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15-1)父を取るか私を取るか―歌織vs母親(2006.11.05)

2015/04/08(Wed) Category : 渋谷夫バラバラ殺人事件
【「渋谷夫バラバラ殺人事件」の考察】
【15.逃げる母親vs追う歌織(2006.11)】


1)父を取るか私を取るか―歌織vs母親(2006.11.05)

振り返っておきましょう。

2005年12月12日に教会で逡巡した後に決意し、翌13日に新たな脚本―「離婚し男性に金を払わせて自分名義のマンションを得、母と共に暮らす」―を友人に宣言し、24日には母親を呼び出しました。
そのときの両親との三者会談で両親に逃げられた歌織は祐輔とのよりを一時的に戻します。本当の家庭を作るべく、子作りのセックスを始めたわけです。

これは新脚本にそぐわないように見えますが、祐輔を二重に道具にするためでした。一つは祐輔を味方にして父親を追い返し、母親を引きつけるためです。力を得た祐輔は歌織の父親に強気に出て、母親にはマンションの購入話を持ちかけます。歌織の忠実な手足になっていますね。

もう一つは、できた子供を堕胎することで祐輔に暴力を振るわせるためです。そのため、まず2006年3月に浮気の証拠を見つけて、今度暴力を振るったら出て行く約束をさせ、そして堕胎して手を上げさせ、3月15日に祐輔を追い出し、翌16日に歌織は母親と青山を散歩して白日夢を叶えました。

そして、4月に会社が倒産して母が家を失い、歌織は一挙に有利に立ったと思ったことでしょう。すべてが自分の望む方向に動いている・・・6月に離婚カウンセラーと探偵学校に通う歌織は輝いていました。

さらに、7月29日に祐輔に離婚に応じる書類(離婚誓約書)を書かせ、8月に愛人Aと会って“億ション”を買うと宣言しています。勢いに乗り、夢に向かって邁進していますね。


ところが、風向きが変わり始めました。
9月から消費者金融への返済が始まります。祐輔は身辺整理を始めていたのでしょう。9月26日に祐輔は指輪をなくし、歌織は『心からあいつが憎い。憎くて憎くてしょうがない』と激怒します。祐輔が指輪をなくしたということは、祐輔の心から歌織がいなくなったことを示すからです。

そして、9月28日に『本当にあいつを何とかしてやるなら、誰にも頼らず、力をためておこう』と復讐を確認し、その日を起算日にカウントダウンを始めます。その期限日は2月27日―おそらく、祐輔から指輪をもらった日。凶器となるワインボトルを買ったのが、この9月28日だったのではないでしょうか。

一方の祐輔は、その間プロジェクトに忙殺されていて、それが終わる10月には歌織と離婚する方向に傾き、11月19日に知り合った彼女に手応えを感じ、11月22日には同僚に離婚宣言をしました。





このような背景の中で、歌織は何が何でも「離婚し男性に金を払わせて自分名義のマンションを得、母と共に暮らす」という脚本を達成すべく突進します。翌年の2月27日まで、あともう4ヶ月です。もはやなりふりかまっていられませんでした。11月5日に母を呼び寄せます。

弁護側「18年11月5日にマンションに行った。そこで『離婚してほしい』『申し訳ない』というやり取りが?」
母親 「歌織から頼まれて…(聞き取れず)。最終的には『今日からマンションに泊まってほしい』と」
弁護側「泊まった?」 
母親 「…(聞き取れず)」 
弁護側「11月5日はお父さんにとってどんな日?」 
母親 「主人にとって記念すべき日。就任式」 
弁護側「かかわっている団体の?」 
母親 「はい」 
弁護側「けれど電話があったから行った?」 
母親 「はい」

驚くべき証言でした。『今日からマンションに泊まってほしい』と歌織は母親に言ったのです。『最終的には』=それこそが最も言いたかったこと、つまり、この日母を呼んだ主目的だったと言うことです。祐輔のことは言わば母を呼び寄せる口実、きっかけにしか過ぎませんでした。

そして、なぜ11月5日だったのか。その日が、父親にとって『記念すべき日』だったからです。歌織は母親に、父を取るのか自分を取るのか、と選択を迫ったんですね。まさにこの日、歌織は母親の前で祐輔に離婚を迫り=母親に離婚許可を迫り、母親には父と別れることを迫ったわけです。

