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埼玉杉戸主婦殺害事件(2)-犯罪の背景にあるもの

2007/08/28(Tue) Category : 少年犯罪・家族事件簿
■被害者の家庭

亡くなった主婦(44)は、中1の長男、小1の長女、タクシー運転手の夫の4人家族。子供会の役員をやり、子育てにも熱心なごく普通の主婦である。それがなぜ、『店のホステスは次第に彼を怖がるようになり、避けるようになっていったなかで、唯一、餌食になった』のか?

鍵は、『旦那さんは東京でタクシーの運転手をやっておられたので、週に1回しか自宅に戻らなかった』ことにあると思う。

中1の息子-難しい年頃である。特に母親には分かりづらくなってくるときだろう。その上、小1の女の子もいる。子育ては一人では大変だったはずだ。

が、コイズミによる規制緩和で過当競争になったタクシー業界で稼ぐには、夫は東京まで出る必要があったのかも知れない。週1日戻ってくる夫は、疲れを癒すだけで精一杯。たまりに溜まっている妻の話を聴くゆとりなどなかっただろう。
『送り出す日は名残惜しそうに送り出す奥さん』-この姿に様々な思いが閉じこめられている気がする。





■犯罪の背景にあるもの

その奥さんも、『自宅に近い幸手市のクラブで、従業員とお客さんの送迎をするドライバー兼厨房スタッフをやるようになっていた』-経済的に苦しくなっていたことが伺われる。
そして3年前、たまたま接客にかり出されたときに知り合った。相手はイケメンで、ストレートに向かって来る男だ。無防備でかつ寂しい心は、虚を突かれたように奪われてしまったのだろう。
構えがない無防備な心は、虚を突かれるともろい。

そして…我が子の学資保険を解約してまで200万円をつぎ込んでしまった。
挙げ句、惨殺されたのである…。





加害者の内藤の家庭も崩壊していた。モラルなき家庭から、怒りにまみれた犯罪者が育った。

そして、被害者の家庭も普通に仕事をして普通に暮らせない家庭だった。だから夫は出稼ぎのように外に出、寂しさを抱えた妻までもが働きに出た…。

加害者は許すことができない。
心に深い傷を負った被害者及び残された方々、そして返っては来ない魂…この男には、獄中で生涯罪を償って生きてほしい。二度と社会には出すべきではないだろう。



だが…、今後私たちがなすべきことを考えるに当たっては、加害者も被害者も犠牲者に思えてならない。


普通に仕事をして普通に生活できない
落ち着いて心の通い合う生活を営むことができない

そうまでしないと生活できないこの国の仕組みが、この痛ましい事件の背景にあるのではないか。



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