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「土浦両親姉惨殺事件」―4,子どもに現れる「家族カプセル」の病理

2013/04/28(Sun) Category : 少年犯罪・家族事件簿
【土浦28歳・両親姉惨殺事件目次】

★9,家庭の病理は、子どもの行動に表れる-------------------------

やがて勝は『冷蔵庫の開閉を命じる、外の様子をうかがわせる、後ろ向きにさせて殴る、モノを所定の位置におかせる』ということを母親にさせるようになります。ここにこの家の病理が集約されていますね。


・冷蔵庫の開閉を命じる <禁止令>
→自分のことを自分でするなという禁止令があって自分でしてはいけないので、母に命じます。命じる相手が母親であることにご留意下さい。つまり、手足をもいだ張本人である母親が、自分が手足になるから自分に命じろ、と言っているわけです。まさに「一心同体」で前項で見た母子カプセルの一つの完成形です。

そういう子どもがいるご家族もいると思いますし、それを見て「口先だけで何もできないくせに威張りやがって」と思う兄弟もあろうかと思いますが、自分のことを自分でできない苦しみを想像してみて下さい。手足をもがれた芋虫のような苦しみです。口ばかり達者な本人は、口以外は使えない「真綿の支配」の中にいるのです。
(参考)「餓鬼人間」(4)-真綿の支配


・外の様子をうかがわせる <脳内親>
→外の目を気にしろ、というこの家の持つ宿命を体現しています。また、常に脳内親が自分を監視していますので、誰かに見られているような気持ちになります。それは自分の内側にある親の目なのですが、それが視線恐怖や対人恐怖につながっていきます。


・後ろ向きにさせて殴る <母の人生脚本>
→母親の「苦労を我慢して耐える」脚本に協力しているわけです。同時に、人は自分が精神的にされたことを、物理的に誰かに仕返します。恐らく勝は、後ろから手が伸びてくるような恐怖を感じていたことでしょう。その背後の恐怖を感じさせたかったのかもしれません。


・モノを所定の位置におかせる <存在不安>
→存在不安を見ないようにするための一つの方法です。モノがいつもあるところにないと、それだけで不安を感じてしまうのです。それだけ不安が強まっていたと言うことです。




★10,脳内親に見せるための日々を維持する母親----------------------

どれほど澄子が勝に依存していたかが分かるのが、『勝の高校時代、「もうすぐ勝が帰ってくる。1人にしておけない」と言って立ち話を切り上げることがあった』というエピソードです。

一人にしておく間に、勝が自分のことを自分でしてしまったら(自律に向かい始めるので)困るのです。それは一心同体の勝が自分から離れていくことであり、それを思うだけで分離不安が出てきます。澄子は自分の不安を埋めるために、ここまでベッタリと母子癒着していたわけです。

また、勝の近くに居ることが、脳内親への見せ場のチャンスを失わないために最も大事なことでした。


澄子が相談に行ったのも、その相談に行く姿=「苦労を我慢して耐える」姿を脳内親に見せているのです。ですから、それを維持するためには勝が治癒しては困るわけで、つまりは本気の相談ではありません。

本気であれば、父親がどんなに怒鳴ろうと、断固精神科にかけたでしょう。しかし、澄子は逆に父親の拒絶を利用しました(父親のせいにできますからね)。

それがわかるのは、相談に行くたびに父親の拒絶の激しさが増しているからです。つまり一美の潜在意識は澄子が勝を治療したいとは思っていないこと、むしろ自分を利用していることを見抜き、その“見えない応援”があるからこそどんどん拒絶の仕方が激しくなっていったわけです。


また、勝が25歳で家を飛び出したときに、(父親と折り合いが悪いのはわかりきっていた母親ですから)もし母親が本気で勝の後押しをするのであれば、就職に関わる書類を送付するよう父親に詰め寄ったでしょう。

以上を見ても分かるように、澄子は徹底して自分のための行動(脳内親に見せるための行動)をしています。それは勝を成長させるのではなく、むしろ成長させないための行動です。

けれど、冒頭のエピソードにせよ病院への相談にせよ、周囲には「我が子を心配して手を尽くしている母親」に見えます。世間がこのように誤魔化されてくれますので、それが母親の“潔白”を証明するアリバイになるわけですね。同時に、自分は子のために頑張ったという自己洗脳にもなります。

(親の無意識のアリバイ作りについても、前項の参考記事「自分のことが自分でできない子」の中にあります)




★11,「家族カプセル」に取り込まれた子ども------------------------

父親のわかりやすい支配の仕方に比べて、母親のこの支配の仕方はわかりにくいですね。一美は泳がせ、勝には手をかけ―そのように手綱を引いているだけでなので見えにくいのです。このように見えないからこそ、ブラックホールなのです。

見えないからブラックホール

そして、見えないけれど、ブラックホールはあらゆるエネルギーを自分の元へと吸い込んでいきます。


前記事で「父子カプセル」と書きましたが、澄子が「母子カプセル」から勝を出さないために父子カプセルを利用したと言えるでしょう。
このような構造のことを、私は「家族カプセル」と呼んでいます。

家族が癒着する「家族カプセル」の構造




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『何もしない子』の後ろには、『何もさせない親』がいる。

カウンセラーでさえ知らない人がいる。ある方のブログにちょっと納得できない事が書いてありました。

実際お会いした事がある方なんですが、とても良くしてくださった方だったし、人間ですからご自分のお子さんの事で悩んで試行錯誤した過程を開示してくださったのも分かります。

私としても非難めいた感情を持ってしまうのも申し訳なかったのだが、一方でやはり理解されないのかと思ってしまうのも辛かった。

いわんや一般の人には甘やかされて育ったようにしか見えないだろう。親になんでもやってもらってたんだろうってよく言われます。

口ではノイローゼになりそうなくらい、日々説教されて、実際には自信を奪い何もさせてもらえない。
「あんた待ってると日が暮れちゃうよ~」とよく言ってました。中尾さんの仰るアリバイですね。

人からは明るくて優しそう、に見えるらしいですね。最初人から言われた時、誰の事を言ってるのかきょとんとしてしまいました。

私の目にはその笑顔は鬼に見えますが。

 

「動くな! 動くと殺される」

「しゃべるな! しゃべると殺される」

そう言いたげな恐怖が、今でも胸の中にあります。

その恐怖と交代に、その時の怒りが噴出します。

「我慢するということは、黙っているということだね」と、小さな私は祖母に語ったらしいです。

「もう終わったんだよ。 もう現実には何も起こっていないんだよ。 私を解放してよ」と、言いたいです。

 

KJ

世代を更新する、生きるか死ぬか、というプログラムは すべてのロジックに優先して配置されていますが、これに触れるようなことをやらないと、状況は変わらないかも知れません。 がちんこの殴り合いをするように指導する。など。

 
    
 
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