プロフィール
 

中尾英司

Author: 中尾英司
Doing(させる,働きかける)ではなく、Being(共にある,見守る)―半歩あとから


カウンセリング申込み要領

中尾真智子ブログ

ホ・オポノポノ to IC―
「ごめんね」「ゆるしてね」
「ありがとう」「愛している」

 
ピックアップ目次
最近の記事+コメント
 
 
カレンダー(月別)
 
09 ≪│2017/10│≫ 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
 
カテゴリ
 
 
全ての記事を表示する
RSSフィード
 
 

官僚答弁を暴く福島の子どもたち(皆さんも学びましょう行政のやり方)

2011/09/12(Mon) Category : 地震・災害・脱原発
8月17日、「子どもたちの声を政府に届ける集会」が衆議院第一議員会館で行われた。主催は、「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」。協力は、「国際環境NGO FoE Japan」

この模様は、ニコニコ生放送で実況され25000を超える人が見た。

また、この模様と子供たちの手紙が「AERA」9/5号に掲載されている。
AERA20110905


わずかな時間の質疑応答だったが、子供たちの率直な気持ちと質問は政府の方針と官僚の情けなさを暴いた。また、権威を振りかざして迫る大人を子供たちは一蹴。

四の五の理屈の世界で苦しまれている皆様、子供たちに学びましょう(^^)(一度ざっと読んでもう一度読むとよくわかるかも)



★第1幕:子供たちの思いと意見--------------------------------------

まず、やれやれと思うのは、最初の30分がほぼセレモニーで終わったこと。わずかな時間しかないのだから、もっと質疑応答に時間を割くやり方が出来ただろう。せっかくの場なのだから、形にとらわれる大人の悪しき習慣も臨機応変に願いたい。

意見を述べることが始まるのは、ようやく35分からである。YouTubeにアップされている動画で言えば、[3/7]に入ってから5分後だ。タイムバーをスライドして05:54から見て下さい。そこから、“やっと”子供たちの質問が始まります。



【[3/7] 福島の子どもたちの声を政府に届ける集会】


<05:54>
官僚の皆さんへ。私たち、福島の子供たちは、原発事故以来、ずーっと外遊びをしていません。早く除染をしてください。原発事故で避難する人は、学校の友だち、家などを奪われました。責任をとってください。


<06:26>
震災と原発事故から5ヶ月がたちました。いま福島県を離れて暮らす人は何人いるでしょうか。そして、福島県に残って窓を閉めて生活している人はどれほどいるでしょうか。全国に避難している福島の人たちがどんな思いで故郷を離れてきたのか、皆さんにわかってもらえるでしょうか。

福島の子供たちが、プールにも入れず、マスクをして登下校しているこの状況を安全だと言い張る政府に、私はとても疑問を感じます。今まで法律で決まっていた数値を何十倍にも引き上げて、それが安全だといわれても私には信じられません。そんなやり方は、私たち中学生のあいだでも通用しないでしょう。福島県民よりもお金のほうが大切なのですか。

大人が勝手に作った原発で、なぜ福島の子供たちが被曝しなくてはならないのか。なぜこんなつらい目に遭わなくてはいけないのか。これほどの事故が起きても、どうしてまだ原発再開を目指すのか、私にはまったくわかりません。このような状況で総理大臣が替わっても、良い国が作れるとは思いません。

私は6月に転校してとても悲しい思いをしました。友だちも泣いて別れを惜しんでくれました。そして私の前と後にも何人かの友だちが転校していきました。こんな風にだんだんみんながバラバラになっていくのは、私たちにとって耐え難く悲しいことです。出でいった人も、残っている人も、お互いの事が心配でたまりません。

ですから、私たちが学校の友だちとみんなで一緒に安全な場所に避難できるよう、真剣に考えてください。そして、みんなが避難しているあいだに、学校も、田畑も、森も、山も川も、福島県全域を徹底的にきれいにする計画を立てて、それを実行してください。

私の友だちを、仲間たちを、絶対に誰一人傷つけないでください。私たちが将来、本当に安心して暮らせるように、今できる最大限の努力をしてください。よろしくお願いします。


<09:17>
今年3年生になって、2年生のころは仲が良かった友だちが原発で避難しちゃったので、少しがっかりしました。それに、外でも遊べなくなりました。こんな生活が続くなら、福島原子力発電所はなくなったほうがいいと思います。


<09:48>
今年の夏は、去年の夏にくらべて少し暑いのに、放射能のせいでプールにも入れず、また外でも遊べません。そのほかにも、宿泊学習がほんとは二泊三日だったのに、一泊二日になってしまいました。こんなことになるなら、はじめから原子力発電所は動かすべきではなかったと思います。


<10:23>代読されたのは、アエラに掲載されていた次の手紙である。
AERA20110905-1





★第2幕:官僚答弁--------------------------------------------------

これに対する国の答え―(以下、かいつまんでピックアップしています)

<12:55>政府側
・除染をしっかりやっていく
・元の生活に戻れるよう努力したい


[4/7] に続く


・補償は決まっていない
・務めてまいりたい
・担当部署に伝える
・一生懸命頑張っていきたい
・関係省庁連携していきたい
・出来る限りのことをしていきたい
・早く皆様が帰れるよう支援していきたい
・東電の賠償について、しっかり取り組んでいきたい


冒頭から見事に「官僚答弁」が並んだ。
並びも並んだり―である。
飼いならされてしまった姿がそこにある。


それにしても・・と、思う。
前記事でも書いたことだが、彼らは自分たちの言っていることが、子供たち一人ひとりの身の上にどのような運命をもたらすのか―そのことをわかって言っているのだろうか?




