自分の「気持ち悪さ」に気づいた後の覚醒への連鎖
2015/05/21(Thu) Category : 心の闘い物語
自分のことを「気持ち悪い」と“実感”することは、なかなかできることではありません。その中には、「すべてのことを自分自身が仕組んでいた」という自覚が含まれているからです。
不遇を嘆いていた自分。
その不遇も自分が自分に与えたものであり、
嘆いている姿自体が演出だった
―この逃げ出したくなる認識。
配偶者から理不尽な目に遭ったことも、
子供に影響を与えてしまったことも、
そのすべてが自分の仕業だった
―このどうにも逃げようのない自覚。
それを自覚したときの自分に対する気持ち悪さ・・・
けれど、その気持ち悪さを感じた後に待っていたのは、
「爽快感!」
でした。
以下、許可を得て掲載させていただきます。
相談者Aさん。
ケチでお金の使い道を細かくチェックする夫に辟易していました。うるさく言われるのが嫌なので、自分だけではなく子供にも我慢させる日々。
しかし、話をよく聴くと、どうやら夫はお金を使わずにため込む傾向は独身時代からあったようですが、チェックするようになっていったのは結婚後。
それに、Aさんが10年も服を買ってないというのは、買わないことが維持されているということ。これは自分の努力がなければできません。
そして、夫に言っている文句。それはAさんが母親に言いたいことだというのが見えてきました。
それらのことが腑に落ちたとき、ガラガラガラと虚構が崩れ去り、一挙に真実が姿を現しました。以下は、Aさんがカウンセリング中に話されたモノローグです。
----------------------------------------------------------------
あ、私 母親のクローンを作った。
夫を改造した。
脚本ちゃん大満足の人生じゃない。
一人芝居してた。
自分を粗末にしている。
あきれるを超えた。
馬鹿すぎて笑っちゃう。
自分に鳥肌が立つ。
マジ気持ち悪い私。
ヤダヤダヤダ。
気持ち悪い。
くわばら、くわばら。
わかっちゃった。
自分がそーなんじゃん。
気持ち悪いなー、私って。
愚か、ともちょっと違う・・・
あー、なんて言うか、 ウジ虫。
もう信じらんない。
先のことばっかり、
何にエネルギー使ってんの!
えー、気持ち悪いな。
あー、こういう生き方ほんと嫌だ。
気持ち悪い、気持ち悪い。
面倒くさい女だねー。
やばいよね。面倒くさいよねー。
子からしたら、ただの重荷じゃん。
何この生き物。
普通にやりゃあいいじゃんね。
何の演技をしてたんだろう?!
スゲー、素でやってたよ。
詐欺師って言うか、気持ち悪すぎるよー。
夫を気持ち悪いと思ってたけど、
自分に思ってたんだねー。
気持ち悪いってもんじゃないよ。
何、このぬめぬめしたウジ虫。
何?何? 私のこの気持ち悪さ。
気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い・・・
助けて、
もうやりたくない。
やりたくないのは、こういう生き方だったんだよ。
うわー、気持ち悪いこの人。
歌織じゃん!
わかっちゃいたけど、歌織だよね、私。
ウッワー、気持ち悪いなー
気持ち悪ーーーい。
あー、でも気づけてよかった。
何が目的だったんだろう?
これを延々と続けていくことが目的―
全身全霊を使ってた。
うわー、なんか極悪人だね。
人を欺すなんてかわいいよ。
かわいそうな小さいちゃん。
こんなに欺されて生きてたんだ。
気持ち悪いなー。
「A(私)」って、気持ち悪い人間だね。
世界で一番かわいそうで不幸と思っていた自分が恥ずかしい。
こんなに勘違いして生きていたなんて、絶好調だったね。
不安が強いって、こんだけの歪みをもたらすんだ
・・・ゾッとする。
精一杯よくやってきた。
私って、偉かった。
素晴らしいよね―透明人間から始まり、生け贄になり・・・
脚本ちゃんも気づいているけど、
(私に)気づいてもらうまでやり続ける
きついなー・・・・
もう、ね・・やんなくていいんだよー
「私」は、
交渉力も十分持っている。
自分の意見も言える。
こんなことしなくていいんんだ。
やっと気づいてくれたね。気持ち悪い自分に―
いつまでやるんだろうと思っていたよ。
そんなにおまえは怒られたいか。
そんなにおまえは拒絶されたいか。
嫌われるようなことをわざとしてさ、
それをする必要があるのか。
あー、疲れたよー
やっとわかってくれたね。
やっと肩の荷が下りたよ
ありがとねー
おまえは本当に頑固だな
それでも、もうこれをしなくていい。
とにかく、私たちにとってどれほどいいことか。
もう、こういう愚かなことはしない。
楽に生きるよ。
失敗しても立ち上がれるんだから、明るい方を向いて生きなさい。
平和じゃないのはおまえだけ。
おめでとう!
