モラハラの心理-4.なぜ、結婚すると突然モラ夫になるのか?
2006/06/12(Mon) Category : モラハラ(モラルハラスメント)
【モラルハラスメントの心理】
なぜ、結婚すると突然モラ夫になるのか?
そのからくりを探る大前提として、「モデリング」の概念を知っておこう。
モデリングとは、行動を観察することにより行動様式を学ぶことをいう。
ところで、学ぶの語源は「真似ぶ」。
真似とは、行動を観察してその通りにやってみること。
つまり、「モデリング=真似び(観察学習)」
見事、東西で学びの概念が一致しましたね(^^)。
というわけで、人は人のまねをして育つ。
例えば、女の子はままごと遊びを通して家庭生活のシミュレーションをしている。ままごと遊びがなくなってきたとすれば、それはモデルとすべき家庭生活がないことを示している。
チャンバラ遊びは、その昔は男の子にとってメインの遊びだっただろう。テレビゲームは、マネーゲームにしろビジネスゲームにしろ、ITが経済の鍵を握る時代の社会へ出て行くためのシミュレーションかもしれない。
このように、子供は真似ることにより家庭や社会での行動様式を学んでいる。
さて、「夫婦」のモデルは自分の両親だ。
これまでいくつかのケースを見ていてつくづく不思議に感じるのだが、「結婚」を境に身体で学んだ夫婦モデルにスイッチが入るようだ。
結婚前はこうではなかったのに…
・無口になった
・亭主関白になった
・家庭のことを見向きもしなくなった
…その変化に驚く女性は多い。
なぜ、恋人時代に普通に会話できていた人が結婚後に無口になってしまうのか。
伺ってみると、夫の父親がそっくりであることがわかる。
恋人時代は対等であるから、個人対個人の会話が成立している。
ところが、結婚して夫婦というステイタス(状態)に移行すると、会話のパターンが変わるのだ。それは、かつて自分が見てきた両親のコミュニケーションパターンなのである。
地位や立場がその人のキャラを変えることは、会社にいる人はよくご存じだろう。
管理職になったとたん態度が横柄になったり、あのスタンフォード大学の監獄実験の実話を基に作られた「es(エス)」という映画のように看守役になったとたんに囚人役を虫けらみたいに扱い始める。
人は、立場により変化する。
その変化後の行動モデルは自分がそれまでに見聞きしてきたことである。特に、繰り返し目にすること、身に受けたことを人は体得していく。それが夫婦の会話モデルであり、親の子育てモデルだ。
結婚は、個人に取ってみればとても大きなステイタスの変化だ。その変化に際して、自分が体得したコミュニケーションモデルにスイッチが入るのだ。
私にも覚えがある。
20代最初の頃、彼女とのつきあいが長くなったある日のこと。
自分が彼女に対して何かの言葉を発した瞬間に、ガーンと頭を殴られた気がして頭が真っ白になった。言った瞬間にパーッと真っ白になったものだから、何を言ったのか覚えていないくらいだ。
ただ一つ分かったのは、自分が父親とそっくりの言い方をしたということだった。
それまで毛嫌いしていた父親に、金輪際自分と父親は似ていないと思いこんでいた父親に…その父親にそっくりの言い方をこの自分がした。
言葉を発した瞬間に、「あ、これはオヤジの言い方そっくりだ!」と分かって衝撃を受けたのだった。
ショックを受けながらも、その時つくづく思ったものである。
「あー、俺はオヤジの子どもなんだ…」(笑)
しかし、それから改めて父親を一人の男として見るようになった。
父親を相対化したのである。
それは自分をも相対化するということだった。
<続く>
なぜ、結婚すると突然モラ夫になるのか?
そのからくりを探る大前提として、「モデリング」の概念を知っておこう。
モデリングとは、行動を観察することにより行動様式を学ぶことをいう。
ところで、学ぶの語源は「真似ぶ」。
真似とは、行動を観察してその通りにやってみること。
つまり、「モデリング=真似び(観察学習)」
見事、東西で学びの概念が一致しましたね(^^)。
というわけで、人は人のまねをして育つ。
例えば、女の子はままごと遊びを通して家庭生活のシミュレーションをしている。ままごと遊びがなくなってきたとすれば、それはモデルとすべき家庭生活がないことを示している。
チャンバラ遊びは、その昔は男の子にとってメインの遊びだっただろう。テレビゲームは、マネーゲームにしろビジネスゲームにしろ、ITが経済の鍵を握る時代の社会へ出て行くためのシミュレーションかもしれない。
このように、子供は真似ることにより家庭や社会での行動様式を学んでいる。
さて、「夫婦」のモデルは自分の両親だ。
これまでいくつかのケースを見ていてつくづく不思議に感じるのだが、「結婚」を境に身体で学んだ夫婦モデルにスイッチが入るようだ。
結婚前はこうではなかったのに…
・無口になった
・亭主関白になった
・家庭のことを見向きもしなくなった
…その変化に驚く女性は多い。
なぜ、恋人時代に普通に会話できていた人が結婚後に無口になってしまうのか。
伺ってみると、夫の父親がそっくりであることがわかる。
恋人時代は対等であるから、個人対個人の会話が成立している。
ところが、結婚して夫婦というステイタス(状態)に移行すると、会話のパターンが変わるのだ。それは、かつて自分が見てきた両親のコミュニケーションパターンなのである。
地位や立場がその人のキャラを変えることは、会社にいる人はよくご存じだろう。
管理職になったとたん態度が横柄になったり、あのスタンフォード大学の監獄実験の実話を基に作られた「es(エス)」という映画のように看守役になったとたんに囚人役を虫けらみたいに扱い始める。
人は、立場により変化する。
その変化後の行動モデルは自分がそれまでに見聞きしてきたことである。特に、繰り返し目にすること、身に受けたことを人は体得していく。それが夫婦の会話モデルであり、親の子育てモデルだ。
結婚は、個人に取ってみればとても大きなステイタスの変化だ。その変化に際して、自分が体得したコミュニケーションモデルにスイッチが入るのだ。
私にも覚えがある。
20代最初の頃、彼女とのつきあいが長くなったある日のこと。
自分が彼女に対して何かの言葉を発した瞬間に、ガーンと頭を殴られた気がして頭が真っ白になった。言った瞬間にパーッと真っ白になったものだから、何を言ったのか覚えていないくらいだ。
ただ一つ分かったのは、自分が父親とそっくりの言い方をしたということだった。
それまで毛嫌いしていた父親に、金輪際自分と父親は似ていないと思いこんでいた父親に…その父親にそっくりの言い方をこの自分がした。
言葉を発した瞬間に、「あ、これはオヤジの言い方そっくりだ!」と分かって衝撃を受けたのだった。
ショックを受けながらも、その時つくづく思ったものである。
「あー、俺はオヤジの子どもなんだ…」(笑)
しかし、それから改めて父親を一人の男として見るようになった。
父親を相対化したのである。
それは自分をも相対化するということだった。
<続く>
何を見せているか知って下さい
私のカウンセリングルームには「モラルハラスメントという攻撃を受けているかも」と感じて相談に来られる方が多い。 これまでは、それはコミュニケーション不足かな、ちょっと違 ...