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11-1)バニシングポイントに向かって―離婚への先手争い(2005.06)

2015/02/21(Sat) Category : 渋谷夫バラバラ殺人事件
【「渋谷夫バラバラ殺人事件」の考察】
【11.脚本人生劇場第二幕(2005.06~2005.秋)】


1)バニシングポイントに向かって―離婚への先手争い(2005.06)

歌織はシェルターに入ったことをきっかけに、新たな知識を得ました。DV(ドメスティックバイオレンス)の専門家に出逢ったのです。

弁護側「専門家からどのようなアドバイスを受けた」
歌織 「私が受けた(DVの)状況を説明したら、『それはDV夫の典型で“囲い込み”と呼ばれるもの。とにかく離婚の準備をしなさい。あと、できるだけ2人にならないように。万一の際に備えて自宅からの逃げ道を確保するように』とアドバイスを受けた」 
弁護側「アドバイスを受けた後はどうした」
歌織 「彼と離婚したときに備えて働き始めた。週末は2人にならないように教会にも通った。あと、自宅から逃げるときのシミュレーションを考えるようになった」

自分の状況を第三者的な目で見て、自分を守るための現実的な対応を考えるようになったわけですね。けれどそれは、『自宅から逃げるときのシミュレーションを考えるようになった』と言っていることでわかるように、祐輔と共に住み続けることを前提としていることを言外に示しています。
また、歌織はその知識を深めることもしています。

弁護側「あなたの方から彼の友人に連絡を取ることは」
歌織 「あった」
弁護側「誰に」
歌織 「友人数人。彼が以前、結婚をするつもりだった女性」
弁護側「なぜ、知人に連絡を取ったのか」
歌織 「引っ越しても暴力がなくならない。シェルターの人のアドバイスもあり、私以上に彼を知っている人から話を聞きたいと思った」
弁護側「シェルターではどんなアドバイスをされたのか」
歌織 「彼の暴力が一過性ではなく継続的なものということ。もう一つ、彼は私に暴力を振るうとき『いままで一度も女性に暴力を振るったことがない』と言っていた。カウンセラーに話したら、結婚する前にも前触れがあったはずだと言っていた」
弁護側「それで○○さん(祐輔さんの以前の交際相手の実名)に会ったのか」
歌織 「金銭の問題、女性問題について聞いた。(祐輔さんは)私との結婚は失敗だと話していたようだ。暴力についても私ほどではないが振るわれていた。彼女が彼と一緒に住んでいたころ、彼女が別れ話を切り出したら、友達を呼んで説得させたり、謝罪させたりしていたと話していた。私がシェルターに入っている間も、(祐輔さんは)○○さんと連絡を取って『歌織は浮気で出て行った』と話していたらしい」

歌織も祐輔も、祐輔の元婚約者に会っていたことに驚きますが、歌織はここで祐輔がどういう人間かということについて知見を深めているわけです。自分を守りつつ脚本を遂行していくために、「敵を知る」努力をしているわけですね。別れてしまえばしなくてすむ努力ですが、このように脚本に縛られているからこその(無駄な)努力を私たちは皆しています。



ついでに、とても重要な情報を得ることができました。
それは、祐輔が『私との結婚は失敗だと話していた』ことです。

これは表層意識のストーリーでは歓迎すべきことだったはずです。表のストーリーでは、歌織は離婚したがっており、両親も離婚を勧めているけれど、祐輔だけが反対しているために離婚できない―そういうストーリーになっていますから、その祐輔が離婚したがっていると分かったことは福音のはずでした。

けれど、「束縛され暴力で支配されて我慢」する脚本を歩いている歌織にとっては、看過できないゆゆしきことだったでしょう。というのも、「自分は離婚したいけど相手が応じてくれない」という構図だから「我慢」という“形”が成り立つのであって、相手が離婚したがっていることになれば「我慢」は成立しません。つまり、脚本(虚構)が崩壊してしまうことになります。それはあってはならないことなのです。

その上、祐輔が自分の友人には、祐輔に有利な嘘を話していることも分かりました。虚構を生きている歌織にとっては嘘もほんとも同じですから、これもゆゆしきことでした。まして、男性から支配されて我慢している姿を見せなければならない歌織にとって、自分が『浮気で出て行った』姿は言語道断。あってはならない嘘です。許せません。





弁護側「○○さんからアドバイスは」
歌織 「信用できないので早く関係を絶った方がいいと」 
弁護側「あなたはどうしようと思った」 
歌織 「シェルターのカウンセラーの言うことが本当だと。金銭、女性、酒の問題は結婚前からだったということ。絶対別れようと思った」
弁護側「その後はどうした」
歌織 「友人に手伝ってもらって部屋を探した。内証で仕事も探した」
弁護側「部屋は見つかったのか」
歌織 「見つかったが保証人などの関係で借りられなかった」
弁護側「ほかに相談に行ったところは」
歌織 「牧師のところ」
弁護側「なぜ行ったのか」
歌織 「暴力が続いていたので、教会に行くことにした」
弁護側「その後はどうしたのか」
歌織 「その年(平成17年)の年末、私の親に連絡して、なんとか離婚を説得してもらうことにした」


『絶対別れようと思った』と言いつつ、部屋探しや仕事探しがどこまで本気なのか分かりません。保証人の問題を言っていますが、歌織の両親は離婚を勧めていたわけですから、特に父親に言えばすぐに保証人になってくれたでしょう(実際、後にそういう行動をしています)。なぜ、迷走しているのでしょうか。

まず、『絶対別れようと思った』という言葉―これは、上記で見たように、離婚話で先手を打たせないという決意を示しているように思います。しかしそれは、脚本を維持するためでした。その脚本とは、「自律せずに金を浪費し、男性に束縛され暴力で支配されて我慢しつつ、都心にマンションを得る」でしたね。

さぁ、困ったことになりました。この脚本を維持するためには祐輔に先に離婚を言わせては絶対にならない。けれど、自分から離婚を言い出せば、この脚本自体が終了になってしまいます。脚本を終わらせること=神(脳内母親)への裏切りですから、それもできません。

よく考えれば分かることですが、祐輔から離婚を切り出しても、自分から離婚を切り出しても、その時点で脚本は終わるのです。実はこの時点で「詰み」だったのです。

この脚本を手放す以外に道がないことに気づいていれば・・・教会に行き始めたのも、万事窮したため神にすがりたくなったのではないでしょうか。しかし、怒りに火が付いた歌織にはそれが見えません。歌織は消失点(バニシングポイント)に向かってアクセルを踏み込み、加速させながら突っ走ることになります。





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