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5.「トランス・コンテクスチュアル」に生きる

2014/09/09(Tue) Category : 心理学
【「精神の生態学」~ベイトソンのダブルバインド理論の詳細】の目次へ

5.「トランス・コンテクスチュアル」に生きる-------------------------

さて、前項ではイルカの例をコンテクストという言葉で説明しましたが、ここではメタメッセージという言葉を用いて説明してみましょう。

第二段階でイルカが第1次コンテクストに則った行為をしたのに報酬をもらえませんでした。イルカは混乱し、意地悪されたと思ったかもしれません。それが続くと、調教師との信頼関係に揺らぎが生じ、ストレスは高じていきます。

けれど、イルカが異なる行為をしたときに調教師から餌をもらえたことで、イルカは「餌をもらえる」という安心を回復します。さらに、その行為を続けて餌をもらうことで、「意地悪をされて餌をもらえなかったのではなかった」と信頼も回復したと思うのです。そして第一段階より、より抽象性の高い信頼関係になっていきます。

ここで言いたいことは、信頼の揺らぎ→回復という道筋を辿ることが出来たのは、そもそも調教師とイルカの間に基本的信頼があったからだということです。その基本的信頼関係があったからこそ、調教師の意図を前向きに捉えようとする姿勢が出てくるわけです。それが、調教師が餌を与えなかった行為の背景に、「第一段階と同じことをやっても餌は与えないよ」というメタメッセージを発見できる素地になったと思われます。

そして、第三段階で餌をもらえなかったとき―「またか!」と思うのか「何かある」と思うのか・・・こちらが頑張ってるのに、無言で餌をくれない―その態度に「意地悪」というメタメッセージを見るのか、「同じことをやっても餌は与えない」というメタメッセージに気づくのか。その分かれ目は、この基本的信頼があるかないかにかかっていると思います。


相手はただ沈黙しているだけで、なぜそうなのかという手がかりは何もありません。もし相手に不信感を持っていれば「無視された」とか「意地悪された」と解釈するでしょう。

けれど信頼関係があれば、「何らかの壁になってくれている」と解釈し、その越えるべき壁の意味を考えようとするでしょう。

このように「信頼」があるかないかで、「思考」は“邪推”にもなれば“洞察”にもなるのです。人であれ国であれ、「思考」の方向性を決めるのは信頼関係にあると思います。

そして、自分がもっと成熟すれば、相手がたとえどのような意図を持っていようとも、自分の洞察に変えることが出来ます。結局は、自分自身の生きる姿勢なのだと思います。



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イルカ君の場合、1次、2次の体験を踏まえて「事実」から洞察した結果、より抽象性の高い次元で生きることが出来るようになったわけです。

このことを、ベイトソンは『病変への落ち込みをすり抜けた、あるいはそれに耐え抜いた動物にあっては、創造性が促進されることがある』と述べています。

ベイトソンが造った新語「トランス・コンテクスチュアル」(トランス=「反対側」「越えて」「変えて」)を使えば、イルカ君は、『トランス・コンテクスチュアルな構え』を習得したということになるでしょうか。


ベイトソンは『複数のコンテクストをまたにかける才能によって豊かな人生を送る人たちがいる一方で、複数のコンテクストの衝突による混乱から生きる力を失ってしまう人たちがいる』と述べています。

その両者の生き方を分けるのは、才能ではなく、「複数のコンテクストをまたにかける」“許可”がおりているかどうか―そこにあると思います。

そして、その許可が下りていない者(禁止令の中にいる者)たちが心身を病み、統合失調症のような病変も現れてくるわけですね。どうやら、その禁止令の中心は「メタメッセージに気づくな」ということにあるようです。



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当相談室では、本人が頑なに守っているコンテクスト(人生脚本)に気づいてもらうことをします。そのためには、そのコンテクストが出来た背景にある母親のメタメッセージに気づいてもらい、さらに母親がそういうメタメッセージを発した背景=母親自身でさえ気づいていないメタコンテクスト(母親の人生脚本)に気づいていただきます。

こうして自分の脚本(コンテクスト)と母親の脚本(メタコンテクスト)の両方を視野に入れることが出来、それらのコンテクストを超えて(トランス)、そして変えて(トランス)いくことが出来るようになる=『トランス・コンテクスチュアルな構え』を身につけてもらうことになるわけです。





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