やったねー
ほんと、よかったねー
もういいんだよー
あー、ラクですねーーーーー
一つの舞台が消えていく・・・
よくやった
充実人生だった
爽快感!!
----------------------------------------------------------------
母親が子供を縛る方法の一つに貧乏と思わせる方法があります。
小遣いなし、あるいは他家の子供より少なくしたり、おやつや食事を制限したり、衣類は親戚のお下がりばかりやもらい物、下着も両親のお下がりだったり、弁当がみすぼらしかったり、給食費を払わずに子供に肩身の狭い思いをさせたり、「金食い虫」などの罵倒を浴びせたり・・・日常のあらゆる場面を使って貧乏の演出をし、金についての制限をすり込んでいきます。
すると、子供とは素直なもので、たとえどんなに立派な家に住んでいても、両親がいろいろとモノを買っていても、貧乏だと思い込んでしまいます。
と同時に、母親がいつもお金のことを気にしているので、「金=母親」になっていき、金に近づくことさえできなくなり、金を正当に扱えなくなっていきます。これが自律に向かう際のとても大きな障害になるわけです。
そして、お金で苦労しているように見える母親に認めてもらうために、自分もお金で苦労して見せなければなりませんから、貯蓄貧乏になったり、浪費貧乏になったり、ギャンブラーになったり、職を転々としたり、水商売に走ったり、成功と失敗の波瀾万丈を繰り返したり、お金で自分を縛る配偶者と結婚したり・・・
Aさんは、基本的にけちな人を夫に選びました(夫は代理母親の側面を持ちます)。後はその夫を、お金のことで細かく言ってくる人間に育てていけばいいわけですね。
そう仕向けるのは難しいことではありません。夫(子供)は、常に妻(代理母)とどのルートでつながれるのかを観察していますから、妻が金に関わることでしかつながれないという姿勢を示せばいいわけです。
そして、その妻の姿勢によって、貯蓄家になったり、倹約家になったり、浪費家になったり、口を出すようになったり、放任になったり・・・いろいろ変化していくわけです。
さらに自分の母親と会わせれば、母親がどういう価値観を持っているのかを教えることができ、自分が母親からどういう言葉をもらいたがっているかを教えることができます(その言葉とは、脚本ちゃんが喜ぶ言葉です)。
こうして母子連携して夫を育てていくことで、見事に母親と同じように自分に文句を言う夫(母親クローン)を作り上げることができるわけです。
そして、自分がそのように仕向けておいて、『ケチでお金の使い道を細かくチェックする夫に辟易していました』→冒頭に書いたこの状況に苦しんでいたわけですね。
このように俯瞰するとよくわかりますが、自分がマリオネットを操って自分を打たせておいて、「痛い痛い」「酷い酷い」と泣いているようなものです。自作自演ですね。
夫に縛られて不幸に生きてきたと思っていたけれど、
その夫を操っていたのは自分だった!
Aさんが、この真実の衝撃に耐えることができたのは、既に数年にわたって背骨作りをしてきたからでした。
人を道具にする母のようには絶対にならない―そのように思い続けていましたから、まさに母親クローンのような自分を発見することは耐えがたかったでしょう。
でも、皆そうなのです。
頭では反発していても、体は母親のやり方を学んでいます。そして、表層意識では自分は違うと思い込んでいるからこそ、堂々と現家族を道具にすることができるのです。
その醜い自分を目をそらさずに見ることは、本当の勇気がいることです。
けれど、見てしまったら、もう人のせいにはできません。すべて自分がプロデュースしていたことがわかるからです。
しかし、それが爽快感につながります。
何しろ、自分次第でこの人生がどうにでもなることがわかったわけですから。
すべて自分次第。
すべて自分の責任。
これは、とても気持ちのいいものです。
(このカウンセリングの後、Aさんの気づきのメールです)
金網のようなギザギザのむこう
薄暗い
お母さんがむこうをむいて
背中を丸めて
つぶやいている
…まだ足りない…もっともっと…
…足りない、まだ足りない…
ずっとずっとここで、つぶやいていたのだ
私はその母と一体化していた事に気がついた
母の不足感を、一体化していた小さいちゃんが、
自分のものとして、感じていた。
あぁ…
苦しかったね…
つらかったな…
足りなかったな…
足りなかったね
熱かったね
苦しかったね…
さみしかったね
こわかったね
追い立てられて苦しかったね…
そこにも、ここにも…
ほら、こっちにも…
埋めなきゃ、うめなきゃ…
あぁ、でも、足りない…
苦しいよ、お母さん!
