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埼玉杉戸主婦殺害事件(1)-鬼畜男の仰天半生

2007/08/28(Tue) Category : 少年犯罪・家族事件簿
「鬼畜男の仰天半生」というタイトルで「杉戸町主婦殺害事件」が「週刊女性」8/28発売号に掲載された。鬼畜男は、無職内藤正行(38)。
週刊女性070828


■犯行の状況
犯行は、7/18午前3時、200万円の借金の件で森山さんを携帯で呼び出したところ、『“金を返してくれ”と言われてトラブルになり、カッとなって殺害してしまった』という衝動的なもの。
『被害者の顔は何度も殴られたり、蹴られたり、踏みつけられたりしたような傷があって、最終的には頸部をハサミで突き刺されて死亡していました』-殺害の模様はかくもむごたらしい。

内藤正行は、8/18にも21歳の女性を『追いかけ回して強姦した上、頭の皮がはげるほど毛髪を引っ張っていた』-いずれも理性で行動を制御できていないキレた状態の犯行の仕方であり、かつ女性に恨みがあるような犯行の仕方だ。
また、内藤は6回結婚しているが、いずれも結婚後妻に殴る蹴るの暴力(DV)をふるって離婚している。



■家庭環境
記事によれば、母親は異性にだらしなく、幼稚園の頃に離婚して新しい父親が来るが、その父親も仕事はしなかった。中学持代には素行も成績も悪く、学校も休んでプラプラしており、強姦や傷害事件を起こして刑務所にも何度か入っている。その被害者への補償で田畑も売り払った。母親への暴力もひどくパトカーが来たこともあったという。



■見た目
クラブのママは
『ちょっと見た感じは目鼻立ちがすっきりしたいい男でしたね』
近所の主婦によれば
『男前で服装もオシャレ。話もうまい。一見すると普通に見える』
かつて同居したこともある元義父母も、
『最初は好青年で礼儀正しいと思ったんだけど、だんだんと嘘つきだとわかった』



■生活
『ホステスに片っ端から声をかけていた』→『店で豪快に使っていた金は、コンビニの女性から搾り取ったものや、後半は森山さんのお金でした』
-店で気前よく豪快にお金を使い→女性を落とし込んでは金をむしり取り→また遊びにつぎ込み…この繰り返しである。

記事は、欲望処理と遊興費を貢いでもらうために女性を捕まえていたという見方をしているが、女性を捕まえて暴力をふるうことも、その女性から金をむしり取ってその金で遊ぶことも、そのすべてで女性に対して復讐をしているかのような印象を持った。





★見捨てられた子どもの人生

これだけの情報からなので、推測でしか言えないが…母親に見捨てられた子どもであろう。
母親は、自分とこの世を結ぶ拠点(安全基地・居場所)。無条件に信頼できるもの。自分が生を受けている根拠。
しっかりした拠点があるから、人は自分の人生に向けてスタートできる。

その拠点から見捨てられた。すると、おおむね次のいずれかの人生を辿ることになる。

1,拠点探し(自分の居場所を求めてさまよう)
2,拠点作り(金、土地、家、事業、地位、名誉などに固執する)
3,拠点にとらわれる(引きこもりなど)
4,棄てられた恨みをはらす

拠点(安全基地)がなければ、自分の人生どころではないのである。
では、安全基地ができればそこから人生をスタートできるかというと、できない。なぜなら、安全基地というのは母親の胎内のようなもの。それを人工的に作ったところでほころびが出てくる。そのため、その安全基地の維持強化のために一生費やすことになる。

つまり、拠点から見捨てられた人たちは、一般的に生涯一歩たりとも自分の人生を歩むことができない(そういう自分に気づくまではね)。



内藤は、母親に見捨てられた上に父親までだらしなく、父親モデル、社会人モデル、夫婦モデル、家族モデル…そのすべてを学ぶことができなかった。
つまり、1~3の道を選ぶことはできず、残る4で生きるしかなかったのだ。ただ、自分を棄てた母親に恨みを晴らすためだけの人生である。


見捨てられた子どもの心の底には、棄てられた恨みと怒りがマグマのように溜まっている。その怒りは吐け口を求めている。感情は人に受け止めてもらわなければ出て行かないから、怒りの吐き出し先を必要とする。

『ホステスに片っ端から声をかけていた。ストレートに“オレの女になれ”みたいにね。自宅で待ち伏せされて、首を絞められた子までいたぐらい』-この切羽詰まった感じはいかばかりか。なりふり構わず怒りの吐き出し先を探している感じだ。
見捨てられた子どもは、自分がパンクしそうなくらいに怒りが溜まっていることがよくある。

この男を駆り立てていたものは、母親への殺意だったのではないだろうか。





【埼玉杉戸主婦殺害事件つづき↓】

(2)-犯罪の背景にあるもの

(3)-DV男の見分け方



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