原発と洗濯物裁判とAKB48
生活の匂いがあり、アットホームでかつ清々しい。
こういう開放的な生活の中から、下のような「名作」が生まれてくるのでしょう。欽ちゃんの仮装大賞です。1:45からの「風のいたずら」を見てみて下さい。
★太陽とつながるためのアメリカ洗濯物裁判----------------------------
さて・・皆さんは、「洗濯物裁判」というのを耳にしたことがあるでしょうか。アメリカでは外に洗濯物を干すことが法律で禁じられており、アメリカ人の78%が衣類乾燥機を使っているそうです。
しかし、大学の講義で「乾燥機を使わなければ、原発をなくせるぐらいのエネルギーを節約できる」と聞いたアレックス・リーさん(35)は外干しを始め、「プロジェクト・ランドリー・リスト」(1996)という推進団体も作り、洗濯物を外で干すための裁判を起こしています。
【外干しの英語】
米国在住の方のブログに下記のような記事がありました。
『近所の人たちに尋ねると、洗濯物を外に干すと貧乏臭いし、low-income class(低所得者層)のコミュニティーに見えかねないので自分も外干しはしないし、周囲の人にもやって欲しくないという声も聞かれた。』
【芝刈りは義務!?洗濯物の外干しは禁止!?/アメリカのお庭事情 】
かつて米国に住んだ方の記事にもありました。
『見るもの聞くもの全てが驚きのアメリカ生活だったが、
今でも覚えているのは、環境問題をものともせぬ無駄な生活だった。
一番気になったのが洗濯物だ。
絶対に外には干さず、全て乾燥機にかける。
乾燥した気候なので、外に干せばあっという間に乾くのに
なぜ外に干さないのかと不思議で仕様がなかった。聞けば、
外に干すのはいわゆる「低所得者階級」といわれる家だけだという』
【アメリカ洗濯物裁判】
OKWaveの問いにも次のような答えがありました。
『ウィスコンシン州のかなり田舎に住んでいるひとがいたんですけど、その方の奥さんは、私なんかの住んでる州に引越しをしてきて、外に洗濯物を干せないから、洗濯物に太陽のにおいがしないから、すごく寂しいっていってたの覚えてますよ(笑)
私もアメリカには、もう13年以上住んでいますけど、アメリカ人で日本人みたいに、洗濯物に太陽のにおいがしないって言ってたのに、すごくびっくりしたので、その奥さんのことはよく覚えてます』
【なぜ洗濯物を屋外で干してはいけないの?】
★「消費は義務」?のアメリカ----------------------------------------
私には、さわやかな晴天の日に外で洗濯物を干すことができないなんて、息苦しくて窮屈で仕方がありません。洗濯物が自由に風にはためく姿を見ることができないなんて寂しく悲しいものです。
なぜ、自由の国であるはずのアメリカで、こんな不自由でけったいなことになったのでしょうか。
『アメリカは生きることの職人さ』と、友部正人が歌った(びっこのポーの最後)とおり、アメリカは生きることがすべてビジネスであるかのような国です。
【友部正人 「びっこのポーの最後」】(1976)
そして、「資本主義No1」を保ち続けるために大量消費を仕組まれた国でもあります。「ファット・ネーション」(肥満大国)となっても食べ続け、破綻するまで信用度の低い人(サブプライム層)にも住宅ローンを貸し付けました(サブプライムローン)。
【家族カウンセリング的に見た日本3-「欠乏欲求」の国アメリカ】
おまけに、低所得者には兵役という仕打ち(貧乏徴兵制)が待っているため、偏見の強いこの国では、所得格差に対する見えない偏見も強くあり、人々は消費のために転がされ続けているわけです。
【「アメリカばんざい」の監督藤本幸久さん】
これだけ貧富に対する偏見があると、消費に対する社会的な圧力が加わって「消費は美徳」どころか「消費は義務」とさえ言えそうです。こんな無駄な国に生まれなくてよかったとつくづく思いますが、このアメリカの特殊事情を背景に置かなければ、洗濯物裁判の真実が見えてきません。
★大地(地球)とつながっていない空虚なアメリカンドリーム------------
「生きかわり 死にかわりして 打つ田かな」 (村上鬼城)
自然と人間が交流してきた国、日本は、人が自然を守り、自然が人を守り―その守りあう智恵を何千年にもわたって積み上げてきました。それがこの一句に集約されているように思います。
けれど、植民者の国であるアメリカでは、大地は投機対象のただの物質。
そして、車を転がし、家を転がし、土地を転がし、金を転がし…そういう中で人が転がり続けている国アメリカ。転がるすべては金のため。落ち着きなく転がり続ける人生自体もまた金のための道具―今や究極のハラスメント国家のように感じます。
