プロフィール
 

中尾英司

Author: 中尾英司
Doing(させる,働きかける)ではなく、Being(共にある,見守る)―半歩あとから


中尾相談室のカウンセリング概要
カウンセリング申込み要領

中尾真智子ブログ

ホ・オポノポノ to IC―
「ごめんね」「ゆるしてね」
「ありがとう」「愛している」

 
ピックアップ目次
最近の記事+コメント
 
 
カレンダー(月別)
 
09 ≪│2023/10│≫ 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
 
カテゴリ
 
 
全ての記事を表示する
RSSフィード
 
 

顕在意識と潜在意識で転倒する目的と手段

2011/06/23(Thu) Category : 心理学
★あるギャンブル依存の真相-----------------------------------------

さて、前記事で『ごく常識的な頭で考えてもおバカなことをしていますね』と書きましたが、常識(顕在意識)で考えて意味不明なときは、別の理由(潜在意識)が働いています。

たとえば、あるギャンブラーの男性(←複数事例を一モデルとして提示します。と言っても、ギャンブラーの方がみなこういうケースというわけではありません)。

ギャンブルで金を使い果たしては、年老いた母親にお金の無心に行っていました。本人もギャンブル依存に悩み(顕在意識)、母親も愚痴を言い(顕在意識)、親戚中からの鼻つまみ者でした。

ギャンブル(目的)に使うお金を得るために、仕事も続かない中で母親から金を借りる(手段)―目的も手段も違うだろう、ちゃんと働いて(手段)生活しろ(目的)と総スカンだったわけです。


―さて、子(彼)は、お母さんと接したいものです(潜在意識)。けれど、その接触方法は、その親のやり方や望みに応じた方法を子どもは取らざるを得ません。

母親が「お金を出す」という形で自分の存在価値を示そうとしているのであれば、子は「お金をもらう」という形で母親の意向を満たそうとします(潜在意識)。

ということは、自分が定職に就いたり、就かなくても経済的に何とか生活できるようになったりすると、そこで母親とのコミュニケーションが断たれることになってしまいます。まずいですね。

だから潜在意識では考えています―どうすれば、大人になってもお金をもらいに行くことができるだろう? 何らかの方法で、お金が無くならなければなりません。しかも、自分も母親も周囲の人もすべてが納得(あるいは、仕方ねぇやと許容)できる形で…。

そういう中で、麻雀、パチンコ、競馬などのギャンブルに出会ったとき、「これだ!」と潜在意識がひらめくのです。そして、“生活設計ができず、人ともうまく関われず、仕事もうまくいかない自分”(自己概念)を形成していきます。そのようなキャラとして周囲が認知すれば、呆れられても叱られても、違和感なくお金をもらいに行けるわけですね。

つまり、ギャンブル依存になって金を使い果たすから金を無心しに行くのではなく、母親と接するためにギャンブルで金を使い果たしていたのが真相でした。

彼は、お金をもらい続ける=母親とコミュニケーションをとり続ける、というただ一点のために人生を形成していたのです。
(と言って、彼が特別不幸なわけではありません。親の意向を汲んで、銀行員になる、公務員になる、学者になる、政治家になる、タレントになる…みな同じことです)


ただ、これは潜在意識で決めていることですから、顕在意識の彼は苦しみます。それに「敵を欺くにはまず味方から」―自分が気づいてしまえばぎこちなくなって、この方法をとることができなくなりますから、彼は本心から自分をギャンブル依存と思い込んでいるわけです。

こうして彼は、顕在意識では苦しみながらも、潜在意識では自分で作った人生脚本通りにギャンブラーとしての人生を歩いていくわけです―その脚本に気づくまでは。

【参考事例】
2-4)娘を自律させないための道具=金とブランド志向
4-2)ソープランドでバイトした理由



★「裏のやり取り」で人は動いている----------------------------------

これを交流分析的に見ると次のようになるでしょうか。

・表のやり取り(顕在意識)
子「母ちゃん、金くれよ」
母「全くいい年して、いつまでたってもしょうのない子だねぇ!」と渡す

・裏のやり取り(潜在意識)
子「母ちゃん、愛情くれよ」
母「金の形であげられるから、いつまでもこうして無心しに来るんだよ」

こうして、子は金という形で母親からのストローク(*ストロークとは「相手の存在を認める働きかけ」)を貰うために、またせっせとカネを使い切るためのギャンブルに励むことになるわけです(ポイントは、母親が破綻しない範囲で行うということです)。