なににそんなに
たりないの?
…しばらく気持ちを感じる…
あぁ、これは、わたしじゃないんだ!
わたしじゃなかったんだ!
あぁ!安心した!
あぁ、よかった!
わたしじゃないんだ!
やった!
嬉しい!
うれしい!
やった〜〜〜〜〜‼️
なんてこと!
わたしがたりてないんじゃなかったんだ‼️
たりてないのはお母さんだったんだ‼️
やっっっっっっった〜〜〜〜〜〜‼️
うれしい‼️
自由だ!
ふと後ろを振り返ると、母はまだそのまま…
それを見るわたし…
…お母さんはたりないんじゃなくて、
足らせていないんだ…
Aちゃん、
ありがとう。
ごめんなさい。
許してください。
愛しています
ほんとうにごめんね。
これが真実だと思ってた。
これが真実だと信じてた。
ほんとうにごめんね
そしてありがとう
あなたをだきしめます
あなたをだきしめます
夫を操っていた自分に気づき、母親の真の姿に気づきました。
巨大地震の後は余震が続きますが、さらに続きます。
わたし、こんなかわいい子にムチ打ち続けてきたの?
こんなにかわいい子に、いじわるし続けてきたの?
こんなにかわいい子にムチむち打ってたの?
こんなかわいい子に、いじわるいってきたの?
こんなかわいい子にひどいことしてきたの?
こんなにかわいい子を奴隷にしてきたの?
じぶんに驚く
…ふと、じぶんに気がついた感じでした。
わたし、かわいかったんだーー(*^_^*)
自身を娘のように愛おしく感じます。
そして、お金の件で、うちはそんなに困ってないなぁ〜と気がついたので、主人に確認してみました。
すると、彼自身がお金に対する脅迫観念を感じていること、困っているわけではないことを伝えてくれました。
ケンカになるかと思っていたのに、素直な回答にとても驚き、しかも、大丈夫だよーと、初めて言われ、びっくりです。そんな風に安心したのは初めてです。
私たちは、受け取れる分だけ、受け取っていたのですね。
また、事実を捻じ曲げるには、脚本に添わせる為には、沢山の理由とテクニックが必要なんですね。
改めて感じました。
カウンセリング続けてきて、ほんとうによかったです。
ありがとうございます。
夫を「代理母親」にしていたことに気づく
↓
夫を操っていた「気持ちの悪い自分」に気づく
↓
その根っこに「存在不安」があったことに気づく
↓
不安から逃げ続けている「母親の真の姿」を直視
↓
「母親と自分は違う」ことに気づく
↓
「自分がいとおしい」ことに気づく
↓
「自分を受け入れる」と現実を歪める必要がなくなる
↓
「ありのままの現実」を認める(受け入れる)
↓
「すべて不足がなかった」ことに気づく
最後は、「足りない」という母の呪いが現実を虚構化していたことに気づかれました。
足りてしまうと安心します。安心すると感情が出てきます。当然幼い頃に感じて封印したままの不安感情も出てくるわけです。だから、足りてはいけなかったのです。
このように、不安から逃げ続けたい自分が、不安もろとも小さいちゃんを封印し、脇目も振らずに脚本人生を突っ走るというのが基本構造なのです。
すごいですね~。
芋づる式に覚醒されました。
が、それは、長年のカウンセリングの間に、母親への恐怖の克服や内なる不安を感じる過程があり、現実の中でも夫や子供達とのあれやこれやがあり、その間に徐々に鎧を外し、背骨が形成されていき、まさに熟した実が木から落ちる―そういう段階で、あたかも総集編のように気づきが起こったという感じでした。
では、そこに至る前にどのような気づきが起こっていたでしょうか・・・
<続く>
不遇を嘆いていた自分。
その不遇も自分が自分に与えたものであり、
嘆いている姿自体が演出だった
―この逃げ出したくなる認識。
配偶者から理不尽な目に遭ったことも、
子供に影響を与えてしまったことも、
そのすべてが自分の仕業だった
―このどうにも逃げようのない自覚。
それを自覚したときの自分に対する気持ち悪さ・・・
けれど、その気持ち悪さを感じた後に待っていたのは、
「爽快感!」
でした。
