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「問題」と「事件」への関わり方-私のカウンセリング姿勢

2007/03/13(Tue) Category : 私の姿勢
「短大生遺体切断事件」を連載しながら考えていたことだが、私のスタンスを整理しておきたい。


■書く理由------------------------------------

「事件」が起きると、報道された情報の中から心理学者、弁護士、警察OB、その他識者がそれぞれの観点でコメントをする。そこは、私も同じ立場である。新聞や週刊誌も人が責任を持って取材(仕事)しているわけであり、事実に関する部分は信頼してよいと思う。

ただ、報道は耳目を惹かんがためにセンセーショナルな取り上げ方をしがちで、勇貴容疑者及び亜澄さんも、共にあまりにも一方的でスキャンダラスな見方のままに葬られることが可哀相で仕方がなかったため連載を始めた。
しかし、その記事も期間限定で削除することを考えていた。私も人の親。ご両親他ご関係者の方々のことを考えると胃が縮む思いで書いていたからである。

ではなぜ連載したか。
それは、問題を加害者と被害者の当事者間だけに限定してしまえば、そこでこの問題は切り捨てることができる。そして、この事件から社会は学ぶことをせず、再び同じような悲劇が繰り返されることになるからだ。
家族という「現場」に身を置き、「無意識」と「世代間連鎖」の問題と対峙している私から見ると、この事件から今の日本社会が学ぶべきことは沢山あると思ったからである。





■私のカウンセリング姿勢

私がこの事件で行った分析は、家族カウンセリングの現場でも行っているものである。ただ家族カウンセリングの場合は、相手の状況を見守りながら「半歩後を行く」形で個別にフィードバックしていくために無理がない。

仮に、このご家族が私にカウンセリングを依頼してきたら、私は先ず一人一人のお気持ちを受け止め、それぞれの人生を肯定する。そこにはただ「状況」があり、その状況の中で人は健気に懸命に生きているだけなのである。責められる人はどこにもいないからだ。

けれど、こういう結果が出てしまった。
しかし、結果を責められたくない親は子を責めてしまうことが多く、その結果から学ばなければ全ての関係者が未来永劫救われないままになるのである。そして、無意識の連鎖は残された者に引き継がれ、そこで悲劇が起こることになる。

その将来起こる可能性のある悲劇を避けるために、自分がどういう連鎖の中にいるのかに気づいてもらわなければならない。そこで私は子の思いを伝え、いつしか「子は親の鏡」ということに気づかれる。その過程で自分と自分の親との問題にも気づいていくことになる。

そして、親の中にいるインナーチャイルドの癒しも行う。
親もまた大きな子供であり、最終的には親が救われなければ子は救われないからだ。私の家族カウンセリングは、このようにして「愛情への飢え」の連鎖を絶ち、個々人が自律した自分オリジナルの人生に踏み出してもらうことが目的なのである。





■システムズアプローチ

以上が私のカウンセリング姿勢である。
原因を突き止めてそれを取り除くというような西洋流の考え方ではなく、状況に気づいてもらって自らを変えていくというやり方だ。どのような状況であれ、変わることができるのは自分であり、人を変えることは出来ない。

そして、自分が自律的に変化していくと、関係者も自律し始める-つまり、人は環境から影響も受けるが、自分が変わることにより環境を変えることも出来る。これが私の依拠するシステムズアプローチの考え方である。

犯人捜しをしても意味がない。
大切なのは、今これからをどう生きるのかということだ。

そのためには、行動を妨げている感情を吐き出すこと。
自分の立ち位置を自覚すること。
この2つが必要だ。

気持ちが楽になり、自分がどういう状況にいるのかが理解できると、人は自らの力で行動できるからである。そのため、気持ちを受け止めるカウンセリングと連鎖の問題への気づきの両方を私は行っているのである。





■事件に向き合うスタンス

しかし、記事として書く場合は2つの苦しさがある。
1つ目は、相手が望んでいない分析をしているということ。
2つ目は、犯人捜しと捉えられやすいということ。

これらの「一方的」な姿勢は、自分の姿勢に反することだ。
カウンセラーは宗教のように勧誘には行かないし、望んでいない分析もしない。
それらはいずれも「自律」を妨げることになるからだ。
「天は自ら助くる者を助く」の言葉の通り、カウンセラーは手を挙げた人の所へしか行かないし、行っても先回りは避ける。

しかし、事件から学ばなければ、また犠牲者が出てくる…。
私はいつも残された当事者と現在及び将来の「犠牲者」の間にいる。犠牲者とは、加害者と被害者のことだ。
私は加害者の親のカウンセリングもしている。被害者の親の気持ちを思うとき、加害者を許すことはできない。だからこそ、加害者の親の自律を支援する。そこからしか真の意味での加害者及び被害者の救済は始まらないからだ。

すべからく「事件」というものは、社会がおかしくなっていることを示すサインである。そのサインが伝えるメッセージに気づこうとしないために同じ悲劇が繰り返されている。

「事件」は犠牲を伴った社会への問いかけである。
だから、犠牲を増やさないためにフィードバックする必要がある。
私は、そういう思いで事件の分析をしている。





今回皆様からいただいたコメントやメールには大いに勇気をいただいた。

改めて、深く感謝申し上げます(m--m)。



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応援ありがとうございます

本に書きたいことは多々あるのですが、なかなか時間が取れません。
ブログに書きたいことも多々あるのですが、その時間もなかなかです。

お一人お一人と向き合うことが大事と考えていますので、出来る範囲でやるしかありませんね。

ご声援ありがたいです。

 

「あなたの」の出版社の倒産は残念dす。この本でずいぶんと救われたから。主人に言うと、いい本なら他の出版社から出してもらったら、とのんきな返事。仮面の家も絶版になったけど、この女子大生事件も先生のような解釈は普通できないから、もうこうなったら新たに本を書くしかないのでは?役割ロボットが大量に生産されているままでは、誰かが声高々に訴えなければ、大変です。先生の本は2冊しかないので、あれから、仮面の家にでてこられた、斉藤学先生の本を読んでました。中尾先生と同じ考え方ですね。読み手にきずきをもとめるのでは無くて、報告みたいだけど。

 
    
 
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