2,機能不全家庭予備軍が4割を超える現代日本の姿
2007/06/26(Tue) Category : 子育て
引き続き、『未就学児をもつ母親2400人、父親800人を調査対象』とした「平成18 年度子育てに関する意識調査」【こども未来財団】結果より。
■子育て観について
母親は、「早寝早起きに親の生活時間を合わせるのがよい」と、大いに思う人が35%、そう思う人が48%-つまり、8割を超える人が早寝早起きしたいと思っているわけだ。
働き過ぎ日本の現状では、この理想はなかなかかなえられず、その理想と現実のギャップは日々のストレスとなるだろう。
また、躾や教育に関する下記の項目で“そう思う”母親は()内の通り。
「文字や数字はできるだけ早く教えるのがよい」(48%)
「言葉で分からなければ、叩いてでも教える方が子どものためだ」(47%)
「なるべく競争させるほうがよい」(42%)
「なるべく厳しくしつけるのがよい」(39%)
こんなにも多くの人が子どもを苦しめていることに唖然とした。
実に半数近い家庭が「機能不全家族」になる可能性があるのだ。
「癒し」と「回復」の機能を持ち得ず、「監視」と「管理」の監獄になり得る家庭が、現代日本の未就学児童の家庭の半数に登るのだ!
それらの子どもにとって、監獄から解放された学校がストレスのはけ口となるため、これからも学校が荒れていくことは容易に予測がつく。(それを子どものせいにして、ゼロトレランスで叩くのか?)
しかも、“大いにそう思う”人が、それぞれ4%~1割近くもいるのだ。そのご家庭からは確実に問題児が出てくるだろう。
家庭内暴力、校内暴力、いじめ、不登校、引きこもり、若年性鬱、窃盗癖、ギャンブル依存、統合失調症、躁鬱病…それらの予備軍が、これだけいるのだ。家族心理のメカニズムを知る者にとって、この数字は無視し得ない数字である。
あまつさえ、
「子どもにはできるだけ私の考えどおりにさせたい」(30%)
「子どもには世間で名の通った学校に通ってほしい」(25%)
と支配する母親が3割もいるのだ!
また、上記6つの項目のすべてにおいて、母親よりも父親が“そう思う”傾向がさらに強いのである。
恐ろしい。
自分たちの言っていることの意味、そしてその“結果”が分かっているのだろうか。上記支配する親のうち、“大いにそう思う”と答えた4%の家庭からは、自傷癖、自殺にいたる者が出てくる可能性がある。そして、おそらく「事件」や「事故」にいたる家庭があるはずだ。
この統計結果は近い将来への重大な警告を発している。
日本は家庭という足元から崩壊している砂上の楼閣だと、各地を訪問カウンセリングして回って感じてはいたが、それを数字で証明されたような衝撃的な調査だった。
つい最近掲載した読者からのメール。
下記を読んでみてほしい。どれくらい、子どもを追い詰めているのかわかるだろう。そして、気づけば変わることも分かるだろう。
http://nakaosodansitu.blog21.fc2.com/blog-entry-731.html#more
-----------------------------------------------------
今回の調査で、親も子育てに自信を持てず、相談相手を欲しながら見つからず、これでいいのかと迷いながらも社会適応のために闇雲に躾と教育に邁進している姿が見えた。
これだけ家族内での殺人事件などが起きているにもかかわらず、この社会は何も学んでいない。これらの不幸な先例から、自分たちの姿に気づき、社会の軌道を修正していかなければならない。
何のための事件であり、報道であり、そして何のための学問かといいたい。私は、子どもの発達と家族機能について、これら事件のケーススタディを交えながら心理学的な知恵を講義している。
本当に親への教育が必要だと思う。直接話を聴くと理解度が違う。
あちこちで開催したいと、つくづく思った。
・機能不全家族の事例
■子育て観について
母親は、「早寝早起きに親の生活時間を合わせるのがよい」と、大いに思う人が35%、そう思う人が48%-つまり、8割を超える人が早寝早起きしたいと思っているわけだ。
働き過ぎ日本の現状では、この理想はなかなかかなえられず、その理想と現実のギャップは日々のストレスとなるだろう。
また、躾や教育に関する下記の項目で“そう思う”母親は()内の通り。
「文字や数字はできるだけ早く教えるのがよい」(48%)
「言葉で分からなければ、叩いてでも教える方が子どものためだ」(47%)
「なるべく競争させるほうがよい」(42%)
「なるべく厳しくしつけるのがよい」(39%)
こんなにも多くの人が子どもを苦しめていることに唖然とした。
実に半数近い家庭が「機能不全家族」になる可能性があるのだ。
「癒し」と「回復」の機能を持ち得ず、「監視」と「管理」の監獄になり得る家庭が、現代日本の未就学児童の家庭の半数に登るのだ!
それらの子どもにとって、監獄から解放された学校がストレスのはけ口となるため、これからも学校が荒れていくことは容易に予測がつく。(それを子どものせいにして、ゼロトレランスで叩くのか?)
しかも、“大いにそう思う”人が、それぞれ4%~1割近くもいるのだ。そのご家庭からは確実に問題児が出てくるだろう。
家庭内暴力、校内暴力、いじめ、不登校、引きこもり、若年性鬱、窃盗癖、ギャンブル依存、統合失調症、躁鬱病…それらの予備軍が、これだけいるのだ。家族心理のメカニズムを知る者にとって、この数字は無視し得ない数字である。
あまつさえ、
「子どもにはできるだけ私の考えどおりにさせたい」(30%)
「子どもには世間で名の通った学校に通ってほしい」(25%)
と支配する母親が3割もいるのだ!
また、上記6つの項目のすべてにおいて、母親よりも父親が“そう思う”傾向がさらに強いのである。
恐ろしい。
自分たちの言っていることの意味、そしてその“結果”が分かっているのだろうか。上記支配する親のうち、“大いにそう思う”と答えた4%の家庭からは、自傷癖、自殺にいたる者が出てくる可能性がある。そして、おそらく「事件」や「事故」にいたる家庭があるはずだ。
この統計結果は近い将来への重大な警告を発している。
日本は家庭という足元から崩壊している砂上の楼閣だと、各地を訪問カウンセリングして回って感じてはいたが、それを数字で証明されたような衝撃的な調査だった。
つい最近掲載した読者からのメール。
下記を読んでみてほしい。どれくらい、子どもを追い詰めているのかわかるだろう。そして、気づけば変わることも分かるだろう。
http://nakaosodansitu.blog21.fc2.com/blog-entry-731.html#more
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今回の調査で、親も子育てに自信を持てず、相談相手を欲しながら見つからず、これでいいのかと迷いながらも社会適応のために闇雲に躾と教育に邁進している姿が見えた。
これだけ家族内での殺人事件などが起きているにもかかわらず、この社会は何も学んでいない。これらの不幸な先例から、自分たちの姿に気づき、社会の軌道を修正していかなければならない。
何のための事件であり、報道であり、そして何のための学問かといいたい。私は、子どもの発達と家族機能について、これら事件のケーススタディを交えながら心理学的な知恵を講義している。
本当に親への教育が必要だと思う。直接話を聴くと理解度が違う。
あちこちで開催したいと、つくづく思った。
・機能不全家族の事例