以下、許可を得て掲載させていただきます。
相談者Aさん。
ケチでお金の使い道を細かくチェックする夫に辟易していました。うるさく言われるのが嫌なので、自分だけではなく子供にも我慢させる日々。
しかし、話をよく聴くと、どうやら夫はお金を使わずにため込む傾向は独身時代からあったようですが、チェックするようになっていったのは結婚後。
それに、Aさんが10年も服を買ってないというのは、買わないことが維持されているということ。これは自分の努力がなければできません。
そして、夫に言っている文句。それはAさんが母親に言いたいことだというのが見えてきました。
それらのことが腑に落ちたとき、ガラガラガラと虚構が崩れ去り、一挙に真実が姿を現しました。以下は、Aさんがカウンセリング中に話されたモノローグです。
----------------------------------------------------------------
あ、私 母親のクローンを作った。
夫を改造した。
脚本ちゃん大満足の人生じゃない。
一人芝居してた。
自分を粗末にしている。
あきれるを超えた。
馬鹿すぎて笑っちゃう。
自分に鳥肌が立つ。
マジ気持ち悪い私。
ヤダヤダヤダ。
気持ち悪い。
くわばら、くわばら。
わかっちゃった。
自分がそーなんじゃん。
気持ち悪いなー、私って。
愚か、ともちょっと違う・・・
あー、なんて言うか、 ウジ虫。
もう信じらんない。
先のことばっかり、
何にエネルギー使ってんの!
えー、気持ち悪いな。
あー、こういう生き方ほんと嫌だ。
気持ち悪い、気持ち悪い。
面倒くさい女だねー。
やばいよね。面倒くさいよねー。
子からしたら、ただの重荷じゃん。
何この生き物。
普通にやりゃあいいじゃんね。
何の演技をしてたんだろう?!
スゲー、素でやってたよ。
詐欺師って言うか、気持ち悪すぎるよー。
夫を気持ち悪いと思ってたけど、
自分に思ってたんだねー。
気持ち悪いってもんじゃないよ。
何、このぬめぬめしたウジ虫。
何?何? 私のこの気持ち悪さ。
気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い・・・
助けて、
もうやりたくない。
やりたくないのは、こういう生き方だったんだよ。
うわー、気持ち悪いこの人。
歌織じゃん!
わかっちゃいたけど、歌織だよね、私。
ウッワー、気持ち悪いなー
気持ち悪ーーーい。
あー、でも気づけてよかった。
何が目的だったんだろう?
これを延々と続けていくことが目的―
全身全霊を使ってた。
うわー、なんか極悪人だね。
人を欺すなんてかわいいよ。
かわいそうな小さいちゃん。
こんなに欺されて生きてたんだ。
気持ち悪いなー。
「A(私)」って、気持ち悪い人間だね。
世界で一番かわいそうで不幸と思っていた自分が恥ずかしい。
こんなに勘違いして生きていたなんて、絶好調だったね。
不安が強いって、こんだけの歪みをもたらすんだ
・・・ゾッとする。
精一杯よくやってきた。
私って、偉かった。
素晴らしいよね―透明人間から始まり、生け贄になり・・・
脚本ちゃんも気づいているけど、
(私に)気づいてもらうまでやり続ける
きついなー・・・・
もう、ね・・やんなくていいんだよー
「私」は、
交渉力も十分持っている。
自分の意見も言える。
こんなことしなくていいんんだ。
やっと気づいてくれたね。気持ち悪い自分に―
いつまでやるんだろうと思っていたよ。
そんなにおまえは怒られたいか。
そんなにおまえは拒絶されたいか。
嫌われるようなことをわざとしてさ、
それをする必要があるのか。
あー、疲れたよー
やっとわかってくれたね。
やっと肩の荷が下りたよ
ありがとねー
おまえは本当に頑固だな
それでも、もうこれをしなくていい。
とにかく、私たちにとってどれほどいいことか。
もう、こういう愚かなことはしない。
楽に生きるよ。
失敗しても立ち上がれるんだから、明るい方を向いて生きなさい。
平和じゃないのはおまえだけ。
おめでとう!
