「餓鬼人間」(2)-「金」への執着
■1,【金】に執着する
この世で唯一信じられるものは親の無条件の愛情です。その無条件の愛情が信じられないとき、この世で次に信じられるものは「金」です。皆が認める共通の価値だからです。
そのため、「金を稼いでいる」ことが自分を支える最大の自信となり安心材料となります。それで、前項で見たとおり「金を稼いでいること」を吹聴するわけです。
金に執着し、金を使うことを制限し、よく言えば倹約家、悪く言えばケチになります。
■2,配偶者から【金】を奪う
金があると自由度が増します。そのため、自由を奪うために、「配下」の人間が金を持つことをあの手この手で阻止しようとします。
・パートナーが稼いでいれば、そちらから生活費を出させ自分の稼ぎからは出さない
・養育その他理由を付けて配偶者に仕事を辞めさせようとする
・いつの間にか生活に充てる預金を使い込む
・ギリギリの生活費しか渡さない
・家計を妻に管理させない
・心理攻撃して外に出る気力を奪う
等々…
■3,【金】の力を支配に使う
たとえば、「生き金」だからと言いつつ、事あるごとに独立した子ども夫婦に金と口を出します。子煩悩な親…一見恵まれた家族に見えます。しかし、そうやって揃えた家や家具は、既に親の結界となっています。親は様子を見に来やすくなりますし、日常をその家具に囲まれて暮らすわけですから親に取り込まれやすくなるわけです。
しょっちゅう、いろいろなモノを贈ってくるのも、相手のためではなく、自分の存在を認めさせるため、です。贈られると御礼の挨拶などやりとりが必ず出てきます。そうやって、あの手この手で常につなぎ止めるためのパイプを太くしておくのです。
・2-4)娘を自律させないための道具=金とブランド志向
・なぜ、唐突に「サラ金から金を借りるな」と親が言うのか (親の呪い事例)