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妻が服従していくメカニズム

2006/09/09(Sat) Category : モラハラ(モラルハラスメント)
モラハラ事例 :TV再現ドラマ分析】③

では、この波状攻撃を受けた妻は、一体どのような心理状態になっていくでしょう。
「モラ夫(ハラッサー)の支配の方法」を別窓で立ち上げて、並べて見るとわかりやすいかも。



②優しかったはずの夫がいきなり変貌するわけですから、事態を飲み込めません。夫も疲れていたんだろうとか、何か気に障ることでもしたかしら、とか、あれこれ類推しますがわかりません。しかし、確実に気持ちは揺さぶられ、隙が生じています。


③一度傍若無人を許せば2度目は過激になります。その過激さが、妻に「帰るのが遅くなって悪かった」と思わせてしまうのです。しかし、大人の付き合い、遅くなることだってあります。まだ、正常な判断が出来ている妻は「夫は子どもなのかな」と思いますが、嫌な思いまでしたくありません。自己規制するようになります。


④3度目は、相手が全く思いも寄らないことで怒ります。③の時は、妻が遅くなったという(理由にもならない)理由がありましたが、④になると、もはや一方的です。「理不尽」の度合いが強くなっています=支配度が強まっています。
さすがにこの仕打ちには耐えられません。妻は、夫を脅すつもりで実家に帰ります。


⑤支配者である夫は、奴隷である妻が逃げ出すなどこれぽっちも思っていません。本気で別れるつもりもない妻は、結局「やりすぎた」と反省し「ごめんなさい」と謝ることになります。結局、夫の理不尽さへの対応手段の結果が謝罪になったわけですから、妻の打つ手はどんどんなくなっていきます。


⑥打つ手を持てなくなった妻は、何とか自分を納得させる理由付けをして、自分の中で問題を解決しようとします。ひたすら自分の気持ちをごまかす日々が続くことになります。


⑦ハラッサーが子どもに優しいのは、子どもを味方にして妻の包囲網を敷くためです(しかし、その子供も自我を持ち始めると子どもも攻撃の対象になります)。ただでさえ気持ちをごまかす日々が続いて小さくなっている妻は、子どもの前でも堂々と貶め(おとしめ)られ、矜持が奪われていきます。自分ならこれができる、なんとかなるという「自己効力感(セルフエフィカシー)」がどんどんなくなっていきます。


⑧ついに、自分を支えられなくなって外に助けを求めますが、無理解のためにかえって「2次被害」を受けてしまいます。孤絶感とともに、2次被害に遭いたくないために自閉的になっていきます。⑤~⑧で、繰り返し学習することにより「学習性無力症」に陥っていきます。


⑨妻の心の中のコップは、もはやストレスで一杯一杯です。コップの水位が上昇するにつれて、イライラしたり、動悸がしたり、汗が出たり、焦燥や絶望を感じたり…心身反応が出てきます。
そのうち、表面張力ギリギリのところで、張り詰めて生きるようになります。そこにポツリと落ちてきた一滴で心のコップの水は一挙にあふれ、「キレ」ます。
こういうときに「事件」が起きるのです。





いかがでしょうか。
「結婚前は優しかった」という幻想にすがりつく妻。離婚はしたくない。そういうポジションに自分がいる限り、勝負は最初からついているということもできるかもしれません。


常に、「目の前の現実」を見ましょう。
「今、ここ」で起こっていることの積み重ねが、取りも直さず「未来」なのです。

現実を直視しましょう。


さて、この妻の心理をストレス理論に照らしてみてみましょう。



<続く>



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