★第3幕:本質的包括的安全vs欺瞞的限定的安全------------------------

・子供たちの質問には誰一人としてまっすぐに答えていない。そこを司会者が問いただした。

<05:28>
子供たちは除染をして下さい―ということを言っているのではなく、集団疎開の実現はどうなのか?ということを訊いている。それについてはどうなのか、と問うと、下を向き沈黙する雁首10名。誰も答えようとしない。ようやく一人が回答。

<07:49>
まずは原子力発電所が安定すること
次に、文科省としては学校がきれいになって安心できれば帰れる

・子どもが納得するはずがありません。


<09:58>
学校がきれいになれば安心して帰れるってわけじゃなくて、町がきれいになっても安心できないから、こうやって手紙を書いてきたわけで・・(略)
ちょっと考えてもう一回お話してもらいたいんですけど。

<10:41>
(文科省)学校に通う時間が長いので、まずはそこをきれいにしなければならない、という仕事の進め方だったんですね。出来るところから一つ一つやっていきたい。

・『~しなければならない、という仕事の進め方』―まさに上意下達、決まったことをやれ。では、誰がどう決めた? 机上の空論、もしくは利権構造を守るための押し付け(←なぜそう言えるのかは後述)。生徒の要望を聴くという姿勢はなく、政府の方針を説得しようという姿勢だ。




★第4幕:黄門様の御印籠vs「そんなの関係ねぇ!!」------------------

・子供はキャパが大きく柔軟性がある。子どもは、この大人は、このルートからでないと入ることができない、コミュニケーションのきっかけさえもつかめないと思うと、相手に合わせて、まずは相手の答えられそうなところから入る。

<11:30>
きれいにするという考えがあったんなら、なぜ早くやんなかったんですか?


・すると…

<11:56>
帰れるようになるためにはどうしたらいいか
原子炉の安全が確保されること
除染できれいにすること
生活インフラがちゃんと使えること
以上、物理的条件3つを整備した上で「安心を確保」するために「避難区域の解除」を検討していく。

<13:17>
子「どうして早くやんなかったかと訊いたんですけど」
官「我々としては最大限早く取り組んできたと考えております」
子「最大限って、どういうことですか?」


・出ましたね~黄門様の御印籠(笑)。まだまだ番組の残り時間はあるというのに、助さんはいなくて格さんは手もなくやられちまったものだから、早々と印籠を出さざるを得なくなってしまった。
まぁ、子供が譲歩して相手の土俵に乗って質問してきたのに、それさえも無視して「政府の方針」を突きつけてきたわけです。彼らのよりどころとする三つ葉葵の印籠を見せて「控えおろう! この紋所が目に入らぬか」とやったわけだ。権力構造を知っている大人は「へへーっ」と平伏してこれ以上の異議申し立ては出来なくなるわけだが、「そんなの関係ねぇ!!」の子供たちは、御印籠なぞ完璧スルー。
その後も、疑問に思ったことを率直に言葉にしている。これがIPに勝つ一つの秘訣です。




★第5幕:子供たちに退治された政府ご一行----------------------------

[5/7] に続く


<冒頭>
文科省としての取り組みのみ回答(←そこしか回答できない)
頑張ったので、そこはわかってほしい

・御印籠も効果なかったので、万事休す。黄門様を助けるために格さんが出てきましたが、ロボットとしての自分の立場を表明する以外にできることはありません。


<02:02>
最大限というのは、政府の方たちの考えでは何がどうなるのが最大限なんですか?

<02:25>
予算がついたり、関係機関の調整がついたりすること

<03:03>(最後の質問)
集団疎開についての答えが返ってきてない

<03:45>
直接聞いてみて下さい(→答えになってません)


<04:57>→ここから、質疑応答を終えての感想及び記者会見になりますので、ご覧下さい。





★★あぶり出された政府方針------------------------------------------

子供たちの質問によって、政府が何を考えているのかがハッキリとあぶり出されましたね。第4幕<11:56>[Youtube4/7] の答弁です。次のように答えています。

0.帰れるようになるためにはどうしたらいいか
1.原子炉の安全が確保されること
2.除染できれいにすること
3.生活インフラがちゃんと使えること
4.以上、物理的条件3つを整備した上で「安心を確保」するために「避難区域の解除」を検討していく。


