで 活力になる励ましに変えて渡してくれ、
怒りの熱は冷ましてくれて。

開放定常系は開放定常系 の中にしか居られない

これは 世代間境界をはっきりさせているように見え

排出を一定に保つ仕組みは
子供は吐き出すだけで 良いのですよ
親は受け止めることで母性が活かされ嬉しいのです。
と、排出を求められてるみたいです。

トイレ掃除は心を奇麗にするとか 言いますが、
排出を受け入れてくれる所こそ大事だと意識したり感謝したりするから 地球と繋がるのかな。

この循環に乗れないという原発は

どうせ孤独。誰も聞いてくれない、
と怒って部屋に篭った私のチャイルドにダブリます。

頑固だと癌になるよ
なんて聞いたことあるし。

あの鬼の母の前に
地球というお母さんがいた
立派な私の産みの親だ。

生命は縦糸と横糸の織物とか 聞くけど、
この二人の親のことかな

 
    
 
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