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6-2)強引な引っ越しの裏にある「お母さんと暮らす」決意表明(2003.08)

2015/01/13(Tue) Category : 渋谷夫バラバラ殺人事件
【「渋谷夫バラバラ殺人事件」の考察】
【6.人生脚本を突っ走り始めた歌織(2003.05~2003.08)】


2)強引な引っ越しの裏にある「お母さんと暮らす」決意表明(2003.08)

その後も、祐輔は順調にDVハラッサーへと成長していきます。そのことを歌織は母親に報告しています。4月上旬に暴力は『二度としない』と歌織の母親に約束したにも関わらず、5月には次のような電話がありました。

母親「(歌織から)『殴られたり、けられたりした』という電話があった」

この時、母親はどう対応したのでしょうか。『二度としない』という約束を母親は祐輔との間でしているのですから(それもおかしな話ですが、それはおいといて)、責任を持って断固とした対応を取るべきでしょう。しかも、1回目よりももっと酷いのです。

もし取っていないとすれば、それは約束を反故にすることを黙認したことになります。これは言葉の綾ではなく、黙って見ているということは、その行為を「許可」したことになるのです。

たとえば、父親が子供に酷いことをしたとします。その時に母親がきちんと父親に対処しないということは、その行為を母親が認めたということになるので、父親は母親の見ている前でますますそれをするようになります。

その背景にあるのは、「苦労する」人生脚本にリアリティを出すために子供を巻き込むことであったり、自分のICを封印するために外在化したIC(子供)を黙らせる道具として父親を使うという無意識だったりします。

子供はそれを本能的に分かりますので、それを黙認する母親に絶望しているのですが、その絶望に気づきたくないが故に、自分に酷いことをした父親の受け皿となっていくわけです。

その上、祐輔の事例の場合、1回目よりももっと酷い暴力を「黙認」したわけですから、それは「許可」どころではなく、もっと暴力を振るってよいという「促進令」になるのです。

祐輔は、この2回目で暴力を振るっていいという手応えを得たことでしょう。これが祐輔を加速させていくことになります。言い換えれば、祐輔は歌織母子によってDVハラッサーへの道を走らされることになりました。





そして8月に野沢から武蔵小山に引っ越した時に、歌織は酷い暴力を受けることになるのですが、そもそもなぜ引っ越しすることになったのか、その経緯が判然としません。

歌織とつきあい始めた当初は『ベッド、家具も愛人が買ったと思うと、気持ち悪くていられない』と祐輔は言っていましたが、結婚後は『通勤が遠くて大変だから引っ越したくない』と変化しました。その背景には、歌織との間が急速に冷え込んだこともあるでしょうし、3月末に結婚と同時に不動産会社に勤め始めたこともあるのでしょう。

それに、愛人が家賃を支払っていた歌織にとっても、祐輔が厭がらないのであれば、わざわざマンションを変えるメリットはありません。にもかかわらず次のようなやり取りをしています。

歌織 「当時のマンションはA男さんが払っていたので、何とか引っ越したいという気持ちだった」
弁護側「彼は何と?」
歌織 「『お前の親は何で家賃を出してくれないのか』と」

わかりにくい答え方をしていますが、裕輔が嫌がっていることが伺えますね。裕輔にしてみれば、この時期次のことが重なっています。

・性生活を拒絶されたこと
・赤ちゃんを勝手に堕ろされたこと
・弁護士を断念させられ、法律事務所から不動産会社に転職したこと

形は結婚しているけれど、
そこに夫婦生活の実態はなく、
赤ちゃんも失って家族を作る望みも失われ、
その上、自分の生きがいまでも奪われました。

相当に酷い仕打ちを受けていますね。夫婦、家族、仕事―そのすべてが奪われたわけですから、爆発寸前なくらいに鬱憤がたまっていたことは想像に難くありません。

そこにきて、引っ越すということは通勤が遠くなる上に家賃も発生するわけですが、祐輔の手取りが15万円にもかかわらず、引っ越し先の家賃はなんと12万円です。生活が逼迫する、いえ成り立たないのは目に見えていました。

どう考えても引っ越す理由がありません。

けれどそれでも引っ越したということは、赤ちゃんを堕ろしたときと同じように歌織が強行だったことがうかがえますし、彼が不満を抱えたままなすすべなく押し切られたことがわかります。もちろんその背景には、愛人のマンションから出たいという至極まっとうな理由がありますので祐輔も逆らえなかったと思われますが、それは表向きの大義名分でしょう。



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では、そこまでして歌織はなぜ引っ越したのでしょうか。ここに興味深い証言があります。歌織の愛人A男の証言です。

検察側「歌織は最終的になぜ引っ越した?」
愛人A「本人から『これから母と弟と3人で暮らす。長い間お世話になりました』と」

検察側「金を貸したことは?」
愛人A「1度だけ」
検察側「いつごろ?」
愛人A「野沢を出た15年8月の前」
検察側「貸した理由は?」
愛人A「歌織から、『弟の帰国費用として30万円貸してほしい』と言われた」

A男は『これから母と弟と3人で暮らす。』と歌織から言われているのです。祐輔と暮らし始めるのに、“母と弟と3人で暮らす”・・・不思議ですね。
実はA男は、事件後にも『これからお母さんと暮らす』という連絡を歌織から受けています。祐輔殺害後も、歌織が「お母さんと暮らす」という夢を持ち続けていたことが分かりますが、その事件後の証言の中で、『お母さんが1人で暮らしているので、3人で暮らすと思いました』(3人の意味はお母さんと歌織夫妻:A男は野沢のマンションを出た後に歌織から結婚したと聞かされている)と答えています。

A男は歌織の母親は一人暮らしと思っていたことがわかります。
おそらく歌織は、次のようなシナリオをA男に聞かせていたのかもしれません。
―父がいなくて母が苦労して子ども二人を育てた家庭で、弟は海外留学、自分はお金を貯めてマンションを買って母を引き取って暮らすためにソープで働いている―
つまり、A男は歌織の夢(脚本)の聞き役だったのでしょう。

歌織の目標は「お母さんと暮らす」こと。
祐輔は、母と住むための「都心のマンション」を手に入れる道具でしかありませんから、道具にはその役割通り働いてもらわなければなりません。世田谷区野沢では、まだ「都心のマンション」ではないのです。そこで、歌織は愛人に30万円を借りてでも強引に武蔵小山に引っ越しをさせなければなりませんでした。

そこには2つの意味があります。
1つは、引っ越すことで自分が一歩づつでも「都心のマンション」に近づいていることを母親に示すためです。ボスに“実績”を示すことが出来るのです。
次に、こうしてマンションを用意しているのだから、出てくる準備をしてくれというメッセージにもなります。
歌織は母親にこれらのメッセージを突きつけるために、祐輔に強引にマンションの引っ越しをさせたのではないかと思います。

歌織という人間の行動を見ていますと、宣言をし、リミット(期限)を決め、その期日までに目的を強引に実行していきます。歌織の夢(脚本)の聞き役だったA男に対する『これから母と弟と3人で暮らす』という宣言は、歌織の決意表明だったのではないでしょうか。





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