あなたの子どもを加害者にしないために
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パワハラにおけるダブルバインド(二重拘束)の構造
2005年10月20日 (木) 00:20 | 編集
「パワハラ管理職の実態―こうして部下は潰される」で書いたコントロールの仕方を「ダブルバインド」(二重拘束)という。

先ず、「指示に従わないことを禁ずる命令」(第一次禁止令)が発せられる。
「こういうことは事前に相談しろ!(でなければ罰する)」というのが、それだ。

ミソは、条件があいまいなところだ。ここでは、“こういうこと”とはどの程度のことなのか明示されていない。明示されていないから、用心のためと思って相談に行くと、今度は「そんなこともお前は自分で判断できんのか!」と罰が下ることになる。

つまり、条件をあいまいにしておくことで、結局全ての行動を罰することができる。要は、徹底的に罰を与えて反抗する気を喪失させることが真の目的であり、その最終目標は、自分の思うとおりに動くロボットを作ることなのである。
しかし、ロボットになれと命令することは非人間的でできないから、そのつど適当に枕詞をつける、それが条件なのだ。
“条件”には、もう一つ重要な役割がある。
条件に合わない行動であれば罰を与えるという、一見“しつけ”のように見せることができることだ。
このように、あいまいな条件は、被支配者を罰すると同時に、“外”に対してはまんまとカモフラージュになっている。これが、この手の支配が、時には隣に座っている人からも分からない所以なのである。


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さて、条件とはその程度のいい加減なものだから、そのつど言うことが違ってくるので矛盾が出てくる。そこを言おうとすると、待ってましたとばかりに口封じが用意されている。
「お前のために言ってるんだ。黙って聞け!」という問答無用の強制−がそれである。この「異議申し立てを禁ずる命令」を第二次禁止令と言う。

「指示に従わないことを禁」じ、その指示に対する「異議申し立てを禁」ずるという二重の禁止令で拘束するためダブルバインド(二重拘束)と言うわけだ。


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ダブルバインドから逃れる方法は一つしかない。
それは支配者から逃げることだ。
が、支配者は逃げられないように手を打つ。
ある時、私は次のように耳元でささやかれた。

「お前のことを行動力があると言っていた部長がいたんで、とんでもない、あいつは言われた通り行動しているだけで中身がない。それどころか出すぎていると事例を挙げて話しておいたよ」

つまり、お前は俺の手の内なんだから、俺の言うことを聞けと脅したわけである。
そういう意味でダブルバインドを完結するための「逃げることを禁じる」状況や命令を第三次禁止令と呼ぶ。


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以上が、「ダブルバインドの構造」である。

このパワハラにあって私がどのような反応をしたのかをストレス理論に則って見てみよう。題して「パワハラのストレスメカニズム」
ストレス理論について勉強している人はわかりやすいので、必見!(笑)
お楽しみに?(^^;)





【追記参考】
職場のパワハラ上司8タイプ

団塊世代−再就職詐欺に見るダブルバインドの構造

JR福知山線脱線事故の深層−第5部−「日勤教育」に内在するダブルバインドの構造 (1)完成された支配のメカニズム

教育行政に見るダブルバインドの構造

統合失調症を作りやすいダブルバインド


コメント
この記事へのコメント
ありがとうございます
記事の都合で明日にでもトラバさせていただきます。
許可ありがとうございました。
2006/09/28(木) 11:50 | URL | あかね #-[編集]
どんどんご活用ください
ありがとうございます!
出所を明記していただければどんどん転載されて結構ですよ。どんどんご活用ください。

「ダブルバインド」の他にも、共依存や心理的ネグレクト、家族カプセルなど、私独自の解釈、定義づけや造語したものもあります(^^;)。

しかし、それは心理学的基礎の上に自分の実体験に基づいて定義づけていますので、わかりやすいと思いますよ。

知識の切り売りではなく、気づきを生むための知恵を伝えていきたいので、どんどんご活用ください!(^^)
2006/09/27(水) 09:33 | URL | 英司 #-[編集]
はじめまして
難しい言葉をいつもわかりやすく説明してくださって
ありがとうございます。
今「ダブルバインド」について理解しようとしているのですが
他HP等のものは解りづらく
中尾先生の記事をトラックバックさせていただけたらな・・・
と思います。

2006/09/26(火) 14:24 | URL | あかね #-[編集]
応援していますよ!
「真綿で首を絞められる」−そういうイメージが湧きました。
さぞおつらかったろうと思います。

私がいた“サティアン”(職場)の上司は、ダブルバインド型とも少し違うのですが、たとえて言えば“蛇”でした。
いやらしいのは、決して言質を取らせないこと。上司であるにもかかわらず、決定に関わることは一切口にせず、巧妙に相手に言わせます。そして、実に執念深く、自分の言うとおりにやることをジワリと強制してくるのです。

