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JR福知山線脱線事故の深層-第5部-「日勤教育」に内在するダブルバインドの構造 (2)ダブルバインドによる「操り人形症候群」

2007/09/01(Sat) Category : JR福知山線脱線事故の深層
人はダブルバインドの状況下では操り人形になると書きました。
本当にそうかと思う人もいるかもしれませんね。意志が弱い、あるいは気持ちが弱い人間なのではないかと思う人もいるかも知れません。
言ったことを実行することを心がけて50年生きてきた私は、それほど意志が弱い人間ではないと思います(単にわがままなだけという話もありますが…^^;)ので、私の例を挙げましょう。




私がダブルバインドに遭ったとき、私の意志に関係なく体が反応するようになりました。
ダブルバインドを行使するそのパワハラ上司は右隣の席でしたが、いつしか、出社して席に座った途端に全身の右側面の神経がピリピリしているのが分かりました。その上司がまだ出勤していないにもかかわらずです。あぁ、全身がバリアを張っていると思いました。

上司がいようといないとにかかわらず、出社してから家に帰り着くまでの間、全神経が戒厳令の夜のように緊張を解いていないのです。いつ何時、どのような弾が飛んでくるのかわからない-全神経が仕事ではなくその上司の一挙一動、一言一句を警戒していました。


これは私の「理性」ではなく「生理」の問題でした。





このように過ごすと、どうなるでしょうか。

わずか1日の出社でくたくたになってしまいます。
何をしていなくてもです。
仕事の効率が目に見えて落ちるのが分かりました。
感覚として100分の1でしょうか。


しかも、ダブルバインドの本質は、「指示通りに動け」=「言われたことだけやれ、言われていないことはするな」です。何しろ、指示以外のことに関しては全て“何か”が待っていますから、自分の行動にストッパーがかかって何もできなくなっていくのです。

自ら行動する意志を失い、逸脱行為ができなくなり、指示待ち人間となり、突発的なことには判断停止して身がすくんで対応できなくなっていく…つまり、「ロボット化」していく。これが、ダブルバインド被害者の特徴なのです。


活力がなくなったある日、「妙な操られ感」を感じたことがありました。
自分の行動が自分のものではない感じです。
自分と行動が乖離し、自分の行動を別の自分が眺めているような感じです。
あぁ、これが統合失調症が発症するときに感じる「操られ感」というものか、と思ったものです。

(もともとダブルバインドは、心理学ではなく「人類学者」ベイトソンが、統合失調症者が現れる家庭を調査していて“発見”したコミュニケーションパターンです)
「精神の生態学」~ベイトソンのダブルバインド理論の詳細

ダブルバインドに遭えば、誰でも操り人形にされてしまうことがわかると思います。





(ご参考)
パワハラにおけるダブルバインド(二重拘束)の構造
パワハラからの離脱法
実録!言葉のDV




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なぜ人を操りたくなるのでしょうねえ・・・

中尾さんのブログに出会ってから、
このところ、ずっと心の問題をさぐっています。
いろんな本を読んでみました。

だんだん精神世界寄りになってしまって、
また世界が広がってしまうのですが、
結局はその世界からのぞいた方が、自然に解決することがあり、多くのカウンセラーの方も知識として網羅してしまうようです。
近頃はトム・ハートマンと
ジェームズ・レッドフィールドの本を読んでいます。
どちらの方もカウンセラーとして出発されたようです。
その人間関係の説明の中に、エネルギーを奪い合うコントーロールドラマがあります。
相手より少しでも優位にたてば相手のエネルギーを奪うことができると。
なぜ人間は人のエネルギーを奪い合うのか?

それは、自然の中の一部である人間という基本的な考え方を忘れているからだそうです。自分が大きな自然のエネルギーの細分化されたものであると気づけば、エネルギーを人から奪おうという考えが無くなるそうです。
つまり自分が大きな源からエネルギーをもらっていることに気づけば・・・!
有史以来、左脳の働きである知識や技術力の世界を作り続けてきた人間の大きな忘れ物です。

忘れたことが、戦争も起こし、地球環境を破壊し、エゴだらけの社会を作ってきたのだということを知りました。もちろん、日常的な人間関係でも。
職場でも、学校でも、親子でも・・・
エネルギーの奪い合い・・・

どうしたら、人間はこの忘れ物を思い出せるのでしょう。
そうすればエネルギー飢餓状態から抜け出せるのに。

 

職場でパワハラ

ダブルバインドに遭っていました。
理由をこじつけては怒鳴られ、
ナ○フを見せびらかし、いつもそれを腰につけている男でした。
辞めたかったですが、家に帰ってもダブルバインドなモラ夫がいます。
餓鬼的人間が、一人も二人も同じ、
二人ともいなくならねば、解決しない・・・
今、思えば、答えは簡単で、どちらからも逃げればそれで済んだことです。
彼らは、一応にして、私が彼らの非常識さを
外部へ漏らさないと思い込んでいるのはなぜなのか。
こちらが覚悟を決めた時それはあり得ないことなのに。
操っている方の深層心理というのは探りきれない、奥深さです。
先生のブログは私が、自分を見つけるための大きな助けとなります。
河合隼雄氏の本も何冊か読みました。
心理学的なことを調べても、しっくりしない部分の答えがそこにあり、
また、生きていく力を頂いたような気がします。
自分が得ようとすれば、いろんな形での出合いがそこにある。
神様は見ている、生きてることは不思議なものです。

 
    
 
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