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パワハラのストレスメカニズム→ストレス理論で知的防衛せよ!

2005/10/20(Thu) Category : パワハラ(パワーハラスメント)
過去に何人も部下をうつや左遷でつぶしてきたこのパワハラ上司(ストレッサー=ストレス要因)に、どのように私は反応したのか。
今回は、ストレス理論を基に見てみよう。
この理論を予備知識として知っておけば、ダブルバインドに耐え得た理由もわかりやすくなるからだ。
以下、()内に専門用語が出てくるので、煩わしい方はそこを飛ばして読んでね。





「ストレスのメカニズム」は、ある「出来事」を「個人がどう認知&対処」し、どのような「結果」があらわれたかで説明される。まず、そのメカニズムを概観しておこう。

ストレスとは、「刺激(ストレッサー)にさらされた生体の反応」【セリエ】のことをいう。

刺激を受けると、
それが自分にとってどの程度の脅威なのか(1次評価)
またどのように対応すればいいのか(2次評価)
という判断(ストレス評価過程)をし、
それに基づいて対処行動(コーピング)を取る。

うまくいった場合はそのストレス環境に適応できるが、うまく行かなかった場合、不安(情緒反応)やドキドキ(身体反応)などの心身反応や、胃潰瘍(病理反応)、記憶力低下、アルコール依存などの不適応行動となって症状(ストレス反応)が現れる。
【ラザルス&フォルクマン】





さて、私は上司(ストレッサー)から、『「こういうことは事前に相談しろ!」と怒鳴られる』というストレスが加わったとき、これは「脅威」だと「1次評価」(*)をした。

(*1次評価には、「無関係」「無害」「挑戦」「脅威」「被害」の5つがある
挑戦は肯定的、脅威は否定的にとらえ、被害は既に実際にストレスを受けたという意味。このケースを厳密に言えば、「被害」を受けたと同時に将来に対して「脅威」と感じたということになる)

そして、『自己裁量で動いていたことも一言言っておいた方が無難だ』と「2次評価」をして、『判断を仰いだ』(コーピング)。
ところが、『「そんな話までいちいち俺にもってくるな!」と怒鳴られ』るというストレスを受けて、『混乱』(情緒反応)した(→ストレス反応)。

これが一連のループである。



---------------------------------------
この一連のループが終わる段階で、必ず新たなストレスが付加されている。ストレスの高原状態が続くわけだ。 そのつど、あらたなコーピングを試みるが効果がない。 逆に、試みれば試みるほど、あらゆるコーピングが無効であることを思い知らされていく。

すると、対処法の検討(2次評価)の中で、良い結果をもたらす対処法を思いつかなくなり(「結果の期待」ができなくなり)、またそれをうまく出来るだろうという自信(自己効力感(セルフエフィカシー))もなくなる。
最終的に行きつくのが、『動かないこと』というコーピングである。

コーピングというのは、そもそも対処「行動」のことであるから、行動しないという対処「行動」に追いつめられるということは、究極のストレスがかかっているということに他ならない(後で別の解釈を書きます)。

その結果、『全身の神経がピリピリ』するという身体のストレス反応が出てきたわけである。






最初にストレスが加わって、最後に心身反応が出てくるまでの長期にわたる過程を「汎適応症候群」と呼ぶ。それは、次の3段階を経る。
「警告反応期」→「抵抗期」→「疲憊期」

上記は生体刺激に対する反応を整理したものなので、それをこの件に当てはめると次のようになろう。
①警告反応期(ストレスに対するショック反応と、それから回復する過程)
最初に怒鳴られたときに『戸惑い』(ショック反応)、次の対応策(コーピング)を考えて一時回復する。

②抵抗期(ストレスに身体が慣れ、見かけ上安定している時期)
その上司が常にストレッサーとして現れてくることに慣れ、あれこれとコーピングを試行錯誤している時期。

③疲弊期(身体が抵抗力をなくし、再びショック反応を起こす時期)
あらゆるコーピングが無効だと判明し、これまでの長期にわたるストレスに疲労困憊し、防衛以外に手がないため神経だけがピリピリと警戒し始めたとき。


---------------------------------------
ちなみに、
「コーピング」というのは、『危機的状況を突破する代替行動』【クローバー】。
「防衛機制」は、『葛藤&欲求不満による破局を予感し、それを避けて自己を守るために無意識にとる行動』。

防衛機制が強迫的、無意識的、過去に拘束されるものであるのに対して、コーピングは目標的、意識的、未来志向的。

要は、ストレスのある状況に”攻め”で対応するのか、”守り”で対応するのか、という違いで、この2つは対概念である。 この事例で言えば、“コーピングが無効だと判明したとき、「抑圧」という防衛機制に移行した”と言う事ができる。
(尚、これまで、コーピングと防衛機制の関係を論じた本はないように思う。また、ダブルバインドとストレス理論を合わせて論じた本もないので、ここを読まれている方は、理解が深まってお得です(笑))



---------------------------------------
さて、この状況までくると、もはや抵抗をあきらめている状態なので、それが長く続けばやがて心身の病気になっていっただろう。 では、どのようにパワハラに耐え、回避していったのか。

いよいよ次(このシリーズ長くってスミマセン)。


(…それにしても、“学問”というものは、現象を細かく細かく分類整理していくものなのね~と思ってしまう)


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全く同じ状況で、その上司の性格なんだと思って苦しんでました。参考になりました。

 

一連の記事を拝見して、自分のおかれている状況と似ていると感じました。
最近ではもう何がなんだかわからず、仕事がうまく進められない状態です。

同じ職場の同僚はそつなく仕事をこなしているので自分の仕事の進め方に問題があるだけなのではと感じて余計に気が滅入っています。

仕事をうまくまわしていきたいという思いと、もうここでは仕事をしたくないという相反する思いの間で悩んでいましたが、先日辞めたい旨お伝えしたところ、「期待しているから」とのことで年内一杯は人に言わず考えてくれと言われました。

気持ちは変わりませんが、宙ぶらりんな状態が続いています。
もう少し強い気持ちでいられたらいいのに。

 

悩みの夢

弊社では稀な存在ですが世の中居るんですね、苦しくて辛いです、退職を本気で思ってます、負けたらどんなに楽か、生活、金の心配さえなければ、直ぐ辞めたい辛いです

 

私は、自分の現状を
この記事の通りだと感じます。
文字の間に漂うピリピリ感、無力感
恐怖、自分への信頼感の喪失
息苦しさ

私の真横に漂ってきます。

抵抗期で希望と絶望を
行ったり来たり何度繰り返したかな

社長
会社をあんたのオモチャにするな!

大義名分では人の気持ちは
動かせないんだと思う。

嫌なことは管理職任せにして
役員は、もうロボットになってる

私は管理職として
どうそれを呑み込めばいいのか
もう、無理だ
私もロボットに
なってしまう

それは
嫌だ!

 
    
 
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