実は、その職場は問題の多い職場で、私は建て直しのためにその上司の右腕になるべく配属されたのでした。当時(もう随分前の話ですが…)その職場では、責任持って仕事をしていれば起こり得ないようなミスやトラブルがボロボロと出ていたのです。巷&上層部の噂は、上司は優秀なのに部下がダメだというものでした(上にいい顔をするその上司のことを上は見抜けなかったわけです)。
―ところが、その元凶がボスだったわけです。

何も知らない私は、いろいろと指示しました。が、一向に動き出しません。聞いてみると、あろうことか、その上司が全て“切って”いることがわかりました。唖然としつつ悟りました。あぁ、この上司と信頼関係ができなければ身動きができない。
そして、他のことにはすべて目をつむって、この上司の言われたとおりにやるしかない、と腹をくくりました。それからは、大変な日々でした。組織がどんどん地盤沈下していくのが見えます。が、操り人形になっているだけでもヘトヘトで、すり減っていく自分を保つだけで精一杯です。

途中、本体から視察が来て何をやっとるんだと言われるわけですが、何も知らない人間が外から見ただけだと、まぁ私でもいうだろうなぁ、と言われて当然のことなので黙って聞いているしかありません。腹の中では、「我なすことは我のみぞ知る」と、坂本竜馬の言葉を唱えていました。

さすがにおかしいと思ったか、次の上司になる方が部下を持たない管理職として派遣されてきました。まぁ、見ていればわかります。半年だったか1年だったかして後任の上司と入れ替わったとき、膿が噴き出しました。隠されていた最悪の事態が次々と出てきました。
私は言いました。
「私に悪い評価をつけて下さい。その代わり前任の上司にも悪い評価をつけて下さい」と。昇進に響くことがわかっており、実際足踏みしましたが、それ以外にその上司に責任を取らせる道はありませんでした。

それから、後任の上司と二人三脚でマイナスに落ち込んだ組織をゼロに戻すことをやったわけですが、ゆうに2年はかかりました。

しかし、こういう経験があったからこそ、会社との関係を相対化でき、その後出会うさらに強烈な上司を乗り越えることができ、組織改革を成し遂げることができたわけです。
その上、いろいろな方の思いも共感できるようになりました。

それらの経験が私を深め、「あきらめの壁をぶち破った人々」や「あなたの子どもを加害者にしないために」を世に出すことにつながったとすれば、よい体験だったということができます。

まだ、数ヶ月前ということですと、生々しいですね。
でも、きっと、これがよい経験だったと思えるときがくると思いますよ。
今は、時を待ち、そして、養生できましたら新たな道に踏み出しましょう♪
2005/11/21(月) 23:40 | URL | 英司 #-[編集]
コメントありがとうございます
中尾先生、コメントありがとうございます。

また私のつたない文の中から、当時の私の苦しみを理解していただき、本当に嬉しかったです。。実は、今でも私のこの気持ちは、理解してもらえない・・と思っている部分もあったのです。

なぜなら、会を辞めるときに、同じ役員仲間の方々からは、私の心情をほとんど理解してもらえなかったからです。

また頂いたコメントを読むと、本当に、先生のおっしゃる通りなのです。

>しかし、そう思ってしまうものなのです。何しろ、自分以外の人全てが苦もなくそれを受け入れている状況があるわけですから。

>個々人がバラバラにされ、連携を取れないように仕組まれつつ支配されていました

まさに、↑その通りの状況だったのです。


>競争によって人の能力を高めようとする社会ではなく、認め合うことによって人の能力を引き出しあう社会にならなければ、と思います。

本当にそう思います。その会の趣旨が共感を持って・・とあるのですが、全く共感が出来ない関係なのに・・今思うと、なんでこんな矛盾だらけのところに、心を壊してまで、居たんだろう?と思いました。

そもそも、この会に居なくても、自分には、他の育児仲間が居るのに・・。
大勢の会員さんがいるという事に、惑わされたのかもしれないと思いました。(大勢の会員さんがいると言っても、都市部なので、普通より会員は、集まりやすいのです。)

けれども、会員さんの中では、こういった矛盾ある状況に、距離を置きながらも、会員であると、育児の知り合いも出来ますし、イベントも利用出来るから、わりきって居る方もいらっしゃいました。

私は、役員になってしまったので、元締めの支配下の側で、わりきって関わるということが出来ませんでした。

>会社でも、職場によってそういう状況があります。

そうですよね、きっとこういった状況というのは、いたる所にあるのだと、今回のことでよくわかりました。

こうやって、自分の書いている文を読むと、本当に洗脳されていたみたいです。だって、会を辞めたのに、今だに罪悪感があるなんて・・。

またこの会の矛盾は、会が嫌なら辞めても良いと言うのです。でも辞めた役員さんのことを、けして良くは言いません。それを知っているので、自分もけして良くは言っていないだろう・・と、嫌な憶測だけ残っています。