一方の母親にとっては、この子は次のような意味があります。
・常に子の心配をする(意識を外に向ける)ことにより、自分の内側(存在不安)を見なくてすむ
・子に金を与える親という形で自分の「存在価値」を確認できる(間接的ストロークを得る)
・子に金を与えるときに、子から直接ストロークをもらえる

このようにして、この母子は硬く結びついています(これも母子カプセルです)から、周囲がどう言おうともこの二人の行為が変わることはありません。




★顕在意識と潜在意識で転倒する目的と手段----------------------------

さて、顕在意識の目的と手段の関係は、潜在意識では逆転していることがわかりましたね。

顕在意識:目的=ギャンブルの金がほしい、手段=母から金をもらう
潜在意識:目的=母と接するために金を使い果たす、手段=ギャンブル

子どもって健気ですね。自分の人生を潰してまで、母親の望む方法で母親と触れ合おうとするのです。この潜在意識(人生脚本)の部分に気づくことができれば、誰もが生き方を変えていくことができるのですが、気づかないままに苦しみの人生を送っています。

親の望みが世間に適合していれば顕在意識での苦しみは少ないように見えますが、いずれにせよ親から押し付けられた道なので潜在意識では苦しんでいます。

たとえば、周りから見ると羨ましがられる自由業になった方は、実は苦しんでいました。が、うまくいっているのに、どこからその苦しみが来るのか自分でもわかっていませんでした。真相は、「自由であれ」という親の望みを受けて「自由業」になっていたのでした。つまり、「自由業」以外の“選択の自由”がなかったのです。





★なぜ、原発にしがみつくのか?-------------------------------------

多くの人がこのように生きているということは、人間が作った社会もそのようなカラクリの中で動いているということですね。ということは、原発の問題も次のようなことがあるのかもしれませんね~。

顕在意識(表):目的=電力がほしい、手段=原発
顕在意識(裏):目的=核兵器がほしい、手段=プルトニウムの生産(by原発)

顕在意識(表)では電力需要をまかなうために原発が必要だという理屈になっています。が、再生不能のこれほどの被害を蒙り、世界的な賠償を考えれば、原発コストが割に合わないどころか、私たちの生活の足を引っ張ることは誰の目にも見えています。どころか、多くの方の人生そのものを奪いました。

にもかかわらず、なぜ常識的な頭で考えてもおバカなこと(原発)を進めるのかといえば、たとえば顕在意識(裏)のような理由があるからです。けれどその理由も、冷戦終結後危うくなってきました。

ならば、「テロの脅威がある」と、そういう事態を作ってしまえばいいわけです。(人生脚本をご存知の方は、人が無意識に人生脚本に沿った事態を自らが“創り出している”ことがお分かりだと思います)

この顕在意識(裏)までは、見える人は見えるでしょう。
でも、さらに表には現れてこない理由があります。



原発というのは、兵器と並んで、この世でもっとも高価な“商品”なのです(欠陥商品ですが)。その“商品”を売れば売るだけ莫大な利益が転がり込んできます。つまり、原発の仕掛け人は、金を得たい人(組織)。

莫大な金を得るのにもっとも確実な方法は、生存に必要な「食料」と「エネルギー」を押さえること。それらを得るのに金が必要だと思わせること。そして、その部門を支配することです。

原発の場合は、原発自体が高額商品であるばかりではなく、電力も支配することができます。おいしいですね。つまり、下記のようになります。

顕在意識(表):目的=電力がほしい、手段=原発
潜在意識:目的=金がほしい、手段=金を使わせる(by原発・電力産業)

