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階段を下りられない子供

2006/12/22(Fri) Category : アダルトチャイルド
【禁止令の怖さ②】

「いい子でお休み」するはずだったのに、目がさえて眠れない。
独りぽっちの部屋は小2の女の子には淋しい。

迷いに迷った挙げ句、部屋を忍び足で出る。
抜き足差し足、階段を下りる。

途中で足がすくむ。
「見つかったらどうしよう…」

だけど、せめて顔を見たい。
意を決して階段を下り、寝ている両親の顔を遠くからそっと覗く。

「あのお布団の中に潜り込めたらいいのになぁ…」
それができたらどんなに幸せだろう。

しかし、見つかるとコワイ…部屋に戻ろうとする
だが、戻れない。
どうしようもなくなって、階段の真ん中で座り込む…


どのくらい、そのように夜を過ごしただろう…
ある夜、寝ぼけたのか、妹が大声で泣きながら部屋から飛び出して駆け下りていった。
チャンス!

「どうしたの?」
と言いながらついていった。


何の迷いもなく両親の布団に向かっていく妹がいつもうらやましかった。
なぜ、私はできなかったんだろう……





「寝るときの様子を聴かせてください」と、私は訊いた。

「そう言えば…」と、彼女は答えた。
「こうやって額に手を当てられました」

なるほどね。小さい頃の彼女は「魔法」をかけられたのだ。
「もう起きちゃダメ」という魔法である。



眠くないのに、親が手を引いて階段を上がるとき、
「眠るのを拒むことを禁じる」という第一次禁止令が発令されている。

そして、「いい子ね」と言って寝かすとき、
「異議申し立てを禁じる」第二次禁止令が発令されている。

はい、これでダブルバインド(二重拘束)の完成。
実はこれだけで、もう身動きが取れなくなる。


さらに額に手を押し当てること-これは、「もう起きちゃダメ」という無言のメッセージ(禁止令)である。

これだけ禁止令が出ていれば、そりゃ当然身動きが取れなくなる。
そして、「禁」を破ったことがばれるのが怖くて、下手するとトイレにさえ起きるに起きれなくなる。


妹にできて自分にできなかった理由
-それは、「禁止令」という魔法にあったのでした。



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親の気づく機会

ほんとに必要です。PTAやオヤジの会、地域や市民サークルなど、いろいろな所でわかりやすい家族心理についての講演をして回りたいですね(←サイコエデュケーションの必要性が叫ばれています)。それは、地域のつながりにも、個人の人間的成長にもなります。

そして、気づいた親たちは働き方が変わるでしょう。それが企業社会をも変えていくでしょう。

 

親の都合・・・

私にも1歳3ヶ月の男の子がいます。一番身近に居て成長を一番感じとれて毎日楽しく幸せだと思ってました。でもこの記事を読んで、親は知らず知らずの内にに子供を親の都合にさせてしまっているのかもしれない・・・と感じました。親にも気付く機会が必要ですね。

 

我が家も川の字でした

『抱きしめてあげたくなりました』-同感です。

我が家も子供たちが小学校の間は川の字で寝ていたと思いますよ。一緒に寝られる時期なんて、過ぎてしまえばあっという間です。そして、いずれ旅立ってしまいます。十分、一緒に寝てあげればいいと思います。

 

冬休みも間もなく終わり

岐阜のすーさん、コメントありがとうございました。
クリスマスから年末年始とアッという間に過ぎてしまいました。
生活は親も子も一緒になって創り上げているものですから、こういう忙しいときに、一緒に作業するといい経験になるでしょうね。



 

この女の子‥

淋しいし怖かったでしょうね。でも「起きちゃいけない」って思って、起きると「私はわるい子」って思ってしまうんでしょうね。ママの言うこと聞かなきゃって思ってるんですよね。
うちは小4の男の子だけど、まだひとりで寝るなんて考えられません。お風呂でさえ「淋しくなったら呼んでね」と声をかけてるぐらいです。
彼女は小さな体いっぱい頑張ってきたんですよね。抱きしめてあげたくなりました。

 

もうすぐ冬休み

 1年を通して、家族の一員としての自分を自覚できる一番よい休みがこの冬休み。
 
 「年末年始の行事が多いこと」が他の長期休業とは違う。

 これをうまく利用できる家庭かどうかが家庭教育の鍵

 一緒に掃除をする。
 一緒に年賀状を作る。
 一緒に新年の準備をする。
 一緒に年賀の挨拶をする。
 一緒に出かける。
 一年の計を話し合う。

 など、できることはたくさんある。

 子どもに親の願いを伝える一番いい機会でもある。

 最近は、「あなたは、勉強さえしていればよい。」と塾に通わせている親も多いと聞く。

 自分のためだけに生活することを認め励ますことが、どれだけこの子の一生にとってマイナスか気づいていない親。

もし、勉強だけしている子ども、「勉強があるから掃除ができない。」「一緒に行けない。」などと主張する子どもならば、それは親の問題だ。

 勉強をして立派な大人になり、人のために役に立つあなたになることだときちんと教えないといけないからそうなる。

 勉強も大事ではあるが、このことが分かっている子なら、冬休みを勉強を盾にして自分勝手に過ごす子にはならない。

 
    
 
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