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17-2)どのように殺したのか?―凶器と殺し方の意味

2015/04/24(Fri) Category : 渋谷夫バラバラ殺人事件
【「渋谷夫バラバラ殺人事件」の考察】
【17.バラバラ殺人をした歌織の心理】


2)どのように殺したのか?―凶器と殺し方の意味

殺害の状況を見てみましょう。

検察側「(犯行に使用した)道具だが、ワインの栓は開いていたのか」
歌織 「開いていなかった」
検察側「(ワインが)置いてあった場所は」
歌織 「冷蔵庫の上です」
検察側「殴った回数は」
歌織 「回数は分からないが、いっぱい叩いたと思う」
検察側「ワインの瓶はどのように持った?」
歌織 「右手で瓶の口の方を持った」
検察側「殴った時の姿勢は」
歌織 「(祐輔さんが)マットの上に横になっていたので、頭の方に座って叩いた」 
検察側「どういう座り方だった」 
歌織 「正座のような姿勢で」 
検察側「殴った時に祐輔さんは何か言った?」 
歌織 「私に向かって『なんで…』と」
《殺害の瞬間について訥々と語る歌織被告。弁護側の質問時よりも幾分声が小さい》
検察側「何度か殴って祐輔さんは動かなくなった?」
歌織 「いや、動いていた」
検察側「まだ動いている時に殴るのをやめたのか」
歌織 「怖かったから…」
《検察側の質問は遺体切断時の状況へ移る》


10日のお昼に歌織から電話を録音されていることをにおわされた祐輔は、盗聴器を探しましたが見つからないままに11日に出社しました。その時は、「その週にボーナス(の金額)が決まるということもあって機嫌が良かった。『週末に一緒に正月旅行の話をしよう』と機嫌良く出かけた」ということですから、それが本当なら事を荒立てまいとしたのでしょうか。

しかし帰りに女性宅に寄って交際がばれたかもしれないことを伝え、けれど一緒になることを約束して幸せな帰宅をしました。祐輔にしてみれば歌織は離婚に向けて動いていましたし、後は祐輔が切り出すタイミング待ちのはずでした。祐輔が友人に語った、タイミングを『見つけている(探している)』という状況のまま事態は経過していたのでしょう。

それが、いきなり殺されるわけですから、『なんで…』という言葉が出るのも当然だという気がします。その祐輔を問答無用で撲殺したわけです。9月から用意してあった凶器が火を噴きました。





『(祐輔さんが)マットの上に横になっていたので、頭の方に座って叩いた』『正座のような姿勢で』と言っていますから、やはり前の記事で見たとおり、たんたんと実行したのではないかと思えます。おそらく、ドアの隙間から祐輔の様子をうかがっていて、いつものマットの上で祐輔が寝入った後に、すみやかにワインボトルを取りに行き、祐輔の頭の所に正座した後、思いっきり振り下ろしたのではないでしょうか。頭を集中的に殴りまくっていますから、確実に殺すという意志があったと思われます。

『正座した』のは、なぜでしょうか。
また、確実に殺すという意志を持ちながら、なぜ包丁でひと思いに殺すのではなく、ハンマーで一息に殺すのではなく、ワインボトルで何度も殴ったのでしょうか。

これは、前記事で見たとおり、祐輔がほぼ「母親」であったことを思い出せば腑に落ちます。子供は、生まれて以来、一度も自分のことを見なかった母親を恨んでいます。あらゆる手を尽くして、打つ手なしとなって、それでも自分のことを一切見てくれない母親。すべての希望を失って疲れ果て、もう死ぬしかないという所まで追い詰められたとき、子供の心に最後に残るものは、「自分のことを母親に認識させたい」「自分の存在を母親の目に焼き付けたい」という思いです。このときに、無差別殺人などを起こして母親に自分を認識させたり、直接母親を殺したりします。

「お母さんを殺すなら、お母さんの正面から首を絞めて殺す。あなたを殺しているのは、あなたが産んだ子供である“私”だということを目に焼き付けさせて殺す」―そういう思いを持っていらっしゃった方もいました。力尽くでも、一瞬でも、殺してでも、母親の目に自分の存在を認知させたい・・・それほどの欲求(飢え)があるのです。

これは、心理学で言う「承認欲求」(人から認めてもらいたいという欲求)よりもさらに根源的な「認知欲求」(自分の存在を認識してほしい欲求)とも言うべきものだろうと感じます。法的には、非嫡出子を父親に認めさせる「認知」という制度がありますが、まさにそれと同じく、「自分の存在を見ているけど見ていない母親にはっきりと覚醒して自分を認知させる欲求」と言ってもよいでしょう。

そのため、歌織は祐輔(母親)と正対したのでしょう。
そして、ひと思いに殺すのではなく、まず殴りつけて目を覚まさせたのでしょう。「母親(祐輔)」に自分を認識させることが何よりの目的だからです。そして、「母親」は目を開けてこちらを見ました。さらに、生まれて初めて「母親」の方から問いかけてくれたのです。 「私に向かって『なんで…』と」―このとき、歌織の目的は達せられたのではないでしょうか。



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なぜ、「まだ動いている時に殴るのをやめたのか」? 
歌織は、「怖かったから…」と答えていますが、「母親」が自分を認識している時間を長引かせようとしたのではないかと思います。自分の存在を認知してもらった後で、しばらくは生きていてほしかったからでしょう。

私は、母親を殺害後、その母親の首を切り取り、その首とともにネットカフェで過ごした高3の少年の事件を思い出しました。彼にとっては、出頭前にネットカフェにいたこの時間が、プレッシャーをかけてこない母親と生まれてはじめてゆっくりと過ごすことができた“団欒”の時間だったのだろうと思います。
【福島高3母親殺害事件-5.殺し方が表している深層心理】

歌織にとっても、祐輔が息絶えるまでのわずかな時間が、自分を生まれて初めて「認知」した「母親」と、マンションでともに過ごす「夢」の時間だったのかもしれません。



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もう一つ思い出すのは、かつて祐輔がキレて、歌織の顔や頭を集中して殴ったことです。あの時にも書きましたが、インナーチャイルドは“敵”が脳(脳を支配している脳内親)であることを知っており、永遠に気持ちを受け止めることなく理屈であれこれ言い続ける脳を“破壊”したくなるのでしょう。

今度は歌織が祐輔(代理母親)の脳を狙いました。母親が歌織のことを全く見ないのは、母親が「脳内母親」の方ばかり見て生きているから。歌織は、自分から母親を奪っている「脳内母親」をたたきのめし、追い出したかったのかもしれません。








これまでもいろいろな記事で書いておりますが、他人もしくは無差別に殺意が向くとき、本当に殺意が向いているのは自分の母親なのです。
誰でもいいから殺したいは親への殺意の裏返し






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