【Bob Dylan 「Like A Rolling Stone」】(1965)
「転がり続けて金を得て 遊んで暮らせる人になる」 (英司 --;)
これがアメリカンドリームのようで、その象徴が砂漠に出現したラスベガス。これが目指すゴールだよと、到達すべきシンボルを見せたわけですね。
シンボルがあると、人はイメージしやすくなります。だから、コーン(トウモロコシ)で裕福になった村にカジノを設置し、農民が遊んだりもします(お台場カジノに執着する石原都知事も同じ頭の構造)。私にとっては、それをドリームと言われても、羨ましくもなんともないとても空虚な風景ですが。
しかし、上記に見たように、政治的に貧富の差を作り出しているアメリカでは(日本で意図的に階層を作り出したのはアメリカかぶれの小泉ですが)、国家環境的に上昇志向、消費志向、拝金主義が社会にビルトインされています。ですから、そちらに向かう強制圧力が全国民にかかっているわけです。
★社会風潮を作って人を動かし、法律で固定化する----------------------
前記事で、親の望みがあるため、「自由業」以外の“選択の自由”がなかった人のことを書きましたが、アメリカもまた「“自由主義”という名の全体主義国家」なのです。
全体主義国家になると、もれなく相互監視が発生します。アメリカも同じですね。「洗濯物を外に干す」ということに対して近隣から嫌味を言われたり、地域の不動産価値が下がると抗議を受けたりすることもあるようです。こうして社会風潮が作られ、やがてそれが常識となって、「アメリカは洗濯物を外に干さない国」になっていくわけです。(その“思想”を、やがて他国へも輸出していくでしょう。ポジティブなイメージとともに)
社会風潮というのは怖いですね。
『建材として使いやすく成長の早い針葉樹(青木)に植え替えることが流行った時代、“山持ち”は、「雑木(紅葉樹)のままにしておくのは恥」と噂された。あぁ、弱きは信念を持たぬ人の心。世間の風潮に流され、後ろ指を指されるのがいやさに、こぞって青木への植え替えがなされた。結果は、栄養のない赤土が海に流出し、鉄砲水が下流を襲い、がけが崩れ、餌のない熊が里に出てきた。』
【「海と森と里と つながりの中に生きる」国際有機農業映画祭2010】
このように、人々をある方向に導くために次のことをします。
・プラスのシンボルとマイナスのシンボルを作る
(2点を打てば線ができ、ベクトル(方向性)が生まれます)
・向かわせたい方向へポジティブなイメージで社会風潮を形成する
・そちらに向かわせる社会的仕組みを作る
・最終的に、法律で固定化する
アメリカでは、
・プラスのシンボル=金を湯水のように使うラスベガス
・マイナスのシンボル=徴兵されるスラム
・ポジティブなイメージ=大きな家、広い庭、オール電化で快適な暮らし
・社会的仕組み=貧乏徴兵制とサブプライムローンなど
・洗濯物外干し禁止令など
法律までできてしまえば、洗濯物乾燥機をいやでも“買わざるを得ない”わけです。洗濯の際の選択の自由まで奪って商品を買わせ、電気を強制的に使わせるわけですから、なんともまぁ阿漕なことをします。
(電機メーカーはこぞって法の後押しをしたことでしょう―人の自由を奪っておいて、それでいいのですか?)
★洗濯物裁判の本質は、生きる自由を取り戻すこと----------------------
さて、ここまで見てくると「洗濯物裁判」の本質が見えてくるのではないでしょうか。
前記事で見たように、莫大な金を手に入れたい人々が、原発という商品に群がりました。その商品を売り込むためには、電力をばかすか使わせなければなりません。そのためには、電力を使う商品―冷蔵庫、エアコン、乾燥機など―を買わせなければなりません。
それらを持つことが、豊かさであり、ステイタスであり、やがて社会的常識(当たり前)となったら万々歳です。米食民族の日本人にパン食を導入することで、永続的に小麦消費国にすることができたように、生活習慣になるまでキャンペーンを打ち常識化していけばいいわけです。
やがて、食器乾燥機、洗濯物乾燥機、布団乾燥機、籾乾燥機、木材チップ乾燥機、汚泥乾燥機……太陽エネルギーで天日乾燥していたものが、次々と石油エネルギーによる機械乾燥にとって変わられていきました。
そして、太陽の恵みだった米が、今や『米は石油の缶詰』と言われるまでになっています。
【「エネルギーとエントロピーの経済学」(室田武)―1、命とエントロピー】
このように、不必要に底上げされた社会構造を新たな「与件」として、さらには電気を使わざるを得ないような法律まで整備して、その上に立って、電気がいる電気がいる、と必要性を訴えています。
