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時津風部屋暴行致死事件(1)-心の叫び

2007/09/28(Fri) Category : 社会事件簿
『4月に入門した時太山は「稽古がつらい」と6月に3度部屋を脱走、死亡前日の25日にも脱走を試みて連れ戻されという。度重なる脱走に激怒した親方が「ビール瓶」で額を殴打して傷を負わせ、兄弟子たちに「かわいがってやれ」と暴行を指示、数十分にわたり暴行を加えたことが報じられた』
『閉鎖的な角界は上下関係が絶対であり、親方や兄弟子の命令を拒める土壌にはない』
BNN09月27日(木) 17時20分


『最後に斉藤さんと言葉を交わしたのは死亡する前日。「僕いい子になるから、迎えに来て」。携帯から父に心から訴えるような声だった』
東京新聞2007年9月28日 朝刊


やり場のない憤りが湧いてくる。
時津風部屋と父親と、その双方に対して-。

しばし、
書こうにも書けない。
いろいろな気持ちがぶつかり合っている。





心理的な支配に遭ったり、心理的にヘトヘトで体が動かなかったり…その心の窮地を周囲の人間に理解させることはとても難しい。表面的には一見なんでもないように見えるからだ。その上、現代の人間は心を見ようとはしない。

昨夜いただいた電話も、追い込まれている心の状況を理解できない友人や親の壁に阻まれた悲鳴であった。自分でもなぜそうなのかよく分からない心の状況を、周囲が納得できるような理由で説明できるはずもない。
世間体とガンバリズムで“賢く前向きにプラス思考で”生きている人間に、心の声は届かない。なぜなら、彼らは自分たち自身が自分の心の叫びに耳を貸していないからだ。自分の気持ちを救えない人間が、他人の気持ちを拾えるはずもない…。
だから私が、本人もうまく説明できない「心の叫び」の代理人として、大人に分かる言葉で説明をしに行くことになる。


本日行ってきた家族カウンセリングも、源家族との関係で心理的危機に陥っている妻の状況を、夫に心から理解させるものだった。
人を窮地に追い込むのは第三次禁止令―つまり、逃げ場のない状況(言動や環境)である。夫の型にはまった常識的な考え方が、妻の退路を断っていた。
今日1日で、実は妻が瀕死の重傷であったことが深く分かったと思う。普通に見えた妻が一瞬にしてワッと泣き崩れたとき、夫は深く理解したと思う。常識の世界でどうのこうの言えるところにいなかったことが分かっただろう。



私は、魂の叫びの「言語化」をしている。
だから、心が上げている悲鳴に敏感だし、懸命に動いている。
そして、親のエゴと闘っている。

手遅れになっては遅いからだ。

窮地に追い込まれている人の言葉はききながしてはならない。
発せられる言葉には真実しかないからだ。


…だからこそ、この言葉が突き刺さる。



「僕いい子になるから、迎えに来て」




 ………






































【時津風部屋暴行致死事件】
(1)-心の叫び (本稿)
(2)-モラルの崩壊したDV部屋
(3)-強大な支配下でいじめは過激になる
(4)-価値閉塞空間となった角界
(5)-時津風親方隠蔽工作への憤り
(6)-ハラッサーとしての時津風親方



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親が、日本の伝統的な親ではなくなって来て、親方となる意味も変わって来たのでしょうね。

時津風部屋暴行致死事件で気になるのは、親方として預かっている、人様の御子を手に掛ける事に対する罪悪感や恐怖心や覚悟の欠如です。

瓦解後、最高法規が律令から欧米法の憲法に変わる頃迄は、日本の子供は、生みの親の他にも多くの親を持っていて、
親方となると言うことは、多くの親に見守られている子の身柄を預かり、親同然に扱うと言う意味だったのでしょう。
親同然に子供と接しているかは、子供の多くの親達が、自分達自身と比較して判断出来る。親方もそれを意識せざるを得ないです。

