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JR福知山線脱線事故-問題に取り組む基本姿勢

2007/07/12(Thu) Category : JR福知山線脱線事故の深層
私が組織改革を行った際、抵抗に遭いながらもそれを回避しつつ貫いたのは次の3つである。


★1-マイナス情報も率直に公表すること----------------

『マイナス情報も率直に公表すること。それが組織建て直しの時の要諦である。公表されることで人は逆に希望を持つ。なぜなら、公表するという行為によい方向へ向かうという意志と決意、そして見通しを感じるからだ』

『何より弱みが分かって対策を打つことができる。逆に隠そうとすればするほど不安感が増大する。問題点が見えないから手の打ちようがないばかりか、対策へと向かうべきエネルギーが隠し事の追及などあらぬ方向へ向かうので、ますます組織は混乱の深みにはまっていく。だから、隠し続けている間は組織は沈み続けると言ってよい。下手をすればそのまま水圧に耐え切れずに瓦解する。公表した時が底を打った時である。あとは、底を蹴って水面に向かえばよい』
【「あきらめの壁をぶち破った人々」より】

(ご参考)
http://www.jiritusien.com/sosikikaikaku/tyosaku1/study-19.htm




★2-向かう方向(ベクトル)を定める-----------------

『今、なぜそうなっているのか、過去の経緯を知らなければ問題提起に答えられない』
『これからどういう方向に向かっているのか将来が見えなければ現状の正当な評価ができない』
『つまり、来し方行く末=どこから来てどこへ向かっているのか=ベクトルが分かっていなければ、問題に正確に対処できない』ということである。
【「あきらめの壁をぶち破った人々」より】


つまり、鉄道運輸としてあるべき姿を念頭に置いた上でこの事故を振り返らなければ、何がよくなかったのかが見えてこない。だから、ノーマルな姿とはどういうものかから見ていこうと思う。




★3-組織が変わるとは、どういうことか----------------

『当時セクショナリズムの権化であるかのような工場の人事部に着任した時に、島津が言いたかったことがあった。そして、課長と背中を押し合って風土を変えて行き、三年がたった。その三年後のある日、女性のスタッフがふと漏らした言葉を聞いた瞬間、「あ、変わった」と島津は実感した』

『あたかも自分はずーっとそう考えていたといった風情の当たり前の言い方だった。しかし、それこそが三年前に島津が言いたかったことであり、当時その女性は真っ向反対の考え方をしていたのである。言った本人は自分が変わったとは思っていないだろう。変わったのは環境なのだ。その環境の中でごく自然に今そう思いそう言っている。彼女が言ったということは、島津にとって風土が変わったことの証明だった』
【「あきらめの壁をぶち破った人々」より】


組織が変わると言うことは、社員が共有している共通価値が変わると言うことだ。つまりは、その共通価値を表している「言葉」が変わると言うことである。

社員がどの言葉を念頭に置いて行動し、そしてどの言葉を最も多く話しているのか、社員の話す言葉を見ればその企業のポリシーがわかるだろう。どの企業においても、「安全・安心」という言葉が最優先のポリシーとなり、「効率」が判断基準ではなく「安全」が判断基準とならなければ変わったとは言えない。

2で目指すノーマルな姿とは、交通・運輸においては、「安全」を判断基準として、すべての仕組み・制度・ルールなどができているかどうかということである。



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待つしかないときもあります

そうですね…。やきもきしますが、待つしかないときもありますよね。
説明や説得では人は動きませんので…。

 

つぶやき

渦中にいれば、何かできるかもしれないけど、蚊帳の外いては、ただひたすら待つだけで、それはそれで、問題は次から次へとあるから、いいようなものの、たまには、ぼやきたい。ブログを読んでて、先生に自分は支えられている気はするんです。いつもありがとうございます。

 
    
 
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