ここで留意していただきたいのは、母親さえも歌織の道具になっているということです。脚本が忠誠を尽くしているのは「脳内母親」であって、実の母親ではありません。「脳内母親」にシナリオ通りの形を見せなければいけない「脚本ちゃん」にとっては、実の母親さえも“駒”なのです。もう少し詳しく見てみましょう。



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検察側「18年11月5日ごろ、被告と電話で話したか」
母親 「11月5日? 11月ではなくて10月の最初ごろ…」
検察側「11月5日に電話はなかったのか」
母親 「あった」
検察側「被告はどんな話をしたのか」
母親 「とにかく上京してほしいと」
検察側「理由は」
母親 「とにかく離婚に向けて、今まで認めなかった祐輔さんが『しようがない』と吐き出したので、私立ち合いのもとで、祐輔さんとの話の証人になってほしいと」
検察側「それで(被告の)家で会ったのか」
母親 「はい」
検察側「祐輔さんに会ったか」
母親 「会った」
検察側「どんな話をしたか」
母親 「娘が『親の前ではっきりと離婚を言ってください』と言った」
検察側「それに対して祐輔さんは」
母親 「まったく何も言わなかった」
検察側「証人はどうしたのか」
母親 「『これだけの暴力を繰り返した。お願いだから別れてください』と(祐輔さんに)言った」
検察側「祐輔さんは」
母親 「まったく無言で上目遣いをしていた。結局話し合いにはならなかった」
検察側「祐輔さんは『すいません、すいません』と言っていなかったか」
母親 「それは11月ではない」
検察側「11月は謝らなかったのか」
母親 「まったくない」
検察側「警察の調書にはそういう内容があるが」
母親 「真実を申し上げても、まったく取り上げてもらえなかった」
検察側「警察の調書なのか」
母親 「検事さん。間違いなく私が初めてマンションに行ったのは…」
検察側「質問に答えて…」
《強い口調で証人に迫る検察側。平行線が続く議論に裁判長が間に入り、この質問は終わった》

祐輔が離婚のことを臭わせ始めたので、その証人になって欲しいという理由で『とにかく上京してほしいと』呼び出されたようです。けれど、11月5日の話題を避けようとしているように見える母親の証言では、この日何があってどうなったのかが判然としません。お茶を濁して逃げ続けていますからね。歌織の証言を見てみましょう。


弁護側「18年11月5日、母を自宅に呼んでいる。なぜか」  
歌織 「彼の消費者金融の借金返済が9月ぐらいから始まったが、暴力が増えだし、『どうしても別れてほしい』と言うと暴力をふるわれる悪循環になっていた。1人でどうすることもできないと思って『離婚話に立ち会ってほしい』と頼んだ」 
弁護側「マンションでの3人の話し合いの内容は」 
歌織 「最初、私のほうから『この言葉を言ったら離婚を認めてくれる』という言葉をあえて出したが、彼は応じてくれなかった。母が様子をみかねて『どうしてここまで言われているのに離婚に応じないのか。あなただって将来のある人。いいかげん別れなさい』とかなり強く説得していた」 
《『離婚を認めてくれる』という言葉が何なのかは明かされなかった》 
弁護側「その場はどうなったのか」 
歌織 「それでも離婚に応じず、結局母が途中で怒り出して家から飛び出した」

歌織は、離婚話をすると暴力を振るわれるから母親を呼んだと言っていますが、母親は祐輔が離婚に応じることを臭わせたからその証人として呼ばれた、と言っています。母親と歌織で証言が真っ向から対立していますね。歌織は、自分が創作したストーリーに基づいて話をしていることがよく分かります。

祐輔のことは、母を呼び出すきっかけにしかすぎません。本質的な事実の部分を見ますと、歌織が母を呼びつけ、『今日からマンションに泊まってほしい』とお願いし、母は『家から飛び出した』―これが事実です。

つまり、歌織は祐輔を利用して母を捕まえようとしましたが、母親は同じく祐輔を利用して歌織から逃げたんですね。これが11月5日の攻防の実体でした。食うか食われるかの対決をしていたのは、実は歌織と母親だったのです。

