モラ夫の妻が無力になるストレスの法則
それでは、妻の行動をストレス理論に照らしてみてみましょう。
基本は下記の書いてありますので、ご参照ください。
「パワハラのストレスメカニズム→ストレス理論で知的防衛せよ!」
②妻は夫の行為が自分にとってどのくらいの脅威なのか推測し、判断がつかないままにストレスの程度は「無害」と評価しました(1次評価)。
③今度はストレスの程度を「脅威」と評価(1次評価)しました。そこで、どのように対応すればいいのか考え(2次評価) 、自己規制という「対処行動(コーピング)」をとることになります
④今度は明確にストレスを感じましたので、ストレスの程度は「被害」です(1次評価)。そこで、将来にわたってそのストレスが起こることを避けることを考え(2次評価)、実家に帰る(脅す)という「対処行動(コーピング)」をとることになります
⑤「対処行動(コーピング)」がまったく無効であることを知ることになります。自分のとった行動に何の影響力もないことを思い知らされると、どのように対応するかということを考える(2次評価)能力が落ちてきます。
同時に、破局を避けるための防衛機制が発動します。夫が離婚届を用意したのは自分がやりすぎたからだと理由付けして(合理化)、破局を避けるために謝ることになります。
⑥目標的、意識的、未来志向的なコーピングを手放した妻は、強迫的、無意識的、過去に拘束される防衛機制で自我を守るしかありません。恐怖というストレスから自分を守るために、『自分がいたらないからだと無理矢理自分を納得させる』という「合理化」をしています。
⑦自信、自尊心、矜持を奪うことにより、ストレス耐性が弱体していきます。
⑧外から自分を支えてくれる、サポーターが失われます。
⑨そして、ついに心身にストレス反応が出るようになり、いつ「キレ」てもおかしくない状況に置かれることになります。
いかがでしょうか。
積極的な対処行動の芽はつみ取られ、
自分の気持ちをごまかすことでかろうじて精神バランスをとらざるを得なくなり、
自信、自尊心(セルフエスティーム)、矜持を奪われ自己効力感(セルフエフィカシー)がなくなり、
外からも孤立し…
這い上がろうともがけば落ちるツマジゴク…
そう、穴の底からツマめがけてパッパッと砂つぶてが飛んできます。
もがいてももがいても引きずり込まれる無力感の中で、人生の底へと沈んでいくのです。
「私なら黙っていない」
「私なら出て行く」
「何故文句を言わないのか」
「そんな気の弱いことでどうする」
等々、言いたくなる気持ちはわかりますが、毎日毎日緊張の中で神経はすり減り、気持ちを揺さぶられ傷つけられ続けるわけです。
どのような自信家でも、ダメージを受けない人はいないでしょう。
その上、「情」というものも絡んできます。
そう簡単ではないことをご理解ください。
では、どのようなダメージが妻子に現れるのか、具体的に見てみましょう。
<続く>