やったねー
ほんと、よかったねー
もういいんだよー
あー、ラクですねーーーーー
一つの舞台が消えていく・・・
よくやった
充実人生だった
爽快感!!
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母親が子供を縛る方法の一つに貧乏と思わせる方法があります。
小遣いなし、あるいは他家の子供より少なくしたり、おやつや食事を制限したり、衣類は親戚のお下がりばかりやもらい物、下着も両親のお下がりだったり、弁当がみすぼらしかったり、給食費を払わずに子供に肩身の狭い思いをさせたり、「金食い虫」などの罵倒を浴びせたり・・・日常のあらゆる場面を使って貧乏の演出をし、金についての制限をすり込んでいきます。
すると、子供とは素直なもので、たとえどんなに立派な家に住んでいても、両親がいろいろとモノを買っていても、貧乏だと思い込んでしまいます。
と同時に、母親がいつもお金のことを気にしているので、「金=母親」になっていき、金に近づくことさえできなくなり、金を正当に扱えなくなっていきます。これが自律に向かう際のとても大きな障害になるわけです。
そして、お金で苦労しているように見える母親に認めてもらうために、自分もお金で苦労して見せなければなりませんから、貯蓄貧乏になったり、浪費貧乏になったり、ギャンブラーになったり、職を転々としたり、水商売に走ったり、成功と失敗の波瀾万丈を繰り返したり、お金で自分を縛る配偶者と結婚したり・・・
Aさんは、基本的にけちな人を夫に選びました(夫は代理母親の側面を持ちます)。後はその夫を、お金のことで細かく言ってくる人間に育てていけばいいわけですね。
そう仕向けるのは難しいことではありません。夫(子供)は、常に妻(代理母)とどのルートでつながれるのかを観察していますから、妻が金に関わることでしかつながれないという姿勢を示せばいいわけです。
そして、その妻の姿勢によって、貯蓄家になったり、倹約家になったり、浪費家になったり、口を出すようになったり、放任になったり・・・いろいろ変化していくわけです。
さらに自分の母親と会わせれば、母親がどういう価値観を持っているのかを教えることができ、自分が母親からどういう言葉をもらいたがっているかを教えることができます(その言葉とは、脚本ちゃんが喜ぶ言葉です)。
こうして母子連携して夫を育てていくことで、見事に母親と同じように自分に文句を言う夫(母親クローン)を作り上げることができるわけです。
そして、自分がそのように仕向けておいて、『ケチでお金の使い道を細かくチェックする夫に辟易していました』→冒頭に書いたこの状況に苦しんでいたわけですね。
このように俯瞰するとよくわかりますが、自分がマリオネットを操って自分を打たせておいて、「痛い痛い」「酷い酷い」と泣いているようなものです。自作自演ですね。
夫に縛られて不幸に生きてきたと思っていたけれど、
その夫を操っていたのは自分だった!
Aさんが、この真実の衝撃に耐えることができたのは、既に数年にわたって背骨作りをしてきたからでした。
人を道具にする母のようには絶対にならない―そのように思い続けていましたから、まさに母親クローンのような自分を発見することは耐えがたかったでしょう。
でも、皆そうなのです。
頭では反発していても、体は母親のやり方を学んでいます。そして、表層意識では自分は違うと思い込んでいるからこそ、堂々と現家族を道具にすることができるのです。
その醜い自分を目をそらさずに見ることは、本当の勇気がいることです。
けれど、見てしまったら、もう人のせいにはできません。すべて自分がプロデュースしていたことがわかるからです。
しかし、それが爽快感につながります。
何しろ、自分次第でこの人生がどうにでもなることがわかったわけですから。
すべて自分次第。
すべて自分の責任。
これは、とても気持ちのいいものです。
(このカウンセリングの後、Aさんの気づきのメールです)
金網のようなギザギザのむこう
薄暗い
お母さんがむこうをむいて
背中を丸めて
つぶやいている
…まだ足りない…もっともっと…
…足りない、まだ足りない…
ずっとずっとここで、つぶやいていたのだ
私はその母と一体化していた事に気がついた
母の不足感を、一体化していた小さいちゃんが、
自分のものとして、感じていた。
あぁ…
苦しかったね…
つらかったな…
足りなかったな…
足りなかったね
熱かったね
苦しかったね…
さみしかったね
こわかったね
追い立てられて苦しかったね…
そこにも、ここにも…
ほら、こっちにも…
埋めなきゃ、うめなきゃ…
あぁ、でも、足りない…
苦しいよ、お母さん!
