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パワハラ上司(ハラッサー)の支配の方法

2006/09/18(Mon) Category : パワハラ(パワーハラスメント)
【パワハラ事例:パワハラ上司の心理と追い詰め方】

M課長は、どのようにAさんを追い込んでいったでしょう。「パワハラ事例紙上再現ドラマ」と対照しつつ見てみてください。


まぁ、まともな会社なら、即日意見を聞くなどというアンチョコな指示は出さないでしょう。指示は部下を鍛えるために出すもの。部下も仕事を持っていますし、考察を鍛えるための時間を与えるはずです。そして、意見が出てきたら、それについて検討するだけの時間を考慮しているはずです。
指示を出し→意見が出てきて→それに対してフィードバックする。このキャッチボールをきちんとやって始めて部下は育つし、信頼関係も育つのです。

にもかかわらず、2時間で意見をまとめて持っていくなんて、Aさんは優秀だと思います。ところが見もしないでダメ出し。つまりは、「最初から意見を聞く気なんてない」ということです(←ここがポイント!)。

しかも、このM課長、う~む、うまいというか、いやらしいというか…実に巧妙にAさんの発言を封じているのです。それはまた後ほど(^^)。




「コピー20部」ですよ。まぁ、大体の時間はわかりますよね。
ところが、不足のないペースでコピーを持って行ったのに、「遅いわよ」です。
つまりは、最初から「コピーなんて必要ではない」ということです(←ここがポイント!)。

はい。ポイントが2回続くとわかってきましたね。この課長は「Aさんを責めるため」に、わざわざ無用の仕事を指示しているのです(←ここが重要!!)。
なぜか? それはまた後ほど(^^)。



ストレスに遭っている人にとって、サポーターはその名の通り支えになる存在。話を聴いてあげるだけで気持ちはラクになり、打開策も見えてくるのですが…、肝心なサポーターである夫はとりつく島もなく、Aさんは孤立無縁になってしまいます。これで、気持ちが追い込まれていく条件が一つ出来上がります。



「大事なお客様との会議」にお菓子など出しません(--;)。まぁ、部長が「ハッハッハッ、失敗の原因はAさんのお菓子か」と笑っていましたので、言うほど重要な会議ではなかったのでしょう。
それに話しづらいことと、会議の成否は全く別物です。「それとこれとは別だろう」と部長が言ってもいいくらいなんですがね…。

ここでもM課長はAさんを責めるためにやったことが明白ですが、実は重要な戦略が隠されています。



『気前よく部下におごってくれる』=手なずけですね。単純に喜んではいけません。部下を手なずけて味方にしつつ、その席上でAさんが仕事が遅いこと、人としても魅力がないことを印象づけ、そして何より自分は認めていないことを部下全員に聞かせているのです。コワイですねぇ~。



ここは部長の「リスク管理能力」が問われるところでした。「部下がこういうことを話すというのは、余程のことなんだ」ということにピンとこなければ、まぁマネジャー失格です。
洞察力のない部長が伝書鳩のように動いてしまうと、まぁ大体騒ぎは拡大します。



はい、騒ぎの拡大を待っていたのはM課長でした。恐らくこういう事態がいつか起こるであろうことは、ホリエモンじゃあ~りませんが「想定の範囲内」です。チャンス到来。
課内の人間全員に、ついに自分がAさんを認めていないことを、無視という態度で「公示」したのです。



極めて巧妙な、ポイントを押さえた発言です。
パワハラでないことを明確に伝え、そう曲解したAさんが悪いと暗に責めています。
それで、次の異動でAさんを飛ばすことを予告し、それまでの間は無視することを宣告したわけです。
これによって、M課長は罪を相手に着せつつ、合法的に無視できる体制を作ったのです。

尚、ここにも極めて巧妙なコミュニケーションの罠が隠されています。



職場では、課長から公然と無視されるようになります。他の社員2人は、⑤で手なずけられ、また⑤⑦でAさんがM課長に嫌われていることがわかっていますから、助けの手は伸びてきません。…そして、『うつになって退職』です。

<続く>




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