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若貴兄弟の確執の裏(1):兄弟の運命を分けた父親の言葉

2005/06/01(Wed) Category : 人物
二人の子を持った二子山親方。
それぞれの子に与えた言葉が、その後の二人の子の運命を分けた。

兄:花田勝に与えた言葉は 「最後まであきらめるな」
弟:貴乃花親方に与えた言葉は 「俺が死ぬまで涙を見せるな」

知・情・意―

あきらめない意志を持ち続けること―兄は「意」志に働きかけられた。
涙を見せるな―弟は感「情」を封印することを命じられた。

兄に封印されたものはない。むしろ、「持つ」ことの大切さを説かれた。
弟は、感情を「捨てる」ことを命令された。

片や促進令
片や禁止令

兄勝の人懐こい豊かな表情
弟貴乃花の頑なな無表情


あぁ…、これだったのか―

私は、自分の琴線を刺激していたものの原因に突き当たった。
貴乃花を見るたびに、なんだか泣きたくなるような辛さを、いつも感じていた。
「泣きたいときは泣いてもいいんだよ」

その泣くまいとするこわばりが張り付いてしまったような硬質な顔を見るたびに
そう、声をかけたくなった


あぁ…、そうだったのか―

貴乃花が変な整体士に溺れたのも、そこにしか彼の感情を掬い上げる者がいなかったのだろう

何かに溺れるとき、そこには悲鳴がある
自分の気持ちを誰かに受け止めてほしい
自分の魂を救ってほしい
そういう悲鳴が




-------------------------------

二人の背景にそびえる父 大関貴ノ花
そして、彼の後ろにそそり立つ兄 横綱若乃花

兄は、兄弟の縁を切ることを条件に弟を入門させた
「土俵の鬼」と言われた兄は、土俵の外でも鬼だった。

「自分だったら死んでいただろうね」
「蚯蚓腫れというのは見たことがあるが、木刀で“うなぎ腫れ”―よっぽど愛情があるか、よっぽど恨みがあるか、どちらかですからね。」

テレビで、兄の弟に対する当たりの凄まじさを、かつてを知る人が語っていた。

その兄の名を継いだ長男―勝
そして、自分の名を継いだ次男―光司



……父の名を継ぐのは、普通は長男だ。
しかしここに、次男が跡を取るという交錯した関係が生まれてしまった。

私も、長男にかかるプレッシャーがよくわかる
そして自分の息子にも、「跡取り」という意識で接して厳しく当たり萎縮させてしまったことがある。

光司は次男ながら、跡取りの位置に置かれた。
そして、父は自分がやってきたことと同じことを、次男の方に要求した―


このねじれた関係は、喪主騒動にまで後を引きずった。
花田家として葬儀するなら長男が喪主。
相撲部屋として葬儀するなら次男が喪主。

激論があったらしい。
そして、“総意として”長男が喪主を勤めることになった。




-----------------------------

「最後の半年で、ようやく親父と呼ぶことができた」
そう、花田勝は語った。

相撲界を引退した彼は、親子関係を紡ぎ直すチャンスが与えられていた。
そして、
「最後まであきらめるな」
という教えを身体を張って見せている父に向き合い、

ついに、
「俺はもう無理だ、無理だ」
と弱音(肉声)を吐く父親を見た。

“強い父しか見たことがなかった”兄勝は、普通の人間である父を見た。
そして、親子の情愛を通わすことができた。

兄は、救われた。




-------------------------------

「部屋をしっかりやれ」
肉声ではなくメモでそう託された弟光司。

感情を封印された光司は、感情で父と交流することを禁じられた。
残された関係は、師弟関係。

「師弟の関係を忠実に保たなければと考えてやってきた。今になってみると、寂しい思いをさせたかもしれない」
と、彼は語っている。
しかし、師弟関係“しか”父とつながる道はなかったのだ。

そして、そのように仕向けたのは他ならぬ父、その人なのだ。

弟は、未だ孤独にたたずんでいる。




--------------------------------

私は、父の教えにただ忠実に生きた堤義明氏を思い出す。



いつも思うこと―
子どもは、けなげ。
子どもは、忠実。
子どもは、親の愛情がほしくて一生懸命。

光司君こそ
もっともっと父と触れ合いたかったのだろう。
もっともっと愛されたかったのだろう。

断髪式でも涙を流さなかった光司君は、
父の教えを忠実に守ることで、
父への愛情を懸命に表明していたように思えてならない




----------------------------------

花田兄弟も、それぞれが父の教えに忠実に生きただけ。
それが、道を別れさせた。
そこに、気づいてほしい。

そして、許可(パーミッション)が必要だ。
兄に対しては、「無理をしなくていい」
弟に対しては、「泣いてもいい。感情を出してもいい」

兄は、幸いそのメッセージを受け取ることができた。
兄が聞いた最後の肉声―「俺はもう無理だ、無理だ」

それは、父からのパーミッションのメッセージだったのだと思う。
父は、最後の最後になすべきことをした。
彼は、兄を自らがかけてしまった呪縛から解放した。




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が、弟は未だ解放されていない。

末期の時、父は無意識の中で痛みにうめいたという。
意識に関わりなく、感覚や感情は湧いてくる。そこにある。

いくら意識で封印しようとも、
無意識の中では漏れ出してくる。

父は、無意識の中で光司に許可を与えたのではないか。
気持ちは抑えられるものではない、と。
むしろ、吐き出さなくてはならないものだ、と。

父のうめきは、
自分のかけた呪縛への悔いのうめきだったのかも知れない




-----------------------

愛情をふんだんにもらった魂は、少々のことでは傷つかないくらいに強い。
愛情が不足している魂は、傷つきやすく脆い。

その脆い魂を、何重もの分厚い鎧の下に押し隠している。
しかし、いつか溢れ出るだろう。
大泣きするときがくるだろう。

それは、人の温かさに触れた時だ。
懸命に生きてきた彼を、誰か、
ただ暖かく抱きしめてあげてほしい。

大泣きしたとき、
そこから再生が始まる。
そこから、生きる力が湧いてくる。

できうれば、今こそ、兄弟力を合わせて、再び部屋を再興してほしい。




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