プロフィール
 

中尾英司

Author: 中尾英司
Doing(させる,働きかける)ではなく、Being(共にある,見守る)―半歩あとから


カウンセリング申込み要領

中尾真智子ブログ

ホ・オポノポノ to IC―
「ごめんね」「ゆるしてね」
「ありがとう」「愛している」

 
ピックアップ目次
最近の記事+コメント
 
 
カレンダー(月別)
 
03 ≪│2017/04│≫ 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
 
カテゴリ
 
 
全ての記事を表示する
RSSフィード
 
 

8-9)人生脚本のレールに戻された歌織

2015/02/05(Thu) Category : 渋谷夫バラバラ殺人事件
【「渋谷夫バラバラ殺人事件」の考察】
【8.離婚を決意した娘vs拒否した母親(2004.05)】


9)人生脚本のレールに戻された歌織

検察側「新潟からどうやって戻ったの?」
歌織 「父とそういう話があった翌日、彼に電話をかけた」 
検察側「電話?」 
歌織 「実家の電話。家にいられないので、ああいう人を選んだのは私自身なので、帰るしかないと思って、(電話を)かけた」 
検察側「あなたが弁護側の質問で祐輔さんからひどい暴力を受けていたと言ったから確認したいが、居場所がない実家と、祐輔さんの元に戻ることを天秤にかけたんだよね。なぜ祐輔さんの元に戻るという結論を出したの?」
歌織 「父に言われたとおり、誰に頼まれたわけではなく、私自身がああいう人間を選んだのだから、戻るしかない。あきらめというか自暴自棄というか、そういう気持ちで…」
《歌織被告の声は時折かすれ、ため息混じりだ。質問する検察側の方を向いてから答える回数が以前より増えてきた》
検察側「祐輔さんに新潟に迎えに来てもらったんだよね?」
歌織 「そうだ」

先に見たとおり、母親から自律禁止令が出ている歌織は祐輔の元へ帰らざるを得ませんでした。『あきらめというか自暴自棄というか』―これが、母親から見捨てられた歌織の本音でしょう。『ため息混じり』とありますが、歌織は母親に落胆したときにため息をついているようですね。

(このようなときに、ため息ではなく「がっかり」という気持ちを言葉にすると、その気持ちを深く“実感”できます。気持ちを声に出して自分が聴き、「あぁほんとうにそうだ」と実感することで、決意が生まれてくるのです。そこから道が開けてきます。声に出さなければ、脳がその記憶を書き換えたり消したりして処理してしまいます。言葉にして声に出すことが大切なのです)



さて、『3-6)「修羅行き姫」と「7人のこびと」』の項で次のように書きました。『万一、絶望を見そうになったら、「自己否定ちゃん」が自分を悪者にし続けることで母の正体に目隠しをします。』―そう、ここで「自己否定ちゃん」の登場です。(気持ちを実感していれば、自己否定ちゃんの力は弱まるか、登場できなくなっていたでしょう)

『ああいう人を選んだのは私自身なので』→「私がすべて悪い」と自己否定していますね。そして、『誰に頼まれたわけではなく、私自身がああいう人間を選んだのだから』と歌織は言っています。

でも、『5-5)母親(ボス)に祐輔育成宣言をした歌織(2003.03)』を思い出してください。歌織は祐輔と結婚する前に母親に祐輔を品定めしてもらっています。母親にお墨付きをもらって結婚したのであって、自分だけの意志ではありません。だから、ここであえて『誰に頼まれたわけではなく』と、母親を庇う必要があったのでしょう。


このように「人は」とか「誰か」とか一般指示語が使われる場合、無意識に「母親」を示していることが多いことをカウンセリングの体験から感じています。「誰でもいいから殺したい」というのも、本当は「母親を殺したい」のです。

歌織はここで、『誰に頼まれたわけではなく』という言い方で、「母に頼まれたわけではなく」とわざわざ否定したのです。本当に自分が好きで選んだのであれば、このように無意味な枕詞をつけることはありません。

「言わずもがな」のことを言う場合、そこに無意識の意図があります。それが分かれば「頭隠して尻隠さず」―祐輔との結婚には母親が深く関わっているんだね、ということがバレバレなのです。このように言葉の端々に事の本質が表れますが、行為の端々にも表れます。

自らの意志で祐輔の元へ帰ることを選択したのであれば、ただ実家を立ち去るだけでよかったはずです。なのになぜ、わざわざ『祐輔さんに新潟に迎えに来てもらった』のでしょうか。それは、母親の命令に従って歌織が「元の鞘に収まる」(人生脚本のレールに戻る)ことを、当の母親に確認させるためだったのでしょう。ここにも、祐輔との関係に母親が密接に関わっていることが証明されていますね。

それにしても、両親にしてみれば、あれほどの暴力を我が娘に振るった相手が、のこのこ来たわけです。そこで、何かなかったのでしょうか。ここで何もできなかった父親は何とも情けないことでした。

こうして歌織は、「自律せずに金を浪費し、男性に束縛され暴力で支配されて我慢しつつ、都心にマンションを得る」という脚本人生に戻ったのでした。


さて、どうとでもなれ、というやけっぱちと絶望の心で東京に向かう歌織。
この後、どのような生活が待っているのでしょうか。






関連記事
 
Comment1  |  Trackback0
 
 

Trackback

 

Trackback URL :
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

 
 

Comment

 

読みながら、私が幼い頃、父となにかあると、母は私と妹達を連れて、バスを乗り継ぎ、祖母の家に行ったなぁ、というのを思い出しました。
母は祖母の許可が欲しかったんだと思います。
私の前では祖母の悪口はいうけど、なにかあれば必ず帰る。
父が帰ってくるまでには必ず自宅に帰る。
やっと矛盾がわかりました。

 
    
 
Home | Top ▲
 
はじめにお読み下さい
 

読まれる上での留意点
自分を取り戻す方法総目次
*全記事リンクフリーです

 
ブログ内検索
 
Google

Web このブログ
 
会場でお会いしましょう(^^)
風化させまいカレンダー
 
 
著作
記事・インタビュー他
わが子を守るために
写真/動画集はこちら↓
 
 
お問い合わせなどあれば↓
 

名前:
メール:
件名:
本文:

 
ブックマークに追加
 
 
月齢
 
Today's Moon phase
 
↓このパーツを設置すると14本の苗木を植えられます
QRコード
 
QRコード