祐輔自身も離婚すべく、9月から新たな女性を探していたようですが、まだこの時点では捕まえていませんから沈黙するしかなかったのでしょう。その沈黙を母親は利用したわけで、歌織は沈黙していた祐輔を逆恨みしたことでしょう。



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ところで、祐輔が沈黙した理由はもう一つあります。
『この言葉を言ったら離婚を認めてくれる』という言葉はどういう言葉だったのでしょう。おそらく『どうしてここまで言われているのに離婚に応じないのか』と思えるくらいのとても酷い言葉だったのでしょう。

けれど、そういう酷い言葉を投げつけられて、それをきっかけに離婚できるでしょうか。逆に離婚できないのではないでしょうか。というのも、脅しや命令で動くことは自分の意志ではなくロボットになることですから、したくてもできなくなってしまうのです。

このやり方はハラスメント界でよく見られるやり方です。たとえば、勉強しようかと思っている子供に、「勉強しろ!」と強制します。するとせっかく自分の思いでやろうとしていた矢先に親に命令され、そのまま勉強すると親のいいなりロボットになってしまうことになりますので、したいにのにしたくないという苦しい立場に置かれてしまいます。
その身動きとれないところに、ここまで言うかというほど勉強しない人間の行く末などを言われたりすると、もはや脅しですからそれに屈したくなく、ますます意固地に勉強しなくなっていくわけです。

これは、子供を成長させたくない親がよく使う手です。しかも、親自身は「自分は子供のためを思って言っている」というアリバイ(自己洗脳)ができますので、罪の意識を持つこともなく、のうのうと言うことができるのです。この「手」は、母親も歌織もともに熟知していたことでしょう。では、どのようなゲームが行われていたのでしょうか。



『最初』に歌織がその言葉を言ったことがミソです。続いて母親がたたみかけましたね。全くこの母子は連携がとれているなぁと感心しました。歌織が言い、母親もたたみかけることで、この二人は「自分たちは離婚したい(させたい)」という「アリバイ」を得ることができます。その上、その言葉によって、祐輔を離婚できない立場(歌織を束縛する立場)に強制的に立たせることができるわけです。

そういう駒揃えをした上で、歌織は母親に私を救えと迫ったわけですね。これは、祐輔(迫害者)―歌織(犠牲者)―母親(救済者)の三者が揃う「三角形のゲーム」ですね。このゲームを仕掛けているのは、どこまで行ったらこの母親は自分のことを本気で心配してくれるのだろうと疑問を持つ歌織の「謎解きちゃん」です。

しかし、母親の逃げ方も見事でした。母親は祐輔に『かなり強く説得』しましたね。これは上記で見たとおり、祐輔をますます動けなくしたということです。そして、無言の祐輔に腹を立てることで逃げ、結局娘を救済しませんでした。このように相手を身動きさせなくしておいて、相手が動かないことに怒るというやり方は、まぁハラスメント界の常套手段でしょう。

歌織は祐輔を使って母親にゲームを仕掛けましたが、母親もまた祐輔を使って歌織から逃げたのです。一方の祐輔は『まったく無言で上目遣いをしていた』ということは、身動きできなかったというよりも、母子二人の茶番劇を眺めていたのかもしれません。



けれど、歌織の内部では次ようなことが起こります。
無意識では歌織が仕掛けたゲームなのですが、表層意識はそんなこと思ってはいません。母親を悪者にしたくない表層意識は、「母親が私を救えなかったのは祐輔のせい」にしてしまうのです。

この日は、父親(迫害者)―歌織(犠牲者)―母親(救済者)の関係性の中で、これまでずっと自分を救ってくれなかった母親を、父親の元から引きずり出した日でした。つまり歌織の中でバーチャルには父親に勝ち、この日から母親と一緒に暮らすはずだったのが、せっかくのその記念日を祐輔の無言の抵抗によって無にされたのです。それが「おまえのせいで!」と、祐輔への憎しみに火をつけることになります。

逆恨みもいいところですが、他人を傷つける人間の根っこにあるのは、母親への恨みなのです(さらに根っこにあるのは、自分を大事にせず、常に母親を選び続ける自分への恨みですが。自分自身への恨みを他人に転嫁するから「逆恨み」ですね)。こうして、母親が逃げれば逃げるほど、歌織の祐輔への憎しみは蓄積していくことになります。







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