さて、このお金は一体どこへ行っているんでしょうね~~。
もうみんな目を覚まそうね~。




★自分を信じて行動しよう--------------------------------------------

ともあれ、自民であれ民主であれマスコミであれ、既存の勢力はこの原発利権の上に乗っかっています。だから、脱原発に道筋をつけようとする菅首相に「地位にしがみつく男」というレッテルを貼ってネガティブキャンペーンを展開し、何が何でも引きずりおろそうとしています。私は、今菅降ろしに動いている政治家全員が、実に情けなく見えます。馬脚を現した方もいらっしゃいますね。

(とはいえ、本人たちは、上記で言えば潜在意識に気づかず顕在意識の上では大真面目に論じている方もいらっしゃるでしょう)

私たちは、そういう世論操作(風評)に惑わされず、今何が大切なのかを見定める目を持たなければなりません。東日本大震災で目が覚めた方々は、虚飾を剥ぎ取った曇りなき眼で、物事を見て下さい。

私達一人ひとりが脱原発の決意をするということは、これまでの体制を変えるということに帰結します。その危機感を感じて、最後の抵抗を試みているのがあの大同団結の姿と見えなくもありません。

(私から見ると、大震災でICが出てきた後、IPが大逆襲をかけてきているように見えます。まぁ、それだけ追い詰められているということなのですが)



幕末動乱期。
渦中の坂本龍馬は、誰にも理解されなかったでしょう。恨みも買ったでしょう。今は、一人ひとりが龍馬の言葉を胸に刻みましょう。

「世の中の人は何とも云えばいえ 我がなすことは我のみぞ知る」





ところで、今日6/23は沖縄戦の終戦の日ですね。
沖縄戦終戦日 雑感~語り継ぐこと


戦争も原発も、同じ流れ。

「戦争さえなければ」
「原発さえなければ」
被害を受けた方も、同じ言葉を発します。


脱原発の流れを作っていきましょう。




【MONGOL800 「矛盾の上に咲く花」】





矛盾の上に咲く花(原発)は
根っこの奥から抜きましょう

同じ過ち繰り返さぬように
根っこの奥から抜きましょう

そして新しい種(再生エネルギー)まこう
誰もが忘れてた種まこう




関連記事
 
Comment2  |  Trackback0
 
 

Trackback

 

Trackback URL :
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 
 

Comment

 

米軍は昭和33年から日本の核武装を希望しています。
維持管理や処分に困ってる核弾頭だって余ってます。
空母保有も昭和30年代から希望してて、空母が余ると、載せる飛行機を買うなら無償提供すると言われてます。
日本との平和条約5条⒜ⅲにより、国連軍から核武装を要請されれば応じる義務が有り、国連憲章107条(所謂敵国条項)により、日本の義務違反の連合国による軍事制裁を国連は禁じることができません。普天間や横田等は国連軍基地です。
それを、連合国と日本との平和条約を無視して、非核三原則とか言いだし、米軍を困惑させて来たのは、自民党です。
米は、戦後秩序に従わないとする自民の非核三原則を御目こぼしするのと引き換えに、次々対日経済交渉で日本に妥協させます。そのために、非核三原則は唱えられたと考えるべきでしょう。その延長線上に、日本の原子力政策と反核運動の歪みがあります。

 

泣ける

>・裏のやり取り(潜在意識)
>子「母ちゃん、愛情くれよ」
>母「金の形であげられるから、いつまでもこうして
>無心しに来るんだよ」

(ノ_・、)

 
    
 
Home | Top ▲
 
はじめにお読み下さい
 

読まれる上での留意点
自分を取り戻す方法総目次
*全記事リンクフリーです

 
検索フォーム
 
 
著作
お問い合わせなどあれば↓
 

名前:
メール:
件名:
本文:

 
会場でお会いしましょう(^^)
記事・インタビュー他
わが子を守るために
写真
ブックマークに追加
 
 
月齢
 
Today's Moon phase
 
QRコード
 
QRコード