欧米法が導入され、その効果が浸透するようになれば、子供が多数の親を持つ日本の伝統は社会的慣習法的意味を失う事になります。
親方になると言うことも、欧米法が基づいている宗教文化における親である、
我が子を、義人とされる為なら砂漠に遺棄したり生贄に捧げたり、人々を救うために磔にしたり、嫡出でなければ奴隷として使役し売却する、
親なる唯一神になる事を意味するように変化し得、
子供が親方を持った事により、子供の親なる唯一神は、生みの親ではなく親方となり、子供が人様の御子でもある事が意識されなくなる事が有り得るでしょう。

一方で、被害者の親御さんには、親方となる事を引き受けた人が、人様の御子にそこまでしていたという事が信じられないという思いがあるのでしょう。

欧米にもゴッドファーザー、ゴッドマザーの仮親制があって、子供にとってはクリスチャンネームの名付け親でクリスマスプレゼントをくれる人ですが、
乳児が受ける小児洗礼の立会人で、受洗により乳児が神と結んだ契約を保証してゴッドチャイルドに履行させ、子を信仰堅固な信者とする親の義務の履行見届ける宗教的義務を負う人で、ゴッドチャイルドが神との契約を守る良き信仰者として社会生活が送れるよう指導する宗教的な役割がある為、ゴッドチャイルドの親に事故や問題があった場合等は後見人としてゴッドチャイルドを監督する立場とされます。
異教徒社会が欧米法を取り入れても、ミドルネームの名付け親に権限を与える根拠が無いんですね。

 

角界も転がって暴走していますね。

先生、こんにちは。

昨日、丁度嫁さんに「中尾先生、相撲の事件のこと何か書かれてなかった?」と聞かれたところでした^^)。

朝青龍関の件といい、この事件といい、父親と角界に非常に強い怒りを感じます。

被害者の方の言葉は、最後の叫びのように聴こえ、それでも我が子の気持ちを受け止めず、まだ「がんばれ」と云い続けた父親には、先生の本に出てくる少年Aの親と同じような心境があるのでしょうね。

また、6月の時点でこの報道を聞いたときに角界に「閉ざされた監獄」・・・いや地獄?を感じたのですが、普段は、ある事無い事大騒ぎが大好きなマスコミが警察が立件に動き始めるまで、3ヶ月も沈黙していたことにもなにか意図的な力が動いていたのでは?と感じます。
(角界とマスコミ、転がって止まらない者同士の妙な関係があるとか。。。)

「上司」とか「先輩」とか「先生」とか「親方」とか・・・わたしはこれらにしても、「自分が尊敬できる」からそう呼ぶのですが、
特に運動系は基の意味を失い、こどもがお医者さんごっこで、「わたしが先生役で、あなた患者役だからね。」と適当に決めるのに近いものを感じます。

日本でまた、スタンフォード監獄実験が現実になってしまったことが悲しいです。

 

本当につきささりますね・・・

スポーツの世界では、訓練とか心の鍛錬とか銘打って、いろんな暴力がされていると思います。
指導者もさることながら、先輩からの圧力もきつい。
そこへ叩き込むことが勤めだと思っている親。

中学、高校でも運動部はそんな部分があります。私の住む県でささやかれている事。県の教育方針で運動部活動に比重をかけることが、子どもの非行防止になるという。。。ずいぶん安易な解決策ですね。もう手だてがないのですか?子ども達は部活動でクタクタな上に勉強しろと詰め込まれます。間違ってる事に、無理してる事に、学校も親も気づかない・・・偏差値?内申書?何を根拠に子ども達を測るんですか?
今の社会の教育はすべて間違ってますね。
素直に反発する子どもが正しい!
反発する子どもをもったら、それは正しく育った証拠だと思います。
もっとも大切なことが伝わらない教育ですよね。友情、思いやり、協力ということ、生き甲斐、人としての在り方・・・

 

心の声

私も自分の心の声をきくことができず、しかも周囲の人たちもそんな人の心の声は聞こえず・・・。そのような状況を経験しました。「僕いい子になるから、迎えにきて。」こんな悲痛な言葉を発していたのにキャッチする人がいなかったなんて。くやしいし悲しいです。改めて、私も自分の心の声を人にわかるように言えない人の味方になろうと思いました。

 
    
 
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