ここに政府の考えていることが明確に示されました。
彼は、『帰れるようになるためには』と言いました。つまり、帰れなくなることは想定していません。即ち、政府の大前提は、「人を福島から出さない」ということです。

「人を福島から出さない」→これが、『水面下に隠された大前提』です。人に置き換えれば、無意識下で自分の全人生を動かしている人生脚本のようなもの。自分では全く知らないままに、しかし、懸命にその脚本上を歩いています。同じように官僚たちは、この大前提に従って、役割分担してロボットのように粛々と動きます。その動き方は次のようなものです。

1.原子炉担当者は、“工程通り”作業を進めることで安全をアピールするでしょう(工程通りとみなされることが重要であって、実態は二の次です)。

2.除染担当者は、せっせと除染するのでしょう(その後も、放射能が漏れ続けることなどは構わず、除染したという実績が必要です)。

3.そして、生活インフラの整備などは土木の力技でできることです。

これら3つの作業が終われば、「物理的条件」の整備終了(と政府はみなします)。やることはやったよ―というわけですね。

あとは、「心理的条件」を整えるだけ。
それは、政府が「避難区域の解除」というお墨付きを与えればよい。政府が言えば安心するだろうと思っているわけです。

なんとも傲慢な話であり、また、そこに住む人の命のことなど何も考えていないことがわかります。



子どもたちはなんと言っていますか?
その後の質疑応答でもハッキリと答えていますが、『皆と一緒だったら福島県じゃないほうがいい』と言っています。その子供たちの声を受けて、山本さんたちは集団疎開を実施されています。

にもかかわらず、政府は「人を福島から出さない」という無言の大前提で動いていますから、最初から聞く耳を持つはずもなく、議論がかみ合うはずもありません。彼らは決定に従って動くだけのロボット。子どもが「答えられる人に来て欲しい」と言うのも当然でした。


また、この大前提を頭に入れて現象を見ると、政府のやることもよく見えてきます。
なぜ、官僚たちが子供に向き合えなかったのか。
なぜ、細野環境大臣が腰砕けになってしまったのか。
なぜ、鉢呂経産大臣が辞任に追い込まれたのか。


ぜ~んぶ、一本の線でつながっていますね。
多くの人に、このようなからくりが見えてくれば、子供だけではなく大人たちも動くことが出来るようになって来るでしょう。

事実をすべて透明に示すべきです。
その事実を基にどう決断するのかは、夫々の家族及び個々人の問題です。

ただ、子どもは親の意向に左右されます。
だから、大人は子供を守るということを共通前提に置いて判断してほしいと思います。

子供たちの声をしっかりと聴き、
子供たちに続きましょう。










【橋本美香&制服向上委員会 「原発さえなければ」】



関連記事
 
Comment3  |  Trackback0
 
 

Trackback

 

Trackback URL :
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 
 

Comment

 

放射性物質による汚染は、汚染地帯から人を出し、汚染物質を汚染地帯から出さないようにするべきだし、
除去作業によって、人を被曝させるのも極力避けるべき。
除去作業は一旦中止して、細かく測定して立入禁止区域を厳格に設けて行くようにしないと。

 

福島にもどれないことを認めてしまったら原発がダメってことを認めることになるからね。

自分の正当性をしめし続ける為に福島の人を犠牲にするの?

そんなちっぽけなものを守るために多くの人の人生を犠牲にするの?

そんなの戦争とかわらないじゃない。

 

動画をみながら

思っていたこと全部、山本太郎さんが言ってくれました。
子供の話す姿をみて、声を聞いて涙が出ました。
自分と周りのおとなをみているようでした。
自分が自分に言い訳しているのをみているようでした。
恐れや不安で足がすくんでいる弱い自分が情けないけれど、少しずつでいいから勇気を出して進んでいけたらいいです。
私もこの子供サイドに立つ大人として活動したいという強い気持ちがあります。
でもいま私のやることは自分が自分サイドに立って動くことです。
私が子供たちを救いたいと思っているのは自分をそこに投影しているからなのだと思います。
何でこんなに怖いのかと思うほど怖いけれど、不安でたまらないけれど、怖いまま不安なまま一歩ずつ進んでいけたらいいです。

 
    
 
Home | Top ▲
 
はじめにお読み下さい
 

読まれる上での留意点
自分を取り戻す方法総目次
*全記事リンクフリーです

 
ブログ内検索
 
Google

Web このブログ
 
会場でお会いしましょう(^^)
風化させまいカレンダー
 
 
著作
記事・インタビュー他
わが子を守るために
写真/動画集はこちら↓
 
アルバム(flickr)
アルバム(フォト蔵)
YouTube

・写真はアルバムページに飛ぶようにしてあります。
 
お問い合わせなどあれば↓
 

名前:
メール:
件名:
本文:

 
ブックマークに追加
 
 
月齢
 
Today's Moon phase
 
↓このパーツを設置すると14本の苗木を植えられます
QRコード
 
QRコード