そのように踊らされた結果、その虚構に気づいて、太陽の光を取り戻す裁判をしているのがアメリカの現状なのです。洗濯物裁判の本質は、見えない支配から生きる自由を取り戻すための裁判だと私は思います。
このような事態を招く前に、人間にとって何が大切なのかを見つめ直せと問われたのが、東日本大震災であり福島原発人災だったと思うのです。
自分にとっての本当の豊かさというものを、もう一度掛け値なしに見直してみてはいかがでしょうか。
【温暖化防止-自分にできることから始めよう】
★温故知新―モッタイナイは、世界中のアイコトバ----------------------
昔の日本人は、電気がなくとも情緒豊かで幸せな暮らしをしていました。
『家の作りやうは、夏をむねとすべし。
冬は、いかなる所にも住まる。
暑き比わろき住居は、堪え難き事なり。』
『天井の高きは、冬寒く、燈暗し。』
【1330頃 吉田兼好「徒然草」第五十五段】
『春は曙。やうやう白くなりゆく山際、すこしあかりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
夏は夜。月の頃はさらなり、闇もなほ、螢飛びちがひたる。雨など降るも、をかし。
秋は夕暮。夕日のさして山端いと近くなりたるに、烏の寝所へ行くとて、三つ四つ二つなど、飛び行くさへあはれなり。まして雁などのつらねたるが、いと小さく見ゆる、いとをかし。日入りはてて、風の音、蟲の音など。
冬はつとめて。雪の降りたるは、いふべきにもあらず。霜などのいと白きも、またさらでも いと寒きに、火など急ぎおこして、炭持てわたるも、いとつきづきし。昼になりて、ぬるくゆるびもていけば、炭櫃・火桶の火も、白き灰がちになりぬるはわろし。』
【1000年頃 清少納言「枕草紙」一段】
私は、オール電化のデラックスな“監獄”には全く魅力を感じません。
小さな庭と縁側があって開放的な木造が、私にとっては一番。
行き詰ったアメリカ(エネルギー浪費高エントロピー文明)に代わって、新たな文明(mottainai低エントロピー文明)の道を示すことができるのは、自然と共生する智恵を培ってきた日本です。
既に、「モッタイナイは、世界中のアイコトバ」になっていますね(^^)
http://mottainai.info/
その智恵を持ち、かつ再生エネルギー技術では世界一の国なのですから、ドイツ、イタリアに続いてさっさと脱原発宣言をして、国を挙げて自然共存社会を作り上げていけばいいと思います。
★目を覚ませ、一抜けしよう------------------------------------------
地下原発議連を立ち上げた平沼赳夫は、「菅内閣が風力、太陽光発電を20%にすると言っているが、現在1%弱のものがなぜ20数%になるのか。主要な電力は原子力でまかなう必要がある」と述べましたが、
【原発で手足をちぎられた酪農家と原発利権の政治家】
かのライト兄弟。ウィルバー・ライトがオルヴィル・ライトに、「人類は今後50年間は飛べないだろう」と手紙を書いて、そのわずか2年後に彼らの飛行機は飛びました(^^)。
旧システムに牛耳られている人々を説得することは、IPの洗脳を解くことができないのと同じで、意味がありません。
私たちは、それぞれの持ち場で、一人ひとりが足元を見据えて、自分にできることをはじめていけばいいと思います。
今の社会システムに踊らされて無理をしている方、イライラしている方は、組織内での評価がどうなろうと周りからとやかく言われようと、キャパ以上の仕事はしない、無理をせずに休むときは休む、そして、競争から一抜けして生活を大切にしていくことが、社会の風潮を変えていくことになります。
今は、人を道具にしている社会の方がおかしいのです。
自分のことは自分で守って下さい。
自分を大切にする勇気を持って下さい。
今日は、妻の記事にも大いに勇気付けられました。
・100の議論より1の実践
「楽天」が、経団連から退会するという記事でした。
三木谷浩史社長は「電力業界を保護しようとする経団連の態度が許せない」ということのようです。いいですね。こうやって一抜けしていくといい。
「楽天」を応援します。
私たちも、「ハーメルンの笛吹き男」に踊らされている死の行進から、どんどん「一抜け」していきましょうよ。
【家族カウンセリング的に見た日本6-「ハーメルンの笛吹き男」】
そして、
ささやかな幸せを守り抜きましょう!
洗濯物を外に干さなくさせる
原発は
い・ら・ん !!
&
イメージ戦略の国アメリカに
この歌を輸出しましょう↓(^^)
【AKB48 Team K 「洗濯物たち」】
この健康な環境があることがジャパニーズドリームだよ。
きんきらネオンより、1000年の昔から闇夜の蛍が嬉しいんだよ。
逆輸出! ジャパニーズドリーム!!