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1:29:300の法則(ハインリッヒの法則)

2005/06/17(Fri) Category : 社会事件簿
『タイヤ脱落 乗客「またJALか」』
16日の朝日の第2社会面に載った見出しを見て、思い出したのが表題の数字である。

数字は「1:29:300の法則(ハインリッヒの法則)」と言われているもので、労働災害の事例を分析した結果、1つの重大災害の背景には軽災害が29、ヒヤリハットが300あるという法則である。
発表した人の名前を取って「ハインリッヒの法則」と呼ばれており、アメリカの保険業界がこの法則に着目して広まった。




【300】
工場であれ乗り物であれ、機械を動かす仕事の中で、ヒヤリとしたりハッとしたりすることはある。その危ない目に遭いそうになった原因を調べて、それが構造的問題であれば放置せずにカイゼンするのが、真っ当なカイシャだ。

【29】
しかし、それを放置しておくと、日常的にストレスの中に身を置くことになるから、ふと緊張の糸がゆるんだ時などに災害が発生する。「ヒヤリハット」ではすまずに、目に見える事故として現象化するわけだ。

【1】
それでも、それを個人の気のゆるみのせいにして、抜本的な対策を取らずに放置しておくと、ドカンと重大災害が発生する。
重大事故は、四重五重のセーフティガードをスルーして発生する。
なぜ、セーフティガードが機能しないか。それは、ヒヤリハットや小災害に慣れっこになっており、危機検知能力が鈍磨するからだ。

つまり、人柱が立ち、世論の非難を浴びてはじめて重い腰を上げる…。



------------------------------------------------------
【300】
JR西の例で言えば、例の“魔のカーブ”で「ヒヤリハット」を経験した運転士は多いだろう。
ところが抜本的対策は取られずに、いつしかそこをギリギリのスピードで切り抜けることが運転士の“技術”とされた。
カイシャは放置し、責任を運転士に押し付けたのだ。

【29】
客が多くて乗降に時間がかかるだけで“遅れ”となってしまう過密ダイヤの中で(つまり、はなからダイヤに問題がある)、運転士はその遅れを常に取り戻そうと日常的にストレスの中に身を置くことになる。
取り戻そうとするあまり、ブレーキのタイミングが少しでも遅れたり気をとられたりするとオーバーランなどの“目に見える”ミスとなって現れる。

「ヒヤリハット」の時点でカイゼンしていれば乗客に迷惑をかけることはなかったのだが、放置どころかその環境を強制したために、ついには組織外にまで迷惑が及ぶようになったわけだ。この時点で既に言語道断である。


【1】
それでも、それを個人の気のゆるみなどのせいにして抜本的ない対策を取らないまま放置し、ついに発生したのがJR福知山線の大事故であった。



------------------------------------------------------
さて、航空部門だ。

【300】は、外には漏れ出てこない。

今次々と現れるミスは、内部に隠しようもなくあふれ出てくる膿のようなものである。つまり、【29】の段階に達している。……






人はらせん状に成長していく

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