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「短大生遺体切断事件」 13.亜澄を求めた勇貴

2007/02/01(Thu) Category : 少年犯罪・家族事件簿
【「短大生遺体切断事件」目次】

★23.亜澄を身につけた勇貴-----------------------------------------

殺害の後、勇貴容疑者は亜澄さんの下着を持ち歩いているようです。乳房や局部も切り取られていたと言います。
こういう事実があると、すぐにマスコミは「性的猟奇的事件」としてセンセーショナルに取り上げたがります。しかし、そこ止まりです。人々が知りたいのは、その奥だと思います。

そこは、いくら本人に聞いても、家族に聞いてもわかりえないところでしょう。本人たちが分かっていれば事件は起こっていません。分かっていないからこそ事件が起きるのですから。

また、『事件直前、現在交際中の男性が、「嫌いなんだから(家族のことなんて)どうでもいいだろう」と話すと、「大好きだからつらいんじゃん」と泣きながら答えたという』(毎日新聞1/22)という事実は家族からは出てきません。

親が見ている子どもの姿は、ごくごく一部でしかありません。
それに、同じ事実を経験していても、子どもにはトラウマにまでなっていることが、親は全く記憶にない場合もあります。
供述や証言だけでは、どうにもならないのです。

家族の関係性は、これらの事実を基にシステムズアプローチで洞察していくしかありません。


---------------------------------------------------
さて、勇貴容疑者がなぜそのようなことをしたのか。
「自分を殺した男」で、亜澄さんは勇貴容疑者のもう一つの姿だと書きました。
虚構の中に住む表層意識は父親の似姿になることを求めていますが、本来の自分は亜澄さんを追い求めていたと思います。
しかし、虚構の世界に住むことを決めた彼は亜澄さんを殺さざるをえず、しかし、その結果自分は孤立無縁になってしまいました。

その自分を守るために、彼は「亜澄さんを身につけた」のではないかと思うのです。
英雄が死んだときに、その亡骸の骨などを食べて、その英雄の力を得ようとする民族などもあったようです。彼が下着を持ち歩いたことも、もしかすると、亜澄さんのパワーで自分を守ろうとしたのかもしれません…。






★24.決めつけないこと---------------------------------------------

また、亜澄さんの性格について、「思ったことをズバズバ言ってしまい、あとで謝ることができない」【週刊文春1/18号】、「亜澄は高慢でヒステリック。恩知らずだった」【週間ポスト1/26号】などと書かれていると、“そういう性格”だと先入観で思ってしまいます。

私は人を見るときに、常に赤ちゃんという原点に立ち戻ります。『高慢でヒステリック』に生まれてくる赤ちゃんはいないでしょう。上に書かれていることは、「性格」ではなくその人のおかれた「状況」を示していると私は捉えます。

私の前には、
3年間鬱々としている人も、
4年間キレまくった人も、
7年間恋愛依存で苦しんだ人もいます。

その時を切り取れば、たとえば「思ったことをズバズバ言ってしまい、あとで謝ることができない」とか、「高慢でヒステリック」とかいくらでも言うことができ、それを知る人も証言に立ち、多くの場合は本人自身までもがそういう性格になってしまったと思いこんでいたりします。

が、違うのです。
そこには全てそうなるべき理由があり、その理由が消失したとき、そして気持ちを吐き出しきったとき、それらの方々もその状態から脱出しました。


決めつけないこと。
決めつけなければ、誰でも脱出できるのです。




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まず相談すること

一人で抱え込まずに相談することです。心が重いと目も曇りますし、行動もできなくなります。

気持ちを吐き出して心のコップが空になれば、自分が何をなすべきかも見えてきますし、行動も軽くなります。

ですから、心を軽くするために、気持ちを聴いてもらえる相手-そういう友人がいればベストなのですが…。

「いのちの電話」もありますし、「虐待ホットライン」などの利用を思いつけば…と思います。

そこから、自分が置かれている立場やされていることについての「名前」(モラハラなど)を見つけることができるでしょう。

名前が見つかれば、今度はそれについてネットで調べて、その専門家に相談する…そういう風につながっていければと思います。

現実的な行動を積み重ねていくうちに、必ず脱出への道が見えてきます。

 

痛ましい事件ですね。
人事には思えません。うちの兄と母に似ています。
亜澄さんが脱出するのにはどうしたらよかったんでしょう?
カウンセリング代もなかったろうし、精神科に通うのも家族は反対するのでは。

 
    
 
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