なににそんなに
たりないの?
…しばらく気持ちを感じる…
あぁ、これは、わたしじゃないんだ!
わたしじゃなかったんだ!
あぁ!安心した!
あぁ、よかった!
わたしじゃないんだ!
やった!
嬉しい!
うれしい!
やった〜〜〜〜〜‼️
なんてこと!
わたしがたりてないんじゃなかったんだ‼️
たりてないのはお母さんだったんだ‼️
やっっっっっっった〜〜〜〜〜〜‼️
うれしい‼️
自由だ!
ふと後ろを振り返ると、母はまだそのまま…
それを見るわたし…
…お母さんはたりないんじゃなくて、
足らせていないんだ…
Aちゃん、
ありがとう。
ごめんなさい。
許してください。
愛しています
ほんとうにごめんね。
これが真実だと思ってた。
これが真実だと信じてた。
ほんとうにごめんね
そしてありがとう
あなたをだきしめます
あなたをだきしめます
夫を操っていた自分に気づき、母親の真の姿に気づきました。
巨大地震の後は余震が続きますが、さらに続きます。
わたし、こんなかわいい子にムチ打ち続けてきたの?
こんなにかわいい子に、いじわるし続けてきたの?
こんなにかわいい子にムチむち打ってたの?
こんなかわいい子に、いじわるいってきたの?
こんなかわいい子にひどいことしてきたの?
こんなにかわいい子を奴隷にしてきたの?
じぶんに驚く
…ふと、じぶんに気がついた感じでした。
わたし、かわいかったんだーー(*^_^*)
自身を娘のように愛おしく感じます。
そして、お金の件で、うちはそんなに困ってないなぁ〜と気がついたので、主人に確認してみました。
すると、彼自身がお金に対する脅迫観念を感じていること、困っているわけではないことを伝えてくれました。
ケンカになるかと思っていたのに、素直な回答にとても驚き、しかも、大丈夫だよーと、初めて言われ、びっくりです。そんな風に安心したのは初めてです。
私たちは、受け取れる分だけ、受け取っていたのですね。
また、事実を捻じ曲げるには、脚本に添わせる為には、沢山の理由とテクニックが必要なんですね。
改めて感じました。
カウンセリング続けてきて、ほんとうによかったです。
ありがとうございます。
夫を「代理母親」にしていたことに気づく
↓
夫を操っていた「気持ちの悪い自分」に気づく
↓
その根っこに「存在不安」があったことに気づく
↓
不安から逃げ続けている「母親の真の姿」を直視
↓
「母親と自分は違う」ことに気づく
↓
「自分がいとおしい」ことに気づく
↓
「自分を受け入れる」と現実を歪める必要がなくなる
↓
「ありのままの現実」を認める(受け入れる)
↓
「すべて不足がなかった」ことに気づく
最後は、「足りない」という母の呪いが現実を虚構化していたことに気づかれました。
足りてしまうと安心します。安心すると感情が出てきます。当然幼い頃に感じて封印したままの不安感情も出てくるわけです。だから、足りてはいけなかったのです。
このように、不安から逃げ続けたい自分が、不安もろとも小さいちゃんを封印し、脇目も振らずに脚本人生を突っ走るというのが基本構造なのです。
すごいですね~。
芋づる式に覚醒されました。
が、それは、長年のカウンセリングの間に、母親への恐怖の克服や内なる不安を感じる過程があり、現実の中でも夫や子供達とのあれやこれやがあり、その間に徐々に鎧を外し、背骨が形成されていき、まさに熟した実が木から落ちる―そういう段階で、あたかも総集編のように気づきが起こったという感じでした。
では、そこに至る前にどのような気づきが起こっていたでしょうか・・・
<続く>