また、私が会の中で作成した物は、今だに処分してくれないのです。
自分を苦しめた会に、自分の作った物が、今だに利用されているのかと思うと、私は、早くこの会を忘れたいのに、私が会の中で作成した物が利用されているというのが、今だに苦痛に感じます。

会が嫌なら辞めても良いという、去るもの追わず、来るもの拒まずというさっぱりしたことを言いながら、自分達の利用出来る物だけは、しっかり利用するんですね。。

早く処分してくれと、再三申し出ているのに(申し出るのも嫌なのですが、使われるのは、もっと苦痛なので・・・)、
色々と理由を付けて、今だに、私の作成した物を使っています。

愚痴になってしまいすみません。
コメントありがとうございました。

2005/11/20(日) 02:06 | URL | コスモス #mQop/nM.[編集]
離脱おめでとうございます!
コスモスさん、大変な思いをされましたね。
そして、離脱(サバイブ)できてほんとーに良かったですね。心からお祝い申し上げます(^^)。

『ここで受け入れてもらような行動を取れないのは、自分が悪いからだと、いつも自分を責めていました。』

これは、辛かったと思います。
しかし、そう思ってしまうものなのです。何しろ、自分以外の人全てが苦もなくそれを受け入れている状況があるわけですから。

会社でも、職場によってそういう状況があります。
ある女性は、『何が正しいのか分らなくなった。自信もなくなった。落ち始めて地面に激突する寸前のところで中尾さんの手がひょいと救ってくれた』と言いました。

その職場は、サティアンでした。
『カリスマ的な代表』と『支配と常にコントロールされているという』関係が、そこにはありました。まぁ、鵜匠と鵜のような関係といえばいいでしょうか、個々人がバラバラにされ、連携を取れないように仕組まれつつ支配されていました。
この職場にいたとき、私もうつ的になりましたよ。

また、類は友を呼ぶというのもよくわかります。
彼らにとってはそこが安住の地なのです。

日本人は「思いやり」の民族だったはずですが、今や共感能力のなさが民族性になりかねない勢いです。
昔の親は、「相手の立場になって考えなさい」ということをよく言っていたように思います。今や、そういう教えをする親は絶滅種に近いのではないでしょうか。
逆に「人のことを考える暇があったら自分のことをやれ」という親が一般的になってきたのではないかと思います。

競争によって人の能力を高めようとする社会ではなく、認め合うことによって人の能力を引き出しあう社会にならなければ、と思います。
2005/11/20(日) 00:21 | URL | 英司 #-[編集]
あまりにも当てはまったので・・
実は、数ヶ月前が、中尾先生のこの記事にあるような状況に自分がいました。

「指示に従わないことを禁」じ、その指示に対する「異議申し立てを禁」ずるという二重の禁止令で拘束するためダブルバインド(二重拘束)と言う・・ 」

ある自主グループ団体の役員として居たときに、こういった状況の中で、苦しみ、自分の本当の考えや心は、表現してはいけないという状況から、自分の心が危うくなってしまい、鬱になってしまいました。。

私の場合は、この禁止という状況が、厳しい言葉で常に返されたわけではありませんでしたが、支配されている・・、相手の思うように動いていないと、自分は、この団体の中で、疎外されてしまう・・

ここで受け入れてもらような行動を取れないのは、自分が悪いからだと、いつも自分を責めていました。

私が、この自主グループ団体に居た時に感じたのは、カリスマ的な代表の存在と、支配と常にコントロールされているという印象です。

自主グループ団体と言っても、けして宗教関連団体でも、自己啓発関連団体でもないのです。どこにでもある親の会のグループ団体です。

嫌な思いをしましたが、この状況から離れる事が出来ました。離れる決心がついたのは、自分の精神状況がおかしくなってからです。

自分の精神状況がおかしくなってから、離れたというのは、気づくのが遅かったかもしれませんが、そこまで、自分が追い詰められていたとは、自分では気がつきませんでした。

今でも、その親の会のグループ団体はあります。でも、今離れて思うのは、類は友を呼ぶと感じます。似たような人たちでは、苦痛もなく過ごせる場なんだと・・

Aと言う人は、Bの方に支配的に接し・・・、Bの方は、Cの方に支配的に接し・・、

共感という感情が薄く、支配と、自分の思いとおりにしたいという人たちだけで、もうまく回っているんだな・・と、今は、離れた状況で、とても客観的な目で感じました。

世の中、共感という感情が薄い人たちがたくさんいると思います。人を支配したがり、自分のことしか考えられない方たちも、たくさんいると思います。そういった方たちは、そういった方たちで、つるんでいるんだな・・と感じました。。

そういった人から離れて本当に良かったと思っています。
今自分には、共感という感情をきちんと持てる人達と過ごしており、心が安定しています。
2005/11/19(土) 16:11 | URL | コスモス